本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
北陸電力は、北陸地方全域において発電事業・電気小売事業を展開する地方電力会社。1899年に地元名士が共同出資して設立した富山電燈を源流とし、1951年に北陸電力として再編。富山県にルーツを持つ企業であるが故に、現在も富山県富山市に本社を置く。北陸地方の水資源を活かした水力発電に強みを持ち、電源構成に占める水力発電の割合は約26%と高い。1993年には志賀原子力発電所を開業したが、1999年には臨界事故が発生。東日本大震災以降は原子力発電所は長期点検状態にあり、稼働していない。
・北陸エリア全域への電力供給を担う地方電力会社、本社は富山に置く
・売上高・利益いずれも2023年に急回復、財務体質は巨額負債で脆弱
・平均年収802万円と北陸地方では最高峰、福利厚生もそこそこ充実
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:65(中堅上位)
サラリーマンの中堅上位クラスの待遇を得られ、世間的にも有名企業・大企業勤務として認知される。サラリーマンとして安定した人生が得られるが、入社するには人並み以上の努力が必要だろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関
総合職の採用人数は年間65人~75人ほど。北陸エリア随一の人気企業であり、選考倍率は高い。同エリア出身者のUターン就職先として高い人気を誇り、ハイレベル大学からの応募も多い。
採用大学:【国公立】大阪大学・名古屋大学・東北大学・金沢大学・福井大学・富山大学・富山県立大学・名古屋工業大学・豊橋技術科学大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・同志社大学・関西学院大学・立命館大学・芝浦工業大学など(出典:マイナビ2026)
業績動向
✔売上高と営業利益
北陸電力の売上高は2021年まで5,900億~6,400億円レベルで安定していたが、同年以降は増加傾向に転換。2024年には過去最高となる売上高8,582億円に急増している*1。営業利益は2021年・2022年に大幅赤字に沈んだが、2023年には過去最高となる1,149億円に急伸している*2。
*1:2022年から売上高が増加した理由は、世界的な原油価格の高騰と為替レートの円安による電力価格の上昇(参考リンク)。発電コストの急上昇が電力価格に反映された結果、売上高が急伸した。
*2:2023年には極端な利益増加が起こったが、これは燃料費調整制度によるタイムラグ影響。前年度における燃料価格の高騰分の収益がズレ込んだことによる大幅増益である。
✔セグメント別の状況
北陸電力は、発電・販売事業(国内における発電・小売り電気事業など)、送配電事業(北陸エリア全域における一般送配電)、その他事業(建設・不動産・農業・情報通信など)、の3事業を有する。
当社は電力事業(発電・販売事業と送配電事業)で売上高の約90%・利益の約87%を占めており、事業多角化はあまり進んでいない。主要子会社には北陸通信ネットワーク(情報通信)、北陸電気工事(電気設備工事)などがあり、グループ会社数は60社を超える。
✔最終利益と利益率
北陸電力の純利益は2022年には純損失▲884億円に転落*3したが、2023年からは560億~651億円に急増している。安定企業のイメージの割には良くも悪くも安定しない。営業利益率は2022年まで▲9%~4%レベルで低迷していたが、2023年からは10%以上に向上している。
*3:2022年に純損失が急増した理由は、石炭価格の高騰による打撃が大きい。当社は電源構成の約40%を石炭発電に依存する為、石炭価格が高騰すると発電コスト悪化に苦しむ。コスト抑制のため低品位石炭の活用も模索している(参考リンク)。
✔自己資本比率と純資産
北陸電力の自己資本比率は長年に渡って20%前後での推移が続いていたが、2022年には巨額損失の計上によって12.9%まで急落。2024年には自己資本比率20.5%まで回復したが、依然として低水準である*4。純資産は長期的に伸び悩んでおり、2024年は4,008億円となっている。
*4:経済産業省の有識者審議会は一般電気事業の適切な自己資本比率を30%と掲げるが、北陸電力の自己資本比率はこれを大幅に下回っている状況。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
北陸電力の平均年収は2023年まで630万~730万円で推移していたが、2024年には802万円まで上振れ。北陸地方ではトップクラスの給与水準である。総合職の場合、30歳で年収550万~610万円ほど、課長職レベルで年収920万~1,000万円が目安。平均年齢は41.4歳(2024年)と大手企業の標準的な水準。
✔従業員数と勤続年数
北陸電力の単体従業員数は2020年の分社化で急減少。5,325人(2019年)から2,801人(2020年)まで2,500人規模の減少となった*5。平均勤続年数は20.3年(2024年)と極めて長く、従業員の定着はよい。
*5:送配電インフラの透明化を目的とした政府方針に従い、送配電事業を北陸電力送配電として分社化(参考:資源エネルギー庁)。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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