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化学

【勝ち組?】DICの就職偏差値・難易度と平均年収の企業研究【激務?やばい?】

企業概要

DICは、インキ・有機顔料・液晶材料・樹脂製品・ヘルスケア食品などを幅広く展開する素材メーカー。1908年に川村喜十郎がインキメーカーとして創業。1910年代には木版・石版・活版印刷用のインキ製造へと多角化し、インキ原材料となる顔料領域にも進出した。1950年代には樹脂・化学素材にも進出し、樹脂着色剤・改質剤の生産を本格化。1980年代には米国企業の買収によって海外展開を加速させ、グローバル企業としての地位を高めた。現在では印刷インキ・有機顔料・PPSコンパウンドにおいて世界シェア首位級であり、総合インキ・素材メーカーとして事業領域を拡大している。海外売上高比率は70%以上にも達しており、世界63ヵ国にグループ会社190社を擁する世界屈指の総合インキメーカーである。なお、DIC川村記念美術館においてピカソ・モネ・ルノワールなどの美術作品を多数所有することでも知られる。

POINT
  • 印刷インキで世界トップの素材メーカー、脱インキ・事業多角化を推進
  • 売上高は増加するも利益は伸び悩む、財務体質は普通レベル
  • 平均年収799万円、福利厚生は良好であり残業が少ない社風
  • 就職偏差値と難易度

    ✔就職偏差値:65(中堅上位)

    大手企業の中でも中堅上位クラスの1社であり、世間的にも有名企業として認知される。入社できればサラリーマンとして、かなり安定した人生が得られるだろう。
    詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

    ✔就職難易度:やや難関

    総合職の採用数は年間60人~100人前後と採用数はそれなりに多い。大手総合化学メーカーと比べると知名度が低いこともあって、やや難易度が下がるため穴場感はある。
    採用大学:【国公立】北海道大学・筑波大学・神戸大学・広島大学・横浜国立大学・金沢大学・信州大学・名古屋工業大学・お茶の水女子大学など、【私立】慶應義塾大学・上智大学・立教大学・青山学院大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学・東京理科大学・芝浦工業大学など(出典:マイナビ2028

    業績動向

    ✔売上高と営業利益

    DICの売上高は2021年まで7,000億~8,500億円レベルで推移していたが、同年以降は増加傾向。2024年には売上高1.07兆円を突破している*1。営業利益は2023年のみ179億円に下落したが*2、同年を除けば390億~520億円ほどで横ばいが続いている。
    *1:2022年から売上高が増加した理由は、①世界的な原材料価格の高騰を受けた値上げ対応、②為替レートの円安推移による為替効果、など。当社は海外売上高比率が70%以上にも及ぶため為替レートに業績を左右されやすい。
    *2:2023年に営業利益が下落した理由は、カラー&ディスプレイ事業の不振が主要因。電子材料・ディスプレイ関連需要の低迷や顧客の在庫調整により、ディスプレイ用顔料・スペシャリティ用顔料などの出荷が落ち込み、同事業が赤字化した。

    ✔セグメント別の状況

    DICは、パッケージング&グラフィック事業(グラビアインキ・オフセットインキ・新聞インキ・ジェットインキなど)、カラー&ディスプレイ事業(有機顔料・液晶材料、ヘルスケア食品など)、ファンクショナルプロダクツ事業(アクリル樹脂・ウレタン樹脂・エポキシ樹脂・工業用テープ・PPSコンパウンドなど)、その他事業、の4事業を有する。
    当社の事業構造は、祖業の印刷インキを起点としながら、有機顔料・合成樹脂・PPSコンパウンド・液晶材料・ヘルスケア食品などへ事業領域を広げることで成立している。最大の基盤はパッケージング&グラフィック事業であり、食品・日用品の包装、広告・出版物、工業用途などに用いられるインキを主力としている。特に包装用インキは、食品・日用品・医薬品など生活必需品向けのパッケージに使われるため、底堅い需要を持つことが特徴である。全社利益の約40%を占めるファンクショナルプロダクツ事業では、カラーフィルタ向け顔料・低誘電樹脂・半導体向けエポキシ樹脂などを展開している。これらの樹脂・機能性材料は産業素材としての性格が強く、当社を印刷インキメーカーから高機能化学メーカーへ押し上げている。一方で、当社が主力とする印刷インキ・樹脂材料は、自動車・包装・電子機器・建材・広告・出版など幅広い産業の需要と連動するため、景気後退局面では需要が落ち込む傾向もある。また、原材料価格や為替の影響も受けやすく、コスト上昇の価格転嫁が遅れれば利益率は圧迫されやすい。

    ✔最終利益と利益率

    DICの純利益は2023年には▲398億円に赤字転落した*3が、同年を除けば40億~320億円ほどで推移している。営業利益率は2023年に1.73%まで低下したが、長期的には3%~6%ほどで推移している。素材メーカーとしては標準的な利益率である。
    *3:2023年に純損失に転落した理由は、2021年に買収した独・BASF社の顔料事業(参考リンク)において特別損失405億円を計上したことが主要因。欧州市場の景気減速・米国市場の物価上昇による逆風が仇となった経緯がある(参考リンク

    ✔自己資本比率と純資産

    DICの自己資本比率は2020年までは37%~38%ほどで推移していたが、2023年には29.2%まで低下している*4。同年以降は緩やかな増加傾向がみられ、2025年は自己資本比率37.0%となっている。純資産は緩やかな増加傾向にあり、2025年には4,908億円となっている。
    *4:当社は2021年に独・BASF社の顔料事業を買収したが、この買収費用として有利子負債で1,100億円を調達したことによって自己資本比率が低下した。

    社員の待遇

    ✔平均年収と平均年齢

    DICの平均年収は2024年まで740万~780万円で安定的に推移していたが、2025年には799万円に上振れしている。大手総合化学メーカーには及ばないが、素材メーカーとしては良好な水準である。総合職の場合、30歳で年収620万~690万円ほど、課長職レベルで年収900万~1,000万円が目安となる。

    ✔従業員数と勤続年数

    DICの単体従業員数は緩やかな増加傾向にあり、2025年は3,880人の組織規模となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は2.08万人ほど。平均勤続年数は18.3年(2025年)と大手企業の標準的な水準をやや上回る。

    総合評価

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