本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
ワコールホールディングスは、女性用肌着を主力製品とする衣料品メーカー。1946年に塚本幸一がアクセサリー販売を目的として創業、5年後には女性用肌着を製作・販売をスタートさせた。1950年代には百貨店向け販売をスタートさせ、事業規模を拡大すると共に高いブランドイメージを確立。現在では女性用肌着分野でファーストリテイリングに続く業界2位の企業であり、世界51ヵ国で製品を販売するグローバル企業でもある。主力ブランドにはワコール・ウイング・アンフィ・ピーチジョンなどがある。
・高価格帯の女性用肌着に強い衣料品メーカー、海外展開にも強い
・売上高・利益いずれも悪化して創業以来初の最終赤字、財務体質は健全
・平均年収576万円、最近の業績悪化で給与が伸び悩んでいる状況
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:58(中堅)
上場企業・著名企業に勤務するサラリーマンとしては中堅クラスの待遇を得られる。安定性や待遇に目立った課題はほぼなく、良好な人生を送ることができる可能性が高いだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:中難易度
業績悪化によって採用数を抑制しており、総合職の採用実績は年間10名~30名ほどに留まる。一般知名度が高いうえに採用数が減ったことで、下手な大手メーカーよりも入社が難しくなっている。
採用大学:【国公立】千葉大学・横浜国立大学・静岡大学・福井大学・名古屋工業大学・長岡技術科学大学など、【私立】青山学院大学・関西大学・立命館大学・神戸女学院大学・駒沢女子大学・昭和女子大学・東京家政大学・金城学院大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
ワコールホールディングスの売上高は2015年の2,029億円をピークに減少傾向。2021年以降は売上高1,720億~1,880億円で推移している*1。営業利益は年度により好不調が分かれるが、2019年以降は利益低迷が目立つ。2023年には営業赤字▲95億円に悪化していた。
*1:当社の売上高が減少している主要因は、①主力の国内向けワコールブランドの販売低迷、②当社が得意としてきた手厚い接客対応からの顧客離れ、③審美性を重視した高級下着の需要低迷、などがある。
*2:2022年・2023年に営業損失に陥った理由は、①2019年に買収した米インティメイツ・オンラインにおける減損損失、②中国市場における消費低迷による販売減少、③国内ワコール事業の業績低迷、など。
✔セグメント別の状況
ワコールホールディングスは、国内ワコール事業(国内における女性用肌着の企画・縫製・加工・販売など)、海外ワコール事業(海外における女性用肌着の企画・縫製加工・販売など)、ピーチジョン事業(国内外におけるピーチジョン製品の販売)、その他事業(マネキン人形・手芸用品の製造販売、不動産賃貸業)、の4事業を有する。
当社は女性向け肌着分野において国内トップシェアを掌握していたが、2020年にはファーストリテイリングに逆転されてシェア2位に後退。最近では海外売上高比率が約38%にまで高まっているが、利益面では国内事業が約85%を支えている状況に変わりはない。
✔最終利益と利益率
ワコールホールディングスの純利益は2016年に過去最高となる125億円に到達したが、同年以降は不安定な推移となっている。2022年・2023年には純損失86億円に転落したが、2024年には黒字回復*3。営業利益率は▲5%~3%ほどで低迷しており、利益確保に苦戦する状況にある。
*3:当社は創業以来77年間に渡って純利益を確保してきたが、2022年には初となる最終赤字に転落。業績不振を打開するため、従業員の早期退職制度などのリストラ策にも着手。
✔自己資本比率と純資産
ワコールホールディングスの自己資本比率は66%~78%ほどの高水準で推移している。業績は苦戦傾向にあるが財務体質は極めて良好であり、有利子負債を少なく保つことで財務健全性を高く維持している。純資産は2017年の2,374億円をピークに微減傾向が続いている状況。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
ワコールホールディングスの平均年収は2017年に641万円に到達したが、同年以降は550万~590万円ほどで横這いが続いている。大卒総合職の場合、30歳で年収450万~520万円、課長職レベルで年収750万~850万円ほど。販売職の場合は、年収250万~380万円ほどが目安となる。
✔従業員数と勤続年数
ワコールホールディングスの単体従業員数は98人(2023年)に過ぎず、ほとんどの従業員は事業会社に所属している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.74万人ほど。平均勤続年数は19.2年(2023年)と長めだが、これも持株会社の98名のみの平均勤続年数であり参考にならない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
総合評価
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