本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
サイバーエージェントは、インターネット広告・スマートフォンゲーム・ネットメディアを主力とするIT企業。1998年に藤田晋によって設立され、ネット広告を中核事業として事業規模を拡大。2010年代にはPC向け広告からスマホ向け広告へと早期シフトを図ったことで、日系IT企業として国内ネット広告市場でトップシェアを確立。2021年にはスマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』が1,000万DLを超える大ヒットを記録。事業多角化にも熱心であり、動画配信サービス『ABEMA』、ゲーム開発のCygames、クラウドファンディングのマクアケ、公営競技関連サービスのWinTicketなども展開する。
・ネット広告・ゲーム・メディア事業を主力とする国内最大級のメガベンチャー
・売上高は右肩上がりで増加、利益はゲーム事業のヒット作に左右されやすい
・平均年収913万円、新卒初任給42万円への引き上げが話題に
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:69(上位)
日本有数のメガベンチャーとして知られるが、現在は並みの大企業を優に超える売上高・利益を確保している。給与水準の改善も長期的に進んでおり、有名大企業と並列で比較される水準。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
■68→69に改定:従業員の待遇改善の継続的な進展と初任給の大幅引き上げを再評価。1ノッチ格上げとした(2023年10月)
✔就職難易度:難関
採用人数は年間200人以上と門戸は広い(ビジネスコース・エンジニアコースの合算値)。が、総合職の出身大学は有名大学が多数を占め、現在では有名大企業と遜色がない難関となっている。
採用大学:【国公立】東京大学・大阪大学・神戸大学・筑波大学・東京都立大学、【私立】慶応義塾大学・早稲田大学・上智大学・明治大学・中央大学・青山学院大学・法政大学・同志社大学・関西学院大学・日本大学・東洋大学・東京理科大学など(出典:大学通信オンライン)
業績動向
✔売上高と経常利益
サイバーエージェントの売上高は右肩上がりの成長トレンドにあり、2024年には過去最高となる8,740億円に到達。とりわけ2021年には著しい売上高の増加を遂げている*1。営業利益は2021年・2022年に急増したが、長期的には220億~400億円ほどで推移している*2。
*1:2021年の売上高・利益の急増は、スマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットによるもの。ゲーム事業の売上高は1,558億円(2020年)から2,627億円(2021年)へと1,000億円以上の増加となり、利益も303億円(2020年)から964億円(2021年)に急増。
*2:2023年の利益急減は『ウマ娘 プリティーダービー』の減速によるもの。ゲーム事業の営業利益が964億円(2021年)から227億円(2023年)まで減少しており、痛手となった。
✔セグメント別の状況
サイバーエージェントは、メディア事業(ABEMA、WINTICKET、マクアケ、プロサッカーチーム『町田ゼルビア』など)、インターネット広告事業(広告、AI・DX事業など)、ゲーム事業(スマホ向けゲーム)、投資育成事業(ベンチャーキャピタル運営)、の4事業を有する。
当社の事業構造は、ネット広告を中核としつつ、ゲーム事業とメディア事業が補完的な役割を果たしている。広告事業は創業以来の基盤であり、スマホ向け広告を中心にグループ全体の収益を牽引してきた。ゲーム分野では、Cygamesを中心にスマホ向けタイトルを展開。ヒット作の創出により高い収益性を発揮する一方、業績はヒット作の有無に左右されやすい傾向にある。メディア事業は『ABEMA』を中核とし、現時点では投資フェーズの色合いが強いものの、中長期的な成長領域として位置づけられる。2015年の開局から『ABEMA』は赤字が続いていたが、2025年には開局10年目にして黒字化を達成している。
✔最終利益と利益率
サイバーエージェントの純利益は2021年・2022年はゲーム事業の好調に牽引されて急増。2023年には一時的な低迷を経験したが、2025年には純利益316億円まで回復を遂げている。営業利益率は2021年・2022年を除けば3%~8%ほどでの推移が定着しており、意外と大手メーカーの利益率と同水準である。
✔自己資本比率と純資産
サイバーエージェントの自己資本比率は32.3%(2025年)と高くもなければ低くもない水準。2017年までは50%前後の高水準で推移してきたが、2018年に急落して30%台となった経緯がある*3。純資産は2021年から右肩上がりの増加をみせており、2025年には2,759億円に到達している。
*3:当社は2018年にAbemaに関わる新規投資・M&Aへの資金調達として総額400億円のユーロ円建転換社債型新株予約権付社債を発行(参考リンク)。これにより自己資本比率が低下した。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
サイバーエージェントの平均年収は913万円(2025年)とIT業界としてもトップクラスの給与水準。平均年齢が33.8歳(2025年)と若いことを加味すれば、若くして高い給与水準を得られると言える。総合職の場合、新卒時点で年収500万円以上が確定、30歳で年収700万〜800万円に到達する。
✔従業員数と勤続年数
サイバーエージェントの単体従業員数は2021年から右肩上がりの増加傾向が続いており、2025年には2,588人に到達している。平均勤続年数は5年~6年と短いが、平均年齢33.8歳(2025年)の若い組織であることを考えれば違和感はない。また、IT業界自体が人材の流動性が高いことも平均勤続年数が伸びない一因であろう。
総合評価
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