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バンダイナムコホールディングスの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

バンダイナムコホールディングスは、アニメ・ゲーム・プラモデル・フィギュアなどを展開する大手総合エンターテイメント会社。1950年に山科直治が創業した萬代屋を源流とし、2005年に同業のナムコと経営統合してバンダイナムコホールディングスを設立。機動戦士ガンダム・アイドルマスター・たまごっち・ウルトラマン・仮面ライダー・ドラゴンボールなどの世界的キャラクターを多数保有、キャラクターコンテンツ(IP)を核としたゲーム・イベント・グッズを展開する。ゲームにおいては自社ゲームハードを展開しない反面、Switch・PlayStation・Xboxなどの大手ハードに垣根なく新作を投入している。

POINT

1.世界的な人気キャラクターをIPとして所有する総合エンタメ会社
2.売上高・利益いずれも高成長を継続、財務体質も超優良
3.平均年収1,057万円とエンタメ業界では最優良クラス、福利厚生も手厚いホワイト企業

業績動向

✔売上高と営業利益

バンダイナムコホールディングスの売上高は長年に渡って成長基調が継続*1、2022年は売上高0.99兆円に到達しており1兆円越えが目前。営業利益は2021年に急増したが、2022年はやや落ち着き*2
*1:バンダイナムコホールディングスは最近のアニメ人気を追い風に、ドラゴンボール・ガンダム・ワンピースなどの人気IPの展開を強化。継続的なIP育成施策によって、日本国内外でのキャラクター人気を高めることで売上高・利益を増加させた。
*2:2021年の売上高の急増は家庭用ゲーム”ELDEN RING”の大ヒットによるもの。ゲーム・アニメ業界はキラーコンテンツを生みだすと急激に業績が変化する特性がある。

✔セグメント別の状況

バンダイナムコホールディングスはデジタル事業(コンテンツ・家庭用ゲームの企画・開発・配信など)、トイホビー事業(玩具・カプセルトイ・カード・アパレル・プラモデルなど)、IPプロデュース事業(アニメーション・音楽コンテンツの制作運用、著作権・版権管理、ライブエンターテイメントなど)、アミューズメント事業(アミューズメント機器・施設の開発・販売・運営など)、その他事業の5事業を有する。
バンダイナムコホールディングスはデジタル事業とトイホビー事業が二大柱とする事業構造。映像・コンテンツを制作・販売するフェーズから、コンテンツで獲得したファンに関連グッズを販売するフェーズまでを一気通貫で自社対応できるビジネスモデル。

✔最終利益と利益率

バンダイナムコホールディングスの純利益は年度によって好不調が分かれるが、純利益は安定的に確保できている(2009年以降は純損失への転落歴なし)。2021年には純利益927億円を記録して過去最高益を更新。営業利益率は10~15%のレンジで推移しており、利益率はかなり高め。

✔自己資本比率と純資産

バンダイナムコホールディングスの自己資本比率は長年に渡って70%台で安定推移している。高い利益率と成長性を実現しながら、極めて健全な財務体質をも両立している。純資産も右肩上がりで増加しており、直近の2022年には純資産6,521億円に到達。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

バンダイナムコホールディングスの平均年収は1,000万~1,300万円の高水準で推移しているが、これは持株会社の43名のみの平均年収。グループ事業会社における大卒総合職の給与体系は30歳で600~800万、課長クラスで1,100万~1,200万円ほどが目安。

✔従業員数と勤続年数

バンダイナムコホールディングスの従業員数は20~40人前後に過ぎず、従業員の大半は持株会社の傘下に置かれる事業会社に所属。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.05万人ほど。平均勤続年数は19.1年前後と長いが、持株会社の従業員のみの平均勤続年数なのであまり参考にならない。

総合評価

企業格付け:S

機動戦士ガンダム・ドラゴンボール・アイドルマスターなどの世界的人気キャラクターをIP(知的財産)として囲い込む、日本最大級の総合エンターテイメント会社。アニメ・ゲームなどあらゆる媒体での新作開発~配信・販売~ファン獲得・育成~マネタイズまでを含めた包括的なIP戦略を中心としてキャラクタービジネスを展開することで、幾多のコンテンツをキラーコンテンツにまで育成してきた実績が強み。任天堂に並び、エンターテイメント会社の枠を超えて日本文化そのものの形成にすら貢献していると言っても過言ではない。業績は右肩上がりの成長が続いており、2023年には売上高1兆円の大台を突破する見込み。利益面も優れており、営業利益率10%以上の高水準で成長を続けている点も見逃せない。財務体質も自己資本比率70%以上の極めて健全な水準を維持しており、非の打ち所がない。低賃金・低利益と言われてきたアニメ・エンタメ業界において、これほどまでにマネタイズに成功する企業は滅多にないだろう。

就職格付け:AA

日本のアニメ・エンタメ産業におけるトップ企業の1社であり、世界的人気の高いキャラクターを数多く有する点に強み。持株会社の給与水準は平均年収1,000万円を優に越えて業界首位級、事業会社の給与水準も大卒総合職ならば30歳で年収600~800万、課長クラスで1,100万~1,200万円ほどが目安と恵まれている。2022年には新卒初任給を29万円/月にまで引き上げて、更なる社員の待遇改善にも意欲。福利厚生もそこそこ恵まれており、家賃補助制度こそないもののアニバーサリー休暇・リフレッシュ休暇なども完備。ブラックなイメージの強いエンタメ業界にありながら、年間休日125日・平均有給取得率15.58日/年と大手メーカー並みのホワイトな待遇を実現している。22時以降の残業も原則禁止。社員に子供が生まれた場合には、お祝い金として第1子20万円・第2子20万円・第3子以降300万円を支給。

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