本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
日本証券金融は、貸借取引・資金貸付・信託銀行・賃貸ビルなどを展開する証券金融会社。1927年に短期清算取引の受渡調節の役割を果たすために創業、1950年に証券金融会社として改組。日本国内に唯一現存する証券金融会社であり、東京証券取引所の指定証券金融会社として機能している。現在の主力事業は、①株式投資における信用取引の資金・株券の貸付け(貸借取引業務)、②証券会社向け運転資金・有価証券貸付および個人向け有価証券担保ローン(セキュリティファイナンス業務)、など。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:70(最上位)
日本唯一の証券金融会社であり、競合が事実上存在しない。給与水準は金融業界でも上位クラスであり、転勤もまずない。天下り人事の慣行が昇進の天井となりやすい。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関上位級
総合職の採用人数は年間3人~6人と極めて少ない。一般知名度は壊滅的に低いが、証券業界の志望者においては隠れ優良企業として知られており、ハイレベル大学からの応募も多い。
採用大学:【国公立】東京大学・京都大学・筑波大学・千葉大学・横浜国立大学・滋賀大学・東京工業大学・東京都立大学・大阪公立大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・明治大学・立教大学・中央大学・関西学院大学・立命館大学・学習院大学・専修大学・津田塾大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔営業収益と経常利益
日本証券金融の営業収益は2022年まで240億~310億円ほどで推移していたが、2023年から急激な増加傾向に転換*1。2025年には営業収益594億円に到達している。経常利益も緩やかな増加が続いており、2025年には113億円まで増加している。
*1:当社は貸借取引業務を主力とするため、株式投資ブームが起こると業績が伸びやすい。2023年からは堅調な株式市況や市場金利の変動による資金需要増によって収益・利益を伸ばしている。バブル景気全盛期の1990年には営業収益1,722億円・経常利益182億円に到達している。
✔セグメント別の状況
日本証券金融は、証券金融事業(貸借取引、公社債・一般貸付、債券貸借・貸株業務など)、信託銀行事業(日証金信託銀行による有価証券信託・預金・貸出など)、不動産賃貸事業(日本ビルディングによる賃貸事業など)、の3事業を有する。
当社は、日本唯一の証券金融会社として貸借取引業務・セキュリティファイナンス業務を展開している(参考リンク)。主に有価証券の貸借取引(品貸し)や証券担保金融を中核事業としている。制度信用取引における株式の貸借や資金供給を通じて、市場の流動性と公正性を下支えする役割を担う点が特徴である。証券金融事業が売上高・利益の大半を占めており、信託銀行事業・不動産事業は補完的な地位に留まる。
✔最終利益と利益率
日本証券金融の純利益は2023年まで35億~59億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向が顕著となっている。2025年には純利益103億円まで到達。営業利益率は長期的に15%~20%ほどの水準で推移しており、金融業界としても高めの利益率となっている。
✔自己資本比率と純資産
日本証券金融の自己資本比率は1.0%(2025年)と著しく低い水準にあるが、これは負債が広がりやすいビジネスモデルが理由であり財務健全性に問題はない*2。純資産は長年に渡って1,200億~1,400億円前後での横ばいが続いている。
*2:当社の自己資本比率が低いのは、貸借取引を中核とする証券金融会社として巨額の資金調達と資金運用を日常的に行い、総資産が膨らみやすい業態であるためである。したがって、一般事業会社の自己資本比率と同じ感覚で評価するのは適切ではない。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
日本証券金融の平均年収は930万〜950万円ほどの水準で安定的。給与水準は金融業界でも上位クラスに位置しており、メガバンクなど大手金融機関をベンチマークした水準が設定されている。総合職の場合、30歳で年収800万~890万円ほど、課長職レベルであれば年収1,300万~1,500万円に達する。
✔従業員数と勤続年数
日本証券金融の単体従業員数は2015年から2022年まで減少傾向がみられたが、2025年には216人まで回復。少数精鋭の組織体制であり、世間が思う以上に従業員数は少ない。平均勤続年数は20.3年(2025年)と極めて長く、給与水準の高さと勤続年数の長さの両立においては金融業界トップクラス。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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