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飲料メーカー

サントリー食品インターナショナルの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

サントリー食品インターナショナルは、清涼飲料水・ソフトドリンクを主力とする大手飲料メーカー。国内最大手の飲料メーカーであるサントリーが2009年に持株会社制へ移行するにあたり、ソフトドリンク部門を担う中核子会社として設立。2013年には東京証券取引所へ株式上場を果たし、長らく非公開会社であったサントリーグループにおける初の上場子会社となった。国民的飲料を多数擁しており、主力ブランドにはBOSS・なっちゃん!・C.C.レモン・オランジーナなどが並ぶ。海外売上高比率が約55%に及ぶグローバル食品メーカーでもある。

POINT

1.サントリーGのソフトドリンク部門を担う中核子会社、海外売上高比率55%以上
2.海外市場の成長で売上高・利益いずれも安定的、財務体質も優良
3.平均年収1,130万円、福利厚生は住宅支援が手厚い

業績動向

✔売上高と営業利益

サントリー食品インターナショナルの売上高は長年に渡って安定的であり、売上高1.2兆~1.4兆円ほどのレンジで推移*1。営業利益は成長を続けており、2022年には営業利益1,397億円と過去最高を更新。
*1:サントリー食品インターナショナルの売上高は概ね横這いであるが、内訳は大きく変化している。2016年には国内売上高が8,900億円を占めたが、2022年には国内売上高が6,532億円まで縮小。海外市場での成長で国内売上高の縮小を補うことで売上高を維持している構造。

✔セグメント別の状況

サントリー食品インターナショナルは日本事業(日本における飲料・食品の製造販売)、アジアパシフィック事業(ベトナム・タイ・インドネシア・オーストラリア等における飲料・食品の製造販売)、欧州事業(フランス・イギリス・スペイン等における飲料・食品の製造販売)、米州事業(アメリカにおける日本における飲料・食品の製造販売)の4事業を有する。
サントリー食品インターナショナルは海外売上高比率が約55%に及ぶグローバル食品メーカー。利益においては約78%を海外で稼いでおり、もはや海外市場なしに大きな利益を得られないほどに海外進出が進んでいる。とりわけ、アジア市場・欧州市場は国内市場を大きく上回る利益を稼ぐ重大市場である。

✔最終利益と利益率

サントリー食品インターナショナルの純利益は2020年頃に一時的な低迷に見舞われたが*2、直近の2022年には純利益823億円に到達。景気後退局面も含めて着実に利益を確保できている。営業利益率は8%以上の水準を安定的に確保できており、食品メーカーとしては高めの利益率。
*2:2019年~2020年にかけて一時的に純利益が縮小したが、これはCOVID-19感染拡大による影響。自販機・コンビニなど利益率が高い販売チャネルでの売れ行きが外出自粛によって伸び悩み、減益に沈んだ。

✔自己資本比率と純資産

サントリー食品インターナショナルの自己資本比率は右肩上がりで推移、直近で54.1%に到達。財務体質は極めて健全。純資産は長期的に増加傾向が続いており、直近の2022年には純資産1.06兆円に到達。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

サントリー食品インターナショナルの平均年収は長年に渡って1,000~1,150万円ほどの水準で安定的に推移。食品メーカーとしては最高峰の給与水準だが、これは持株会社の従業員500人の平均年収である点には注意。大卒総合職は30歳前後で年収700万~850万円ほど、課長職レベルで年収1,300万~1,500万円が目安。

✔従業員数と勤続年数

サントリー食品インターナショナルの単体従業員数は長年に渡って500人規模で安定的に推移しており、極めて少数精鋭の組織。実質的な事業運営は機能子会社の従業員が担っている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は2.3万人ほど。平均勤続年数は直近で16.5年とそこそこ長め。

総合評価

企業格付け:AAA

国民的な飲料ブランドを多数擁する、国内最大級の飲料メーカーの一角。サントリー食品インターナショナルの事業分野はソフトドリンク分野のみであり、ビール・洋酒などのアルコ―ル飲料分野はサントリーが直接手掛けている点に注意。業績は極めて安定的であり、売上高・利益いずれも景気後退局面も含めて安定。国内における売上高は減少傾向が続くが、海外市場における成長で売上高を維持ながら増益を達成している。財務体質も極めて優良であり、自己資本比率は直近で54%まで増加。安定的な利益体質も加味すれば倒産とはまったく無縁であろう。

就職格付け:AAA

非公開会社の超大企業として著名なサントリーグループにおいて唯一の上場企業。将来的な事業拡大に向けた資金調達手段の多様化の為、2013年に東京証券取引所へ上場。現在においても発行済み株式数の約59%をサントリーホールディングスが保有。給与水準は平均年収1,000万円を優に上回っており、食品業界において最高峰。ただし、この平均年収はサントリー食品インターナショナル本体の従業員500名ほどの平均年収であり、機能子会社に多くの従業員が所属しているため割り引いて見ておく必要がある。福利厚生は非常に恵まれており、若手社員向けの家賃補助制度においては10万円以上/月を支給。借上げ社宅制度では自由に物件を選ぶことができるため柔軟な物件選びができる。ネームバリューにおいても申し分なく、食品・飲料メーカーを志す場合には筆頭候補となる優良企業。

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