本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
ジェイテクトは、自動車部品・ベアリング・工作機械などを製造販売するトヨタグループの自動車部品・精密機械メーカー。1921年に池田善一郎が輸入ベアリング商店として創業。1930年代には国産ベアリングの生産を本格化させた。1960年代には自動車向けステアリング・工作機械へと参入して事業規模を拡大。1988年には世界初となる電動パワーステアリングを実用化した。2006年にはトヨタ系の工作機械メーカーであった豊田工機と合併、トヨタ系の自動車部品・工作機械メーカーとして再編。現在では、自動車のパワーステアリング部品において世界シェア1位を誇り、乗用車から大型商用車まで対応できる製品群を有する。日系4大工作機械メーカーの1社としても知られ、研削盤・マシニングセンタでも著名。機械部品ではベアリングで世界シェア上位。筆頭株主はトヨタ自動車であり、トヨタグループ主要13社の一角。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:63(中堅上位)
自動車部品業界としては上位レベルの給与水準であり、トヨタグループの主力企業の一角である点は安心材料。愛知県内であれば好待遇寄りだが、全国区・異業界も考慮すれば優位性は程々。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:やや難関
総合職の採用人数は年間70人~100人と企業規模の割には少なめ、うち事務系総合職の採用数は20人ほど。中部地方ではトヨタグループ企業として著名であり一定の人気を集めている。
採用大学:【国公立】名古屋大学・広島大学・静岡大学・信州大学・三重大学・富山大学・徳島大学・名古屋工業大学・豊橋技術科学大学、【私立】青山学院大学・法政大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学・南山大学・名城大学・中部大学・豊田工業大学・愛知工業大学(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
ジェイテクトの売上高は2022年まで1.2兆~1.5兆円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。2024年には過去最高となる売上高1.89兆円に到達している*1。営業利益は2021年には129億円まで低迷したが、2024年には621億円まで回復。が、2025年には営業利益384億円に再び後退*2。
*1:2023年に売上高が増加した理由は、①主要顧客であるトヨタ自動車の好調による自動車部品の販売好調、②工作機械事業における研削盤・立型マシニングセンターの販売好調、③為替レートの円安推移による為替効果、など。
*2:2025年に営業利益が減少した理由は、①北米における生産性悪化・人員不足による販売減少とロスコストの増加、②欧州市場・中国市場における販売低調、など。
✔セグメント別の状況
ジェイテクトは、自動車事業(パワーステアリング・カップリング・ドライブライン・オイルポンプ・トルセンなど)、産機・軸受事業(ベアリング)、工作機械事業(研削盤・マシニングセンタ・切削機・制御機器・プログラマブルコントローラなど)、の3事業を有する。
当社の事業構造は、トヨタ自動車の系列部品メーカーにとどまらず、ベアリングや工作機械といった非自動車領域まで事業を広げている点に最大の特徴がある。売上高の約69%を占める自動車事業では、①電動パワーステアリングなどを中心とするステアリング分野、②等速ジョイントや駆動部品を担うドライブライン分野を主力とする。特にステアリング分野では電動化や自動運転支援の進展に伴って制御技術の重要性が増しており、当社はここを中核事業と位置付ける。産機・軸受事業や工作機械事業は景気循環の影響を受けやすい反面、自動車市況とは異なる需要源を持つため、会社全体としては収益源の分散効果が働く構造となっている。工作機械事業ではCNC円筒研削盤で世界トップシェアを誇り、産機・軸受事業では日本精工・NTNと並んでベアリング三大メーカーとして知られるなど、各領域で確かな競争基盤を有している。ただし、売上全体で見れば依然として自動車関連の比重は大きく、完全な分散型企業というよりは、自動車部品を主軸としつつ周辺領域へ裾野を広げた企業と捉えるのが実態に近い。
✔最終利益と利益率
ジェイテクトの純利益は2020年に▲37億円に赤字転落*3したが、2024年は402億円まで回復。ただし、2025年には純利益137億円まで後退しており、安定感には乏しい。営業利益率は1%~3%ほどで長期的に推移しており、利益率は高くはない。
*3:2020年に純損失▲37億円に転落した理由は、世界的景気減速・COVID-19感染拡大による自動車部品・ベアリングの販売急減が主要因。翌年の2021年も世界的なサプライチェーン混乱による新車生産台数の低迷により純利益の低迷が続いた経緯がある。
✔自己資本比率と純資産
ジェイテクトの自己資本比率は2021年から緩やかな増加傾向が続いており、2025年は47.6%となっている。自動車部品・機械メーカーとしては普通の水準であり、高くもなければ低くもない。純資産は2024年に8,227億円に到達したが、2025年には7,774億円にやや後退。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
ジェイテクトの平均年収は680万~710万円ほどで推移しているが、2025年には753万円に上振れ。ただし、2021年には業績悪化により平均年収644万円まで低下している。総合職の場合、30歳で年収540万~580万円ほど、課長職レベルで年収890万~950万円が目安。平均年齢は緩やかな増加傾向にあり、2025年は41.3歳となっている。
✔従業員数と勤続年数
ジェイテクトの単体従業員数は1.1万~1.2万人規模での横這いが続いているが、2022年以降はやや減少傾向がみられる。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は4.50万人ほど。平均勤続年数は17.3年(2025年)と大手企業の標準的な水準を上回る。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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