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住宅メーカー

積水ハウスの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

積水ハウスは、戸建住宅・分譲住宅・マンション開発・リフォーム・不動産運営などを手掛ける大手住宅メーカー。1960年に積水化学工業のハウス事業部が分離独立して誕生。現在でも積水化学工業が発行済株式の約5%を保有する大株主であるが、積水ハウスも積水化学工業の発行済株式の約5%を保有する関係。積水化学工業は1971年にセキスイハイムの名称で住宅事業に再参入しており、競合関係でもある。住宅メーカーとしては大和ハウス工業に続く業界2位、日本を代表するハウスメーカーの1社。

POINT

1.積水化学工業から分離独立した業界2位の大手住宅メーカー
2.売上高・利益は右肩上がりで増加、財務体質も極めて健全
3.平均年収834万円だが実力主義の気風、福利厚生もそこそこ

業績動向

✔売上高と営業利益

積水ハウスの売上高は長期的な成長基調が継続しており、2022年には売上高2.93兆円に達して過去最高を更新*1。営業利益も売上高の成長に連動した成長基調、2022年には2,615億円に到達。
*1:2010年頃は売上高1.4兆円規模であったが、過去10年間で売上高はほぼ倍増。2014年以降の好景気により住宅需要が堅調に推移したことが追い風に。戸建・分譲などの各事業がいずれも売上高を伸ばしている他、海外事業は895億円(2018年)から5,211億円(2022年)まで拡大。

✔セグメント別の状況

積水ハウスは戸建住宅事業(戸建住宅の設計・施工請負)、賃貸住宅事業(賃貸住宅・事業用建物の設計・施工請負)、建築・土木事業(建築工事・施工請負)、リフォーム事業(増改築)、不動産フィー事業(不動産転貸借・管理・運営・仲介)、分譲住宅事業(住宅・宅地の分譲など)、マンション事業(マンション分譲)、都市再開発事業(オフィスビル・商業施設の開発)、国際事業(海外事業)の9事業を有する。
積水ハウスは大手ハウスメーカーではあるが、住宅に関わる多種多様な事業を複合的に展開。稼ぎ頭は不動産転貸借・管理・運営などを手掛ける不動産フィー事業であり、売上高の約23%を占める。

✔最終利益と利益率

積水ハウスの純利益は長期的な増加傾向が継続しており、2022年は純利益1,845億円まで到達*2。営業利益率は7~9%程度の水準で推移、メーカーとしてはそこそこ高めの利益率を安定的に確保できている。
*2:2022年の積水ハウスは海外における受注済物件の引き渡しが好調に推移したことで大幅増益。特にアメリカでは住宅価格が高止まりしていることで利益を伸ばした。日本国内でも都市再開発事業の物件入替が順調に進捗。

✔自己資本比率と純資産

積水ハウスの自己資本比率は概ね50%前後の水準で推移、直近の2022年でも自己資本比率54.5%とかなり高めの水準。純資産は長期的な増加傾向が続いており、2022年には1.67兆円に到達。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

積水ハウスの平均年収は平均年収800万円前後の水準で安定的、直近では業績好調により834万円に到達。給与体系は実力主義であり、営業職は実績により大きく給与額が変動するため個人差が大きい。平均年齢は緩やかな増加基調が継続。

✔従業員数と勤続年数

積水ハウスの従業員数は緩やかな増加傾向が続いており、直近では3万人規模にまで肉薄。平均勤続年数は16.8年に到達、大手企業としては標準的な水準だが実力主義色の強い企業としてはかなり長めの水準。

総合評価

企業格付け:A

住宅メーカーとしては業界2位に位置する大手。戸建・分譲住宅が主力ではあるが、近年では不動産開発・運営や上場投資信託ファンドの運営にまで事業拡大しており、不動産デベロッパーと住宅メーカーの混血ともいえる企業体となっている。業績は右肩上がりで推移しており、売上高はかつての母体企業である積水化学工業の2倍以上にまで拡大。規模拡大に連動して営業利益・純利益も増加傾向が続いており、健全な成長を続けている。財務体質も健全そのものであり、自己資本比率50%前後。利益体質も安定的であるため、倒産リスクとは当面無縁。新たな中期経営計画では2025年には売上高3.6兆円を目標として掲げており、とりわけ国際事業は売上高9,270億円までの拡張を目指している。

就職格付け:A

住宅メーカーとしては大和ハウス・三井ホーム・住友林業などと並び立つブランド力を誇る名門。大阪本社の企業として知られ、本社は世界的な知名度が高い梅田スカイビルに所在。給与水準は平均年収800万円と大手メーカーと互角級だが、実力主義の給与体系である点が相違点。営業職は販売実績によりインセンティブ・賞与が大きく変化するため個人差が大きくなりがち、その他の職種は営業支店の業績により評価されるため、所属支店の実力値により給与水準が左右される。とはいえ過度な実力主義に傾倒しているわけでもなく、ブランド力が高い為に無理な営業の必要もない。過酷なノルマに追い詰められることもないため、平均勤続年数も16.8年とそこそこ長めの水準にある。福利厚生もそこそこ恵まれており、30歳未満の独身社員で条件を満たせば月5,000円で社宅に入居可能。社宅としてシャーメゾンが与えられるケースも多いらしい。

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