本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
セコムは、警備サービスを中核に、防災・医療・保険・地理空間情報・BPO・ICTまで幅広く展開する総合セキュリティ会社。1962年に飯田亮が日本初の警備サービス会社として創業。当初は警備契約の獲得に苦戦したが、1964年に東京オリンピックの選手村警備を担ったことで社会的信用を獲得。1966年には日本初のオンライン警備システムを開発し、人に依存しない機械警備の実用化に成功。更に、1975年には世界初のコンピュータを用いた警備システムを稼働させた。1980年代には一般家庭向けの警備システムを発売し、ホームセキュリティ市場を開拓。1984年にはDDI(現・KDDI)の設立にも主導的役割を果たし、日本の通信業界の発展にも貢献。1990年代からは医療・保険・地理空間情報などへ事業領域を拡大し、その後も防災・BPO・ICTへと事業拡大を続けた。現在では、国内約279万件の顧客契約を有する他、警備拠点数は国内2,500拠点と業界トップ。防犯・防災設備でも最先端の技術力を有する。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:60(中堅)
警備業界におけるトップ企業というイメージが強いが、実は売上高1兆円を優に超える巨大グループ。景気後退局面にも高利益率を安定確保しており、世間が思う以上の優良企業である。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
■58→60に改定:売上高・利益の安定的な増加の継続と、従業員の平均年収の急上昇を再評価。2ノッチ格上げとした(2026年9月)
✔就職難易度:やや易しい
総合職の採用人数は年間200人~300人と大量採用。警備業界の不人気によって、日経平均225社に数えられる超大手企業ながら選考倍率も上がりにくい。有名企業を目指したい場合はかなりの狙い目。
採用大学:【国公立】名古屋大学・岡山大学・埼玉大学・香川大学・秋田大学・岩手県立大学・下関市立大学など、【私立】中央大学・立教大学・近畿大学・甲南大学・國學院大學・国士舘大学・武蔵大学・流通経済大学・和光大学・名古屋商科大学・大妻女子大学など(出典:マイナビ2028)
業績動向
✔売上高と経常利益
セコムの売上高は2022年まで1.0兆円レベルで推移していたが、同年以降は増加傾向。2026年には過去最高となる売上高1.25兆円に到達*1。営業利益は1,300億~1,600億円レベルで極めて安定的に推移しており、景気後退局面も含めて利益を着実に確保できている。
*1:2026年に売上高・利益が増加した理由は、①法人・家庭向けオンライン警備の販売堅調と価格改定、②常駐警備サービス・安全商品の販売増加、③防災事業における火災報知設備などの販売増加・原価率改善、など。
✔セグメント別の状況
セコムは、セキュリティサービス事業(事業所・家庭向けセキュリティサービス)、防災事業(オフィス・トンネル・住宅・船舶などの防災システム)、医療事業(在宅医療サービス、電子カルテ、シニアレジデンス、医療機器販売など)、保険事業(保険商品の開発・販売)、地理空間情報サービス事業(国・地方自治体向け空間情報サービス)、BPO・ICT事業(情報セキュリティサービス・データセンターなど)、その他事業(不動産賃借・建設設備工事など)、の7事業を有する。
当社の事業構造は、セキュリティサービス事業を中核に、防災・メディカル・保険・地理空間情報・BPO・ICTなど幅広い事業を展開することで成立している。中核となるセキュリティサービス事業では、企業・店舗・工場・住宅などにセンサー・通信機器を設置し、異常発生時には緊急対処員を現場へ派遣する。機器販売だけでなく、契約期間中に継続して料金を受け取るストック収益が中心であり、一度構築した顧客基盤が長期的な収益源となる。防災事業では、火災報知設備・消火設備などを製造・設計・施工・保守まで一貫して展開する。さらに、メディカル事業では訪問看護・在宅医療・介護・病院運営支援などを展開し、保険事業ではセコム損害保険を通じて火災・自動車・医療関連保険を販売する。こうした事業多角化は無関係な事業を闇雲に買収したものではなく、1989年から掲げる「社会システム産業」という構想に基づくもの。犯罪・火災・災害・病気・サイバー攻撃など、人や企業が抱えるリスクを対象として事業領域を広げてきた。
✔最終利益と利益率
セコムの純利益は長期的に760億~1,130億円のレンジで安定的に推移している。2026年には過去最高となる純利益1,126億円に到達している。営業利益率は長期的に12%~14%レベルで安定しており、世間が思う以上の高利益率を安定的に確保できている*2。
*2:当社の営業利益率が高めである理由は、セキュリティサービスが、機器を一度販売するだけでなく、契約期間中において長期的に利用料を得るストック型の収益構造を有するため。国内約279万件の契約基盤を有しており、既存顧客から継続収入を得られることが、安定した利益率につながっている。
✔自己資本比率と純資産
セコムの自己資本比率は長期的に微増傾向が続いており、2026年には58.9%に到達している。安定的な利益体質もあわせて考えれば、極めて堅実な財務体質であると評価できる。純資産は長期的な増加傾向にあり、2026年には1.49兆円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
セコムの平均年収は2023年まで590万~600万円で横ばいであったが、2026年には672万円にやや上昇している。総合職の場合、30歳で年収520万~590万円ほど、課長職レベルで年収800万~900万円ほど。警備職の場合、30歳で年収420万~490万円、40歳で年収530万~600万円が目安。
✔従業員数と勤続年数
セコムの単体従業員数は2022年まで微増傾向にあったが、同年の1.62万人をピークに微減。2026年は1.59万人の組織体制となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は6.50万人ほどの大所帯である。平均勤続年数は18.0年(2026年)と長く、従業員の定着は大いに良好。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
総合評価
全業界580社以上の
評価全文が読み放題に
年間150万人以上の就職・転職者がアクセスする、検索シェアNo.1の企業評価サイト。 印象論に左右されない、データと独自取材による「確かな企業評価」を提供します。
有料部分の構成
企業格付けの根拠
就職格付けの根拠
格付評価と、評価全文を掲載しています。
企業選びに、確かな判断材料を。
-
印象論に惑わされず、企業の本当の実力を見極められる
-
世間が知らない隠れ優良企業まで、知識と選択肢が広がる
-
将来の年収・福利厚生とキャリア価値を見極められる
-
企業が教えてくれない、弱点・業績不振・不祥事も理解できる
