本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
GSユアサ(正式表記:ジーエス・ユアサコーポレーション)は、自動車用鉛バッテリー・リチウムイオン電池・産業用電池などを製造する大手バッテリーメーカー。2004年に世界シェア6位の日本電池と世界シェア4位だったユアサコーポレーションが合併して誕生。現在でも日系首位の鉛バッテリーメーカーであり、自動車用鉛バッテリーで世界シェア2位・オートバイ向け鉛バッテリーでも世界シェア2位を誇る。大株主にはトヨタ自動車・本田技研工業が名を連ね、大手自動車メーカーとも懇意。これまでリチウムイオン電池ではシェアが低かったが、2023年には本田技研工業などから増資を受けて研究開発・生産能力の拡張に意欲。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:64(中堅上位)
自動車向け鉛バッテリーで世界的な知名度を誇り、業績の安定性にも優れる。さすがに大手電機メーカーには及ばないが、京都企業としては明確に上位レベルの待遇を得られる。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:やや難関
総合職の採用人数は年間60人~80人ほど、BtoB事業が主力であるが一般知名度もそれなりに高いために倍率はそれなり。総合職の出身大学はハイレベル大学~中堅大学まで幅広い。
採用大学:【国公立】大阪大学・北海道大学・金沢大学・静岡大学・信州大学・熊本大学・滋賀大学・岐阜大学・大阪公立大学・京都府立大学・豊橋技術科学大学など、【私立】同志社大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学・日本大学・東海大学・名城大学・龍谷大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
GSユアサの売上高は2021年まで3,800億~4,100億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換*1。2025年には過去最高となる売上高5,803億円に到達している。営業利益は210億~250億円ほどで安定していたが、2025年には過去最高となる500億円に上振れ。
*1:2022年から売上高が増加した理由は、①世界的な物価高騰を受けた値上げ改定による増収、②大手自動車メーカーの新車生産台数の増加による販売数量の増加、③データセンター・再生エネルギー施設向け蓄電設備の需要高騰、④為替レートの円安推移による為替効果、など(参考リンク)。
✔セグメント別の状況
GSユアサは、国内自動車電池事業(国内向け自動車用鉛蓄電池)、海外自動車電池事業(海外向け自動車用鉛蓄電池)、産業電池・電源事業(産業用電池・電源システム)、車載用リチウムイオン電池事業(EV・PHEV・ハイブリッド車向けリチウムイオン電池)、その他事業(特殊電池など)、の5事業を有する。
当社の事業構造は、自動車向け鉛バッテリーを圧倒的な主力としながらも、産業用電池電源・車載用リチウムイオン電池・特殊電池までを抱える総合蓄電デバイスメーカーとして成立している。主力の鉛バッテリー分野では世界的大手として知られ、自動車向けで世界シェア2位・2輪車向けで世界シェア1位に君臨している現在では国内・海外における自動車向け鉛バッテリーによって売上高の約62%・営業利益の約58%を稼いでいる。一方で、現在の成長ドライバーとして位置付けられているのは産業電池・電源事業であり、通信基地局・データセンター・再生可能エネルギーなどにおけるESS・非常用電源など、電力安定化ニーズの高まりを背景に社会インフラ寄りの用途に広く食い込んでいる。なお、電気自動車・ハイブリッド車などに用いられる車載用リチウムイオン電池事業については売上高に占める割合は約14%に過ぎず、当社の軸足はあくまでも鉛バッテリーにある点には注意を要する。
✔最終利益と利益率
GSユアサの純利益は2023年まで80億~130億円ほどで推移していたが、2024年には過去最高となる320億円に上振れ。COVID-19感染拡大期などの景気後退局面でも利益が安定している底堅さが強み*2。営業利益率は5%~8%ほどで推移しており、自動車部品メーカーとしてはやや高めの水準。
*2:当社の利益が安定している理由は、①主力製品である自動車用鉛バッテリーにおける定期交換部品としての安定需要、②原材料価格の変動の販売価格への適切な転嫁。鉛バッテリーは低走行車も含めて2~3年おきの交換が必ず発生するため、景気後退局面にも強い。
✔自己資本比率と純資産
GSユアサの自己資本比率は2023年まで40%台で推移していたが、同年以降は50%台に上振れしている*3。安定的な利益体質を加味すれば、財務体質は十分に健全といえよう。純資産は長期的な増加傾向が続いており、2025年には3,909億円に到達している。
*3:2024年に自己資本比率が向上した理由は、公募増資および本田技研工業向けの第三者割当増資によって約471億円を調達したことが主要因(参考リンク)。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
GSユアサの平均年収は1,074万円(2025年)と高水準だが、これは持株会社の18名のみの平均年収であるため参考にならない。総合職の場合、30歳で年収550万~600万円ほど、課長職レベルで年収880万~950万円ほどが目安となる。平均年齢は51.4歳(2025年)と極端に高いが、これも持株会社の18名のみの平均年齢であるため参考にならない。
✔従業員数と勤続年数
GSユアサの単体従業員数は10人~18人ほどで推移しており、殆どの従業員が持株会社の傘下の事業会社に属している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.24万人ほど。平均勤続年数は26.5年(2025年)と長いが、持株会社の18人のみの平均勤続年数なので参考にならない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
総合評価
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