本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
東邦ガス(正式表記:東邦瓦斯)は、愛知県・岐阜県・三重県において都市ガス・プロパンガスを供給するガス会社。ガス業界では東京ガス・大阪ガスに続く第3位。1922年に東邦電力のガス事業部が分社化されて設立、2003年に岐阜ガス・合同ガス・岡崎ガスと合併して東海三県全域をカバーするガス会社へと成長。戦時中に岡山県・倉敷市に進出、現在も岡山県倉敷市には完全子会社の水島ガス経由でガスを供給。東海地方では電力・ガスの販売において中部電力と真っ向勝負の関係。
・東海三県のガス供給を担う大手ガス会社、電力事業では中部電力と争う
・売上高・利益は安定的だが2022年は絶好調、財務体質も優良
・平均年収590万円とイメージの割には低め、福利厚生も微妙
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:64(中堅上位)
大手企業の中でも中堅上位クラスの1社であり、世間的にも有名企業として認知される。入社できればサラリーマンとして、かなり安定した人生が得られるだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関
総合職の採用人数は年間40人~60人ほど、中部地方の有力インフラ企業だけあって倍率は高め。総合職の出身大学は中部地方の著名大学が多いが、関東・関西の名門大学からのUターン就職も少なくない。
採用大学:【国公立】名古屋大学・京都大学・大阪大学・筑波大学・金沢大学・三重大学・富山大学・名古屋市立大学・豊橋技術科学大学など、【私立】慶応義塾大学・早稲田大学・上智大学・法政大学・関西学院大学・南山大学・名城大学・中京大学・東京理科大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
東邦ガスの売上高は4,000億~5,000億円のレンジで安定推移してきたが、2022年には過去最高となる売上高7,061億円に急増*1。営業利益は2022年に437億円まで急伸したが、2015年に記録した607億円は更新できていない状況*2。
*1:2022年は世界的な資源価格の高騰により都市ガス販売単価が上昇。原料調達費を販売価格に反映させる原料費調整制度により、資源価格の高騰分が価格転嫁されたことで売上高が急増。
*2:2022年の営業利益が伸び悩んだのは、上述の原料費調整制度の時期ずれが要因。同制度は平均原料価格を3ヶ月後の検針分に反映するため、顧客への価格転嫁が3ヵ月の時期ずれを起こす事情がある。
✔セグメント別の状況
東邦ガスは、ガス事業(都市ガスの製造供給、ガス器具販売・配管工事など)、LPG・その他エネルギー事業(プロパンガス、コークス・石油製品など)、電気事業(電力小売全面自由化に基づく電気販売など)、その他事業(LNG受託加工、液化窒素、不動産賃貸、プラントエンジニアリング、情報通信サービス・住宅機器販売など)、の4事業を有する。
当社は売上高の約80%をガス関連(ガス事業+LPGその他事業)で稼ぐが、2016年の電力小売全面自由化で参入した電気事業も売上高の約14%を支える規模感に成長している。利益面でも電力事業が貢献を果たしているものの、年度によっては電気事業が赤字転落することも。
✔最終利益と利益率
東邦ガスの純利益は資源価格の上下変動に影響されやすく、年度により好不調が分かれる。2022年には純利益337億円を確保したが、同年以降は微減傾向がみられる。営業利益率は平常時で3%〜5%程度、東京ガス・大阪ガスと比較すると利益水準はやや劣る。
✔自己資本比率と純資産
東邦ガスの自己資本比率は55%〜60%のレンジで安定推移しており、負債に依存しすぎない事業運営ができている。安定的な利益体質を加味すれば、財務基盤は大いに健全と評価できる。純資産は着実な純利益の確保が奏功して増加傾向が続いており、2023年には4,568億円に到達。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
東邦ガスの平均年収は560万〜600万円での横ばいが続いており、東京ガス・大阪ガスと比べると差が開いている。大卒総合職なら30歳前後で年収600万〜650万円ほど、課長職レベルで年収900万〜1,000万円が目安。平均年齢は41.6歳(2023年)と大手企業の標準的な水準をやや下回る。
✔従業員数と勤続年数
東邦ガスの従業員数は2022年から急減*3しており、2024年は1,139人の組織体制となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は6,000人ほど。平均勤続年数は減少傾向が続いており、2024年には15.9年まで下落。
*3:2022年に導管インフラの透明化を目的とした政府方針に従い、ガス導管部門を東邦ガスネットワークとして分社化したことで従業員数が減少した経緯がある(参考リンク)。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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