企業概要
竹内製作所は、ミニショベル・クローラーローダーを主力とする小型建機メーカー。1963年に竹内明雄が長野県坂城町で自動車部品メーカーとして創業。1971年には世界初となるミニショベルを開発し、建機メーカーへと業態転換。1975年にはヤンマー向けにミニショベルのOEM生産を開始し、1979年には北米市場へと進出。1980年代には1トン~5トンクラスのミニショベルシリーズを揃え、製品ラインナップを増強。1990年代からは欧米市場への本格展開を進め、日米欧3極体制へと移行。現在では海外売上高比率95%以上と海外市場において強い存在感を誇り、欧米市場においては高い信頼性・耐久性によって『建機界のベンツ』とも称されるプレミアムブランドとして認知される。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:58(中堅)
国内では極めてシェアが低い一方、欧米では高いブランド力を誇る珍しい企業。高利益率と成長性、強靭な財務健全性を兼ね備える。給与水準は大手メーカーには及ばないが、長野県では上位クラス。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:やや難関
総合職の採用数は年間40人~65人と企業規模の割には多め。国内では事業規模が小さいために一般知名度が極めて低く、穴場感が強い。長野県の出身者にとっては有望なUターン就職先となりうる。
採用大学:【国公立】信州大学・埼玉大学・富山大学・滋賀県立大学・東京農工大学・室蘭工業大学・長岡科学技術大学など、【私立】明治大学・中央大学・青山学院大学・立命館大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学・東京理科大学・芝浦工業大学・工学院大学など(出典:マイナビ2028)
業績動向
✔売上高と営業利益
竹内製作所の売上高は2021年まで940億〜1,160億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換*1。2025年には過去最高となる売上高2,132億円に到達している。営業利益は2021年まで125億~155億円で推移していたが、2025年には過去最高となる371億円に上振れしている。
*1:2022年から売上高が増加した理由は、①COVID-19後の欧米市場における建機需要の大幅な回復、②原材料価格・労務費の高騰を受けた値上げ対応、③為替レートの円安推移による為替効果、など。
✔セグメント別の状況
竹内製作所は、小型建機事業(ミニショベル・油圧ショベル・クローラーローダーなどの開発・製造・販売、アフターサービスなど)、のみの単一事業会社である。
当社の事業構造は、ミニショベル・クローラーローダーなどの小型建機に特化することで成立している。1970年代から小型建機に経営資源を集中させてきた歴史を有し、特に欧米市場で高い競争力を確立している。日本企業でありながら極端なまでに海外依存型であり、売上高の95%以上を海外市場が占める。特に欧米市場においては、優れた耐久性・操作性・整備性・取り回しの良さによって高いブランド力を有しており、値引き販売に依存しない指名買い需要を生み出している。一方で、北米・欧州市場が収益の中核を担っているが故に、欧米における住宅需要・インフラ投資が鈍ると建機販売が落ち込みやすい他、為替レートの影響を大きく受ける特徴がある。総じて、小松製作所や日立建機などの総合大型建機メーカーとはまったく異なる独自色の強いビジネスモデルを有していると言える。
✔最終利益と利益率
竹内製作所の純利益は2023年まで90億〜160億円ほどで安定的に推移していたが、2024年には過去最高となる261億円に到達している。営業利益率は10%〜17%ほどで安定的に推移しており、小松製作所に匹敵する業界トップレベルの利益率を誇る。
✔自己資本比率と純資産
竹内製作所の自己資本比率は74%~77%ほどで推移しており、極めて高い水準を維持し続けている。実質無借金経営を達成しており、財務健全性は極めて良好である*2。純資産は右肩上がりの増加傾向が続いており、2025年には1,670億円に到達している。
*2:当社は有利子負債が実質ゼロ水準である一方、手元の現預金が460億円(2025年)に達しており、手元資金が充実しているうえに、無借金経営を実践していることで知られる。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
竹内製作所の平均年収は2021年のみ488万円に下落したが、2025年は平均年収652万円となっている。なお、平均年齢が若い組織であることを加味すれば他社比較の際には注意を要する。総合職の場合、30歳で年収420万~470万円ほど、課長職レベルで年収780万~850万円が目安となる。平均年齢は36.6歳(2025年)と大手企業の標準的な水準よりもかなり若い組織である。
✔従業員数と勤続年数
竹内製作所の単体従業員数は長期的な増加傾向が続いており、2025年は732人(2025年)の組織体制となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1,277人ほど。平均勤続年数は9.7年(2025年)と大手企業の標準的な水準を下回るが、平均年齢が若い組織であることを加味すれば違和感はない。
総合評価
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