本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
三菱UFJフィナンシャル・グループは、銀行・信託・証券・リース・決済を横断的に展開する三菱グループの大手金融機関。2005年に三菱東京フィナンシャル・グループとUFJホールディングスの合併で誕生。2011年には経営危機に陥った米・モルガンスタンレーに出資、同社の筆頭株主となることでグローバル金融分野でのプレゼンスを大きく高めた。アジアにおいても現地有力銀行に出資を重ね、米国・アジアを中心とする海外収益比率は50%超に達しており、国内金利環境に左右されにくい収益構造へと転換している。現在では三菱UFJ銀行・三菱UFJ信託銀行・三菱UFJ証券HD・三菱HCキャピタル・三菱UFJニコスなどを傘下に持ち、総資産400兆円を超える世界最大級の金融グループである。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:GCIB=78/オープン=70
GCIB:トップ邦銀である当行において高度金融に携われるキャリアが約束される。採用人数は極僅かであり、就職難易度は極めて高い。
オープン:邦銀トップクラスの待遇、長年に及ぶ中高年の出向・転籍が廃止に向かっていることも安心感。ただし、全国転勤への覚悟は必要。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:GCIB=至難/オープン=難関
かつては毎年1,000人以上もの大量採用で知られたが、2021年からは採用数を300名規模まで縮小したことで就職難易度が急上昇。中堅大学からの入行が難化しつつある。
採用大学:【国公立】東京大学・京都大学・大阪大学・名古屋大学・九州大学・東京外国語大学・国際教養大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・明治大学・中央大学・青山学院大学・法政大学・同志社大学・関西学院大学・立命館大学・学習院大学・南山大学・東京理科大学など(出典:大学通信オンライン)
業績動向
✔経常収益と経常利益
三菱UFJフィナンシャル・グループの経常収益は2022年まで6兆~7兆円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。2025年には過去最高となる経常収益13.6兆円に到達している*1。経常利益は2021年まで減少傾向が続いていた*2が、2025年には過去最高となる2.66兆円に到達している。
*1:2023年から経常収益・利益が急増している理由は、①米国金利の上昇を筆頭とした主要各国の利上げによる金融収益の増加、②為替レートの円安推移による為替効果、③店舗統廃合・デジタル化によるコスト構造改革の結実、④COVID-19一服による信用コストの低下、など。
*2:2016年に日本銀行によるマイナス金利政策が導入され銀行業の利益を圧迫していた経緯がある。2024年にマイナス金利が解除されたことで、利益拡大に繋がっている。
✔セグメント別の状況
三菱UFJフィナンシャル・グループは、リテール・デジタル事業(個人向け対面・デジタル取引、法人金融サービス)、法人・ウェルスマネジメント事業(法人向け取引・資産管理サービス)、コーポレートバンキング事業(大企業向け金融サービス)、グローバルコマーシャルバンキング事業(海外出資先の商業銀行)、受託財産事業(資産運用・年金サービス)、グローバルCIB事業(非日系大企業向け金融サービス)、市場事業本部(為替・資金・証券サービス)、その他事業、の8事業を有する。
当行は銀行・信託・証券・リースなど幅広い事業領域を有するが、とりわけコーポレートバンキング領域とグローバル展開力に強みがある。国内においては大企業向け法人金融を主軸とするコーポレートバンキングが収益の中核を担っており、三菱グループをはじめとする主要取引先との長期的関係性を背景に、融資・社債・シンジケートローン・M&A関連業務までを包括的に提供している。海外においては、米国においてモルガン・スタンレーとの戦略提携を通じて投資銀行機能を強めている他、アジアでは現地有力銀行への出資を通じて成長市場における成長を取り込んでいる。現在では海外収益が全体の50%超を占める構造へと転換しており、国内金利環境への依存度は相対的に低下している。
✔最終利益と利益率
三菱UFJフィナンシャル・グループの純利益は2021年から増加傾向が続いており、2025年には1.86兆円に到達している。2020年のみ純利益0.53兆円まで低下したが、これはCOVID-19感染拡大による金融市場の混乱が主要因*3。自己資本利益率は9.08%(2025年)と、銀行業の平均的水準を上回る。
*3:当行が最終赤字に転落したのはリーマンショック直後の2008年に純損失2,569億円を計上した時が最後である。
✔自己資本比率と純資産
三菱UFJフィナンシャル・グループの自己資本比率は5.0%(2025年)と低めだが、銀行業であれば健全な水準。銀行業は顧客から預金・有価証券を預かる事業の性質上、貸借対照表での負債が広がるため自己資本比率が低くなりやすい。純資産は長期的に17兆円を超える規模で推移しており、2025年には21.7兆円まで増加している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
三菱UFJフィナンシャル・グループの平均年収は1,093万円(2025年)だが、これは持株会社の3,463名のみの平均年収。事業会社の三菱UFJ銀行の平均年収は856万円(2025年)となっている。事業会社における総合職の場合、30歳前後で役がつくと930万~1,050万円に到達し、課長職レベルで1,200万~1,400万円ほどが目安となる。
✔従業員数と勤続年数
三菱UFJフィナンシャル・グループの単体従業員数は3,463人に過ぎず、従業員の殆どは事業会社に属している。子会社・関連会社を含めた連結従業員数は15.6万人ほどの大所帯である*5。平均勤続年数は13.1年(2025年)だが、これは持株会社の3,117名のみの平均勤続年数であるため参考にならない。
*5:当行は長期的な人員削減を模索しており、2019年には金融デジタル化を掲げて人員6,000人削減の目標を掲げ、2020年には人員8,000人削減に目標を上積み。実店舗の統廃合を進めており、全支店の過半数を窓口なしにする方針。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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