本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
富士フイルムホールディングスは、医療機器・医薬品・電子材料・複合機などを製造・販売する総合化学・電気メーカー。1934年に大日本セルロイドの写真フィルム部が分離独立して創業、戦前から国産写真フィルムの製造を手掛けた。1962年には英ゼロックスと富士ゼロックスを設立して複写機事業にも進出。2000年代にデジタルカメラが登場すると写真フィルム事業から早々に脱却、化学・医療メーカーへと転換を果たした。現在では有機ELディスプレイ材料・医療用画像情報システムなどで世界シェア首位級。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:73(最上位)
日本社会におけるサラリーマンの最上位クラスの待遇を得られる。勝ち組サラリーマンとして胸を張れる人生が得られるが、入社するには相当以上の能力もしくは運が必要。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:最難関級
総合職の採用人数は年間100名~170名であり、企業規模の割には採用数は多め。就職人気ランキング上位常連だけあって選考倍率は高く、入社難易度は非常に高い。
採用大学:【国公立】東京大学・京都大学・大阪大学・東北大学・筑波大学・横浜国立大学・金沢大学・電気通信大学・東京外国語大学・小樽商科大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・立教大学・同志社大学・関西学院大学・学習院大学・東京理科大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
富士フイルムホールディングスの売上高は2021年まで2.2兆〜2.4兆円レベルで推移していたが、2025年には過去最高となる売上高3.19兆円に到達*1。営業利益は2022年から増加傾向が続いており、2025年には過去最高となる3,301億円に到達している*2。
*1:2022年から売上高が拡大している理由は、①医療機器の販売好調、②先端半導体の需要増加による電子材料・高機能材料の販売増加、③COVID-19影響の一服によるデジタル複合機の需要回復、④新発売した新型デジタルカメラのヒット、など。
*2:2022年から営業利益が増加している理由は、①世界的なCOVID-19感染拡大後の医療機器・医療システムの販売好調、②半導体需要増加・価格高騰による電子材料・機能材料の利益拡大、などが主要因。
✔セグメント別の状況
富士フイルムホールディングスは、ヘルスケア事業(医療機器、医薬品、化粧品・サプリメント、医薬品製造・開発・受託など)、マテリアルズ事業(電子材料・ディスプレイ材料・ファインケミカル・インクジェット機材など)、ビジネスイノベーション事業(デジタル複合機・ソリューションサービスなど)、イメージング事業(デジタルカメラ・光学デバイス・写真フィルムなど)、の4事業を有する。
当社の事業構造は、2000年代に写真フィルム事業の縮小を契機として、医療と化学を核とする高付加価値分野へ重心を移すことで再構築されている。主力のヘルスケア分野では、写真フィルムで培った高純度化学合成や精密制御技術を医薬品原薬製造や細胞培養に転用することで競争優位を確立している。エレクトロニクス分野では、半導体・ディスプレイ材料などの製造工程の中核を担う材料を供給しており、顧客の切替コストが高さから長期的に安定した収益構造を形成している。ビジネスイノベーション分野は、複合機や業務DX支援を通じて安定的なキャッシュフローを創出し、イメージング分野は高付加価値モデルへの集中によりブランドと収益性を維持している。総じて、共通の技術基盤を複数の成長・安定分野へ横断展開することで、事業分散と収益性を両立したポートフォリオを構築しており、その完成度の高さは写真フィルムからの構造転換の成功を端的に示している。
✔最終利益と利益率
富士フイルムホールディングスの純利益は2020年まで1,200億〜1,400億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向。2025年には過去最高となる純利益2,609億円に到達している。営業利益率は8%〜10%ほどで推移しており、世間のイメージほどには高くはない。
✔自己資本比率と純資産
富士フイルムホールディングスの自己資本比率は59%~66%ほどで推移しており、安定的な水準を保っている。安定した利益体質を加味すれば、財務健全性は大いに良好である。純資産は2021年から増加傾向にあり、2025年には3.35兆円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
富士フイルムホールディングスの平均年収は1,124万円(2025年)だが、これは持株会社の1,198名のみの平均年収である。総合職の場合、30歳で700万~850万ほど、課長クラスで1,250万~1,400万円ほどが目安。最速でも課長への昇進は30代中盤となるため、年収1,000万円を超えるのは30代後半以降となる。
✔従業員数と勤続年数
富士フイルムホールディングスの従業員数は1,198人(2025年)に過ぎず、従業員の大半は持株会社の傘下に置かれる事業会社に属している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は7.25万人ほど。平均勤続年数は17.5年(2025年)だが、持株会社の従業員のみの平均勤続年数なので参考にならない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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