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WOWOWの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

WOWOWは、衛星放送・番組制作・映像制作・映画製作を主力事業とする衛星放送テレビ局。1984年に日本初となる民間衛星放送局として創業後、現在に至るまで有料テレビ放送で様々な営業コンテンツを供給している。2000年代以降はインターネットを介した映像配信にも積極的であり、テレビ・パソコン・スマートフォン・タブレットでコンテンツを楽しめる「WOWOWオンデマンド」を展開。有料プラン総加入件数は約250万件である。フジ・メディア・ホールディングスおよびTBSホールディングスが大株主。

POINT

1.衛星放送・ネット配信を主力とする衛星放送テレビ局、劇場用映画も手掛ける
2.解約増加によって有料プラン加入件数が減少中、売上高・利益は減少傾向
3.平均年収1,000万円以上で安定しており待遇良好、福利厚生はほぼなし

業績動向

✔売上高と営業利益

WOWOWの売上高は2018年頃から微減傾向にあり、直近の2022年には771億円まで減少*1。営業利益も2016年の101億円をピークに、最近は減少傾向。
*1:WOWOWの売上高・利益の減少の主要因は、有料プラン加入件数の減少。2018年には加入件数が290万件に到達したが同年以降は減少に歯止めが掛からず、2023年には250万件を割り込んでいる。

✔セグメント別の状況

WOWOWは、メディアコンテンツ事業(衛星放送・番組制作・ケーブルテレビ放送・映画製作・映像制作・著作権管理など)、テレマーケティング事業(デジタルマーケティング支援・コンタクトセンター受託運営・イベント企画運営・通信販売など)、の2事業を有する。
WOWOWは売上高・利益いずれもメディアコンテンツ事業の構成比が圧倒的に高く、テレマーケティング事業は補完的な立場。メディアコンテンツ事業ではオリジナルドラマ・映画の制作にも注力しており、2007年には劇場用映画レーベルも立ち上げている。

✔最終利益と利益率

WOWOWの純利益は2017年をピークに減少傾向が続いている*2。営業利益率も右肩下がりで減少し続けており、直近では4%台にまで低下。かつてはテレビ業界でも上位級の営業力率10%以上を誇っていたが、業績悪化しつつある。

✔自己資本比率と純資産

WOWOWの自己資本比率は長年に渡って60%以上の高水準で推移しており、財務体質は極めて良好。純資産は2021年までは増加傾向が続いていたが、2022年には横ばい傾向となった。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

WOWOWの平均年収は1,020万~1,070万円ほどの水準で安定。さすがに大手キー局には敵わないとはいえ、給与水準は相当に良い。大卒総合職は30歳で650万~750万円、課長職レベルで年収1,200万円ほどが目安。

✔従業員数と勤続年数

WOWOWの単体従業員数は280人∼300人ほどで安定的に推移しており、子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は650人ほど。平均勤続年数は直近で14.4年と長くも短くもない水準。

総合評価

企業格付け:A

日本初の衛星放送テレビ局であるものの、現代においては衛星放送のみならずインターネット配信も活用した多角的なメディアコンテンツ配信企業となっている企業。が、Youtubeなどの無料動画サイトやNetflixを筆頭とする有料動画配信サイトが勃興したことで競合先が乱立。2018年をピークに加入件数は減少傾向にあり顧客の流出が止まらない。それもそのはずで、WOWOWの料金は月額2,530円であり、Netflixの月額790円~と比較すると非常に高額。無料のYoutubeにも娯楽が溢れる時代において費用対効果の悪さから顧客が離れるのも致し方ない。WOWOWは挽回策として「会員ファーストと独自性の追求」を事業計画方針に掲げているが、復活は容易ではなさそう。

就職格付け:AA

数多くの動画配信サイトが乱立した現在においては特別感が薄まったが、長きに渡って映画・ドラマ好きに愛されてきた企業。大手キー局とは違ったアプローチでコンテンツ配信をしており、今なお数多くのファンを抱える人気企業である。給与水準も恵まれており、長年に渡って平均年収1,000万円以上を維持。真面目に勤務していれば30代中頃には年収1,000万円を越えることもできる。福利厚生は意外と手薄であり、家賃補助・社宅制度はない・・・が、給与水準が高いため文句は言えないだろう。社員であればWOWOW視聴料が永年無料。入社2年目以降には固定残業制度が適用され月50時間までの残業代が含みになるのは注意事項であり、残業で更に稼ぐことはできないと思った方が良い。無理な残業を強いる社風ではないので、固定残業制度を表面的に捉えてブラック企業かと恐れる心配はない。

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