本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
SUBARU(旧・富士重工業)は、世界90ヶ国以上でSUBARUブランドの自動車を製造・販売する中堅自動車メーカー。1917年に中島知久平が飛行機研究所として創業。1931年には中島飛行機として日本陸海軍向けの軍用機を多数生産した。戦後に同社は12社に解体されるが、1953年に5社が出資して富士重工業として再編。1958年には国民車として『SUBARU 360』を発売、10年以上に渡って大ヒットを記録。1970年代からは海外進出を加速させ、北米・アジア・南米などに進出した。現在では、4輪独立懸架や水平対向エンジンなど独特の自動車づくりに定評があり、北米市場では高いブランド力を誇る。創業以来の名残で航空機・宇宙機器でも有力、米・ボーイング社向けに主翼を生産する航空部品メーカーでもある。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:65(中堅上位)
業界中堅だが独自性あるブランド路線で社会的名声は良好。直近は業績好調で財務体質も優良。待遇は企業規模なりだが、地盤である北関東なら豊かな生活が送れる。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:やや難関
総合職の採用数は年間200人~250人ほどであり、採用の門戸は広い。技術職総合職は全国幅広い大学から積極採用しているが、事務系総合職は採用枠が少ないため相当な難関。
採用大学:【国公立】名古屋大学・筑波大学・金沢大学・群馬大学・横浜国立大学・電気通信大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・青山学院大学・芝浦工業大学・東京電機大学・工学院大学(出典:マイナビ2026)
業績動向
✔売上高と営業利益
SUBARUの売上高は2022年まで2.7兆~3.3兆円ほどで推移していたが、同年以降は急増傾向に転換*1。2024年には過去最高となる売上高4.7兆円に到達している。営業利益は2022年まで減少傾向にあったが、2024年には4,681億円に到達。
*1:2023年から売上高・利益が増加した理由は、①為替レートの円安推移による為替効果。②主力の北米市場におけるセダン・SUVの販売好調、など。当社は年間生産台数の約60%強を日本国内で生産しており、円安による為替効果を大きく享受できる特徴がある(ただし、円高局面では大きな逆風を受ける)。
✔セグメント別の状況
SUBARUは、自動車事業(自動車ならびに関連製品の製造・販売など)、航空宇宙事業(航空機・宇宙関連機器など)、その他事業(不動産賃貸事業など)、の3事業を有する。
当社の事業構造は、自動車・航空宇宙の2分野に跨るが、実態としては自動車事業が圧倒的な主力となっている。自動車事業においては、SUV・クロスオーバー・AWD車を中核とする絞り込まれたラインナップ構成を採っている特徴がある。水平対向エンジン・AWD・安全性能といった独自価値を前面に出し、コアなファン層からのブランド支持によって高利益率を確保してきた。つまり、規模を追うのではなく、得意領域へ経営資源を集中することで収益性を高める事業構造である。さらに重要なのは、地域別では北米依存が極めて強いことである。売上高の約77%を北米市場に依存しており、日本メーカーでありながら、実態としては北米市場を圧倒的な主戦場としている。北米偏重の事業構造ゆえに、同地域が景気後退・販売不振に陥ると業績が急落するリスクはある。航空宇宙事業については業績への貢献が少なく、補完的な存在に留まる。歴史的には中島飛行機を源流とする航空機メーカーとしてのDNAを受け継ぐ象徴的事業であるが、収益構造の本体はあくまで自動車事業にある。
✔最終利益と利益率
SUBARUの純利益は2022年まで減少傾向*2が続いていたが、同年以降は増加傾向に転換。2024年には純利益3,850億円まで回復している。営業利益率は3%~11%で推移しており、好調時であれば業界上位の利益率となる。かつて全盛期には営業利益率17.5%(2015年)と業界屈指の高利益率を誇っていた*3。
*2:2022年まで減益が続いた理由は、①COVID-19影響・世界的な半導体不足による生産混乱、②原材料費・労務費の高騰によるコスト増加、③日本国内における完成検査問題への対応費用、④電動化シフトに向けた先行投資の増加、など。
*3:当社の営業利益率が業界トップクラスである理由は、①高利益率な中~大型車に特化したラインナップ、②高いブランド力を背景に少ない販売台数を高利益率で売り抜く販売戦略、③北米市場に特化した事業展開による販売コスト低減、など(参考リンク)。
✔自己資本比率と純資産
SUBARUの自己資本比率は長期的に50%レベルでの推移が続いており、自動車メーカーとしては業界トップクラス。手元の現預金は9,414億円(2025年)に到達しており、日本企業としても上位クラスのキャッシュリッチ企業である*4。純資産は増加傾向が続いており、2025年には純資産2.71兆円に到達。
*4:リスクモンスター社による「金持ち企業ランキング」において上位10社に食い込む(参考リンク)。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
SUBARUの平均年収は640万~670万円ほどで長期的に推移していたが、2025年には730万円に上振れしている。総合職の場合、30歳で年収580万~640万円ほど、課長職レベルで年収950万~1,080万円ほどが目安。平均年齢は39.8歳(2025年)と、自動車メーカーとしてはやや若めの組織体制。
✔従業員数と勤続年数
SUBARUの単体従業員数は緩やかな増加傾向が続いており、2025年には1.78万人に到達している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は3.78万人ほど。平均勤続年数は15.9年(2025年)と、大手企業としては標準的な水準に留まる。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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