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日用品メーカー

【勝ち組?】ライオンの就職偏差値・難易度と平均年収【企業研究レポート】

企業概要

ライオンは、歯磨き粉・洗剤・石鹸・医薬品などを製造販売する大手二兆品メーカー。1891年に小林富次郎が石鹸メーカーとして創業、1896年には歯磨き粉「ライオン歯磨」がヒットして企業規模を拡大。戦後には洗濯石鹸・台所洗剤などを次々と発売、2004年には中外製薬から大衆薬事業を買収して医薬品事業も展開。現在では花王に次ぐ業界2位の地位を確立しており、歯磨き粉・歯ブラシ・ハンドソープなどでは国内シェア首位。海外市場では韓国・香港・タイ・シンガポールなどでも一定の存在感がある。

POINT

・明治時代からの老舗日用品メーカー、歯磨き分野では業界トップ
・売上高は微増傾向だが利益は減少傾向で苦戦中、財務体質は良好
・平均年収665万円と日用品メーカー中堅上位、ただし上位2社との差は大

就職偏差値と難易度

✔就職偏差値:64(中堅上位)

サラリーマンの中堅上位クラスの待遇を得られ、世間的にも有名企業・大企業勤務として認知される。サラリーマンとして安定した人生が得られるが、入社するには人並み以上の努力が必要だろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

✔就職難易度:中難易度

総合職の採用実績は年間70名~80名と多くもなければ少なくもない。全盛期の2010年代にはトップ大学から数多くの就職者がいたが、最近では多種多様な大学からの採用がある。
採用大学:【国公立】大阪大学・九州大学・千葉大学・金沢大学・広島大学・長崎大学・群馬大学・など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・立命館大学など(出典:マイナビ2025

業績動向

✔売上高と営業利益

ライオンの売上高は2017年以降は緩やかな増加傾向が継続しており、直近では4,027億円に到達。よくも悪くも成熟産業であるため業績拡大は限定的。営業利益は2020年に440億円を記録*1したが、同年以降は下落傾向。
*1:2020年に利益急増した理由は、COVID-19感染拡大による影響が大。衛生意識の高揚によって主力製品であるハンドソープ・洗浄剤が販売急伸したほか、巣籠り需要によってリビングケア商品も販売好調に。COVID-19感染拡大が業績好調の追い風になった企業の1社である。

✔セグメント別の状況

ライオンは、一般消費財事業(ハミガキ・歯ブラシ・ハンドソープ・洗剤・柔軟剤・漂白剤など)、産業用品事業(油脂活性剤・導電性カーボン・業務用洗浄剤など)、海外事業(アジア諸国における日用品の製造・販売)、の3事業を有する。
当社の主力事業である一般消費財事業は売上高に占める割合は大きいが、利益に占める割合は約26%どまりと意外と大きくない。かたや、海外事業は売上高に占める割合は約33%に過ぎないが、全社利益において海外事業が占める割合は約48%にも達している。

✔最終利益と利益率

ライオンの純利益は2020年までは増加傾向が続いていたが、同年以降は減少傾向が続いている。ピーク時の2020年には純利益298億円を記録したが、直近では146億円に半減*2。営業利益率もピーク時の12.4%から5.09%まで低下している。
*2:2020年から減益傾向が続いている要因は、①世界的な原材料価格高騰によるコスト増加、②柔軟剤の新ブランド「ソフラン エアリス」の販売低調、③本社移転・基幹システム更新などの費用増加、など。

✔自己資本比率と純資産

ライオンの自己資本比率は緩やかな増加傾向が続いており、直近では57.6%に到達。日用品メーカーとしてはかなり良好な水準にある。純資産は右肩上がりでの増加が続いており、直近では2,981億円に到達。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

ライオンの平均年収は長期的に660万~720万円ほどで横ばい推移。総合職の場合、30歳で年収450万~550万円、課長職レベルで年収880万~950万円が目安。平均年齢は直近で44.2歳と、やや高めとなっている。

✔従業員数と勤続年数

ライオンの単体従業員数は2020年頃までは増加傾向が続いていたが、同年以降は3,300人前後で横ばい。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は7,500人ほど。平均勤続年数は直近で17.0年とやや長めの水準となっている。

総合評価

企業格付け:CCC

日用品メーカーとしては花王やユニ・チャームに並ぶだけの知名度がある著名企業であり、とりわけ祖業の歯磨き分野においては日系首位のシェアを誇る。が、実際には当社は売上高4,000億円ほどの規模感であり、花王(売上高1.5兆円)とユニ・チャーム(売上高8,980億円)と比べると大差はある。2020年にはCOVID-19影響で利益急増したが、同年以降はコスト増に苦しめられ減益傾向。2023年には柔軟剤の新ブランド「ソフラン エアリス」の不発にも苦悩。とはいえ、財務体質においては優良であり、直近の自己資本比率は57.6%ほど。一時的に減益傾向が続いてはいるものの、黒字は安定確保できているうえ財務体質は堅牢であるため深刻な心配を抱く必要はまったくないだろう。

就職格付け:CCC

給与水準においては平均年収665万円と意外と高くはなく、同業の花王(平均年収802万円)とユニ・チャーム(平均年収843万円)と比べると一定の差がある。総合職であれば30歳で年収450万~550万円には達し、課長職レベルで年収880万~950万円が目安となる。年功序列色が強い傾向があったが、2023年にに導入した新人事制度においては「職務もしくは役割の大きさによる等級」として年功的な要素を排除した(参考リンク)。福利厚生もそこそこ良好であり、若手社員は独身寮に入ることで住宅コストを大幅に抑えることができる(ただし結婚後については住宅補助がないため注意が必要)。2016年頃までは平均勤続年数20年を超えており、従業員の定着は大いに良好であったことも見逃せない。

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出典:ライオン株式会社(有価証券報告書)