カテゴリー
日用品メーカー

ミズノの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

ミズノ(正式表記:美津濃)は、スポーツ用品・スポーツ施設開発・スポーツ施設運営などを手掛ける総合スポーツ用品メーカー。1906年に水野利八・水野利三が水野兄弟商会として創業、野球ボール・スポーツウェアなどを展開。100年以上に渡ってスポーツ用品を展開してきた老舗スポーツ用品メーカーであり、あらゆるスポーツ分野に事業展開。スポーツ施設の運営受託にも進出、全国1,112施設の運営を手掛ける。スポーツ用品業界において世界上位10社に数えられる大手企業。

POINT

1.日系スポーツ用品メーカーではアシックスに続く第2位の売上高
2.売上高・利益は停滞気味、財務体質は自己資本比率60%以上で堅実
3.平均年収632万円と大手メーカーとしては凡庸、社内部活制度が充実

業績動向

✔売上高と営業利益

ミズノの売上高は2020年まで右肩下がりで推移していたが、2021年以降は回復基調に反転*1。営業利益も2021年以降は増益に反転、2022年には過去最高を更新。
*1:ミズノの売上高は少子高齢化によるスポーツ人口の減少で1993年の2,150億円から横這いが継続。国内売上高比率が高い為に、日本国内の少子高齢化・人口減少は大きな打撃。
*2:COVID-19感染拡大を機に感染リスクが低いアウトドア・レジャーブームが到来。ミズノが得意とするゴルフ・野球は感染リスクが低いために、同年以降は増加基調へ転換した。

✔セグメント別の状況

ミズノは野球製品(バット・グラブ・ヘルメット・ボールなど)、ゴルフ製品(ドライバー・アイアン・パターなど)、ランニング製品(シューズ・ウェアなど)、サッカー製品(シューズ・ウェアなど)、インドア製品(卓球・バレー・バスケットボール関連など)、ワーク製品(ポロシャツ・パンツなど)、スポーツ施設(運営受託・施設設備など)、の5事業を有する。
ミズノは売上高の約66%を日本国内で稼いでおり、残り34%を海外で稼ぐ。スポーツ用品メーカーでは世界上位10社に数えられるが、日本国内への依存度が高い為にグローバルでの存在感は微妙。競技別の売上高では野球とゴルフがそれぞれ20%以上を占めており、稼ぎ頭となっている。

✔最終利益と利益率

ミズノの純利益は2016年から回復傾向が続いており、直近の2022年には純利益99億円に到達*3。営業利益率は長年に渡って0~4%程度での低空飛行が続いていたが、2021年からは5%以上に上振れ。

✔自己資本比率と純資産

ミズノの自己資本比率は右肩上がりの増加傾向が続いており、2021年には自己資本比率67%に到達。純資産は横這いでの推移が続いていたが、2022年には純資産1,975億円に急増。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

ミズノの平均年収は600万円前後の水準が定着。大手メーカーとしてはやや低めの水準かつ、給与水準の増加傾向も見られない。平均年齢は直近で42.8歳と標準的な水準である。

✔従業員数と勤続年数

ミズノの従業員数は右肩下がりでの減少が続いており、ピークの5,568人(2016年)から3,782人(2021年)まで減少*3。平均勤続年数は18年前後の水準で安定推移している。
*3:従業員数の減少はミズノがアジア・オセアニア地域での販売店直営網を減少させたことが主要因。見た目の従業員数は急減少しているものの、日本国内の従業員数は2,300人規模で変化はない。

総合評価

企業格付け:B

スポーツ用品メーカーとして世界上位10社に数えられる大手であり、日系スポーツ用品メーカーとしてはアシックスに続く第2位に位置。野球とゴルフにおいて競争力が高いが、売上高の約65%を日本国内に依存しており、少子高齢化とゴルフ文化衰退によって業績は長期的な縮小傾向が続いていた。直近では、COVID-19によるアウトドア・スポーツ人気の高揚が業績を押し上げているが、長期的な日本国内の少子高齢化が向かい風としてあることは何ら変わらない。財務体質は自己資本比率60%前後と極めて堅実。

就職格付け:C

日本を代表する総合スポーツ用品メーカーの1社。給与水準は平均年収600万円台前半での推移が定着しており、大手メーカーとしてはかなり物足りない水準。家賃補助も多くはないが、30歳までは独身寮にて月1万円ほどの支出で生活できるため給与水準の低さは補えるか(通勤時間2時間以上の場合のみ)。月平均残業時間は6.39時間とかなり短いため、激務度は低い。スポーツ用品メーカーだけに社内部活制度は極めて充実しており、24組織もの部活動が編成されているアットホームな環境。社会人になっても体育会活動を続けたい、生粋の体育会系人間にとっては夢のような環境かもしれない。スポーツ用品メーカーだけに企業イメージも良いため、世間体も良好。

就職偏差値ランキング【完全版】はこちら!