本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
Appleは、アメリカに本社を置く世界最大級のテクノロジー企業。1976年にスティーブ・ジョブズとスティーブ・ウォズニアックがコンピュータメーカーとして創業。1980年代にはGUIとマウス操作を採用したパソコン『Macintosh』を発売し、専門知識がなくても直感的に扱える操作性によって成功を収めた。1990年代にはMicrosoft社の『Windows』の躍進に加えて、経営混乱も重なったことで深刻な経営危機に瀕した。1997年にはスティーブ・ジョブズが経営に復帰し、事業の再構築を推進。2000年代には『iPod』『iTunes』などをリリースし、デジタル機器・コンテンツ流通へと事業領域を拡大。2007年にはタッチパネル操作を中心としたスマートフォン『iPhone』を発売し、スマートフォンを世界的に普及させた。現在では、デジタル端末に加え、OS・半導体・アプリ・決済・クラウドまでを自社で統合し、巨大な製品・サービス経済圏を形成する世界有数のテクノロジー企業となっている。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:76(最高峰)
世界トップクラスのブランド力を有する巨大テック企業。給与水準は外資系投資銀行に及ばないが、キャリア価値は極めて高く、世界中の優秀な人材を引き付ける人気企業である。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:至難
日本法人においては中途採用がメインであり、新卒採用は非常に少ない。学生向けインターンシップも募集されるが、職種や募集時期は限定的であり、極めて狭き門である。
採用大学:非公開(出典:Apple採用情報)
業績動向
✔売上高と営業利益
Appleの売上高は2020年までは2,600億~2,745億ドルで推移していたが、同年以降は上振れ*1。2025年には過去最高となる売上高4,162億ドルに到達している。営業利益も売上高に連動して増加しており、2025年には過去最高となる1,330億ドルに到達している。
*1:2021年に売上高・利益が急増した理由は、①同年に発売された『iPhone 12』の販売好調と高価格帯モデルの構成比上昇、②広告やクラウドなどサービス事業の成長、③製品販売数量の増加と製品構成の改善による利益率上昇、など。
✔セグメント別の状況
Appleは、iPhone部門(スマートフォン事業)、Mac部門(パーソナルコンピューター事業)、iPad部門(タブレット事業)、アクセサリー部門(アップルウオッチ事業・アップルテレビ事業・ホームアクセサリー事業など)、サービス部門(クラウドサービス事業・アップルケア事業・決済事業・デジタルコンテンツ事業など)、の5部門を有する。
当社の事業構造は、『iPhone』を中核とするデジタル端末の販売を入口として、OS・周辺機器・アプリ流通・決済・広告・クラウドを一体的に展開することで成立している。主力の『iPhone』は、単なる端末販売に留まらず、その後の『App Store』『iCloud』『Apple Music』『Apple Pay』などの周辺サービスの入り口として機能している。加えて、『iPhone』の利用者は、『Mac』『iPad』『Apple Watch』『AirPods』など他デバイスを追加購入する可能性が高まる。特筆すべきは、端末間の緊密な連携によって顧客を囲い込み、一度獲得した利用者から長期間にわたって収益を得られる点である。身の回りに当社製品を増やすほど利便性が高まり、他社製品へ乗り換える際の負担も大きくなる。一方で、ハードウェア製造の大部分は中国・台湾・インドなどの外部委託先が担っており、当社は自社工場を有さない。当社自身は、ブランド管理・製品設計・デザイン・ソフトウェアといった高付加価値領域へ経営資源を集中しており、それゆえに電機メーカーとしては異例の高収益を実現している。
✔最終利益と利益率
Appleの純利益は2020年まで550億〜595億ドルほどで推移していたが、同年以降は上振れ。2021年からは純利益945億ドル~1,120億ドルまで増加している。営業利益率は24%〜32%で推移しており、かなり高めの水準を維持している*2。
*2:Microsoftなどソフトウェアを主力とする米国テック企業と比較すれば、当社の営業利益率は突出して高いわけではない。ブランドイメージからすれば普通の利益率にも感じられるが、一般消費者向けのハードウェアを主力製品としながら、営業利益率24%~32%を維持している点は異例である。
✔自己資本比率と純資産
Appleの自己資本比率は2022年まで低下傾向が続いていたが、これは資本政策による意図的な低下であった。同年以降はやや回復傾向にあり、2025年は自己資本比率20.5%となっており、財務体質に問題はない。純資産も2022年まで減少が続いたが、2025年は737億ドルに再び増加している。
*3:2022年まで自己資本比率が低下していた理由は、有利子負債を活用する財務戦略を重視していることに起因する。借入金を積み上げることでインフレ・金利高騰に対抗しつつ、株主還元と自社株買いを継続。これにより株式価値の向上(による株主還元)と資本効率の最大化を志向していた。巨額利益を安定的に確保できる当社ならではの積極戦略である。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
Appleの平均年収は非公開。日本法人においては職種・役職によって給与レンジが決まるため待遇はさまざま。販売スタッフは年収350万〜800万円、エンジニアは年収850万~2,000万円ほど、マネージャークラスで年収1,400万~3,000万円ほどと推定される。
[日本法人の個別データは非公開]
✔従業員数と勤続年数
Appleの従業員数はグローバルで16.6万人(2025年)ほどの組織規模。日本法人における従業員数は4,000人ほどと推定されるが、これは販売スタッフやコールセンタースタッフも含めた従業員数である。日本法人における平均勤続年数は非公開。
[日本法人の個別データは非公開]
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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