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重工業

【勝ち組?】三井E&Sの就職偏差値・難易度と平均年収の企業研究【激務?やばい?】

企業概要

三井E&S(旧社名・三井造船)は、船舶エンジン・港湾クレーンを主力とする重工メーカー。1917年に三井物産造船部として岡山県児島郡で創業し、1924年には国産初のディーゼルエンジン船の建造に成功。1960年代には大型タンカー・鉄鉱石運搬船などの建造を拡大、日本の造船業の全盛期を支えた。1970年代にはオイルショックを受けた造船需要の低迷を受けて、港湾クレーン・エンジニアリング・浮体式石油ガス生産設備(FPSO)へと事業領域を拡大。FPSO分野で世界2強の一角である三井海洋開発を誕生させた。1990年代からは海外エンジニアリング事業を拡大したが、2018年にはインドネシアにおける巨額損失が発生。経営再建のために、造船・艦艇・エンジニアリング事業から撤退した。現在では、船舶エンジン・港湾クレーンを軸に再出発しており、船舶用大型エンジンでは国内シェア首位に君臨。脱炭素燃料に対応した次世代エンジン、港湾設備の自動化を成長領域とし、海上物流を支える大型機械メーカーへと転換している。

POINT
  • 船舶エンジン・港湾クレーンが主力で、祖業の造船事業からは撤退済
  • 深刻な業績悪化に苦しんだが2022年からは回復傾向、財務体質も改善
  • 平均年収703万円で独身寮・社宅が充実、年功序列色を薄めて登用人事を推進
  • 就職偏差値と難易度

    ✔就職偏差値:61(中堅上位)

    かつて三井造船の社名で広く知られていた企業。現在では準大手重工メーカーとして平均年収700万円を超える待遇。2018年頃には深刻な業績不振で評価を落としたが、最近は回復傾向。
    詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

    ✔就職難易度:中難易度

    業績悪化によって採用枠を縮小していたが、2023年以降の採用実績は年間40名~60名まで回復している。一般知名度は低いが、重工メーカーの志望者にはそこそこ知られた存在である。
    採用大学:【国公立】広島大学・横浜国立大学・新潟大学・熊本大学・山口大学・鳥取大学・大阪公立大学・東京海洋大学・室蘭工業大学・豊橋技術科学大学など、【私立】早稲田大学・関西学院大学・立命館大学・日本大学・東洋大学・東京理科大学・芝浦工業大学など(出典:マイナビ2028

    業績動向

    ✔売上高と営業利益

    三井E&Sの売上高は2015年に過去最高となる8,165億円を記録したが、2023年には2,623億円まで急落している*1。同年以降は回復傾向にあり、2025年は売上高3,151億円となっている。営業利益は2022年まで大幅赤字が続いていた*2が、2023年には約6年ぶりに黒字化を果たした。
    *1:当社の売上高が急減した理由は、2018年からの業績悪化を受けた事業整理が主要因。2021年に船舶事業を常石造船へ売却、艦艇事業を三菱重工業へと譲渡。海外エンジニアリング事業からも撤退。
    *2:当社が深刻な業績悪化に陥った理由は、エンジニアリング事業においてインドネシア火力発電所工事で巨額損失を計上した点。現地の過酷な気象環境・海流の見積もりが甘く、海底配管の工事が難航。度重なる再工事を強いられたうえ、工事遅延によるペナルティにより大損失が発生(参考リンク)。

    ✔セグメント別の状況

    三井E&Sは、成長事業(圧縮機・送風機・ガスタービンなどの産業機械、水理実験設備など)、船用推進システム事業(船舶エンジン・周辺機器、アフターサービス)、物流システム事業(コンテナクレーン・産業用クレーン、コンテナターミナルシステムなど)、周辺サービス事業(船舶ブロック・鋼構造物・陸上発電プラントなど)、海洋開発事業(三井海洋開発)、の5事業を有する。
    当社の事業構造は、船舶エンジン・物流システムを中核とする重工メーカーとして成立している。舶用推進システム事業では、舶用大型エンジンにおいて国内シェア首位を占め、世界の造船所・海運会社との長期的な取引関係、100年以上にわたり蓄積した設計・製造技術を競争優位の源泉としている。船舶用エンジンは一度採用されると長期間にわたって補修部品・整備需要が発生するため、アフターサービス収益を長期的に得られる。物流システム事業では、港湾でコンテナを船舶へ積み下ろす岸壁用ガントリークレーン、コンテナヤード内で荷役を行うヤード用クレーンなどを手掛ける。港湾物流の省人化・自動化を強みとする他、2024年には米中関係の悪化を受けてアメリカ向けの大型受注を得ている。総じて、祖業の造船事業からは撤退した一方で、今なお競争力が高い領域に経営資源を集中させることで再建を果たしている。

    ✔最終利益と利益率

    三井E&Sの純利益は2022年まで大幅赤字が継続していたが、同年以降は回復傾向がみられる。2025年には純利益390億円に到達している*3。営業利益率は2019年の大底から回復傾向にあり、2025年には7.34%まで上昇。重工メーカーとしては良好な水準にまで到達している。
    *3:当社の純利益が急速に回復した理由は、①業績不振の原因であったインドネシア火力発電所工事の終結、②機械事業の港湾クレーン・船舶エンジンの利益増加、③上場子会社・三井海洋開発の株式売却による特別利益の計上(参考リンク)、など。

    ✔自己資本比率と純資産

    三井E&Sの自己資本比率は2017年からの業績悪化で10%未満まで急落していたが、2022年からは回復傾向*4。2025年には自己資本比率37.8%まで回復したことで危機は去っている。純資産は2017年以降の業績悪化で大きく毀損したが、2025年には1,741億円まで回復。
    *4:2022年から自己資本比率が急回復した理由は、毀損した財務体質を回復させるために第三者割当によるA種優先株式・新株予約権を発行した点にある(参考リンク)。割当先となる三井住友フィナンシャルグループから約170億円を調達することに成功している。

    社員の待遇

    ✔平均年収と平均年齢

    三井E&Sの平均年収は2024年から700万円レベルに低下しているが、これは持株会社制の廃止*5による従業員の構成変化が主要因。事業会社の従業員を含めたことで、実態に近い平均年収へと改まったと言える。総合職の場合、30歳で年収550万〜630万円、課長職レベルで年収870万~980万円が目安となる。
    *5:2024年に平均年収が下落した理由は、子会社・三井E&Sマシナリーを吸収合併したことが主要因。事業会社の従業員を取り込んだことで、平均年収が事業会社を含む実態に近い水準へ変化した。

    ✔従業員数と勤続年数

    三井E&Sの単体従業員数は2018年の持株会社制への移行によって急減したが、2024年には持株会社制を転換したことで2,100人~2,250人レベルまで再び増加している。事業会社も含めた連結従業員数は5,966人ほど。平均勤続年数は15.9年(2025年)となっており、大手企業の標準的な水準をやや上回る。

    総合評価

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