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電機メーカー

【勝ち組?】ダイキン工業の就職偏差値と平均年収・待遇【企業研究レポート】

企業概要

ダイキン工業は、空調機・冷凍機・化学製品・防衛機器などを製造する総合空調メーカー。1924年に設立された大阪金属工業を源流とし、かつてはエンジン・精密機械・航空部品・を主力としていた。が、1951年に日本初のエアコン開発に成功したことで総合空調メーカーへ業態転換。現在では空調機器で世界首位であり、世界170ヶ国以上に展開。各国の現地ニーズを的確に捉えた製品をスピーディに供給することを社是とする。戦前からの名残で戦車砲弾なども製造しており、防衛産業でも一定の存在感がある。

POINT

・世界首位級の総合空調メーカー、省エネ・ローカライズに強み
・売上高・利益は急成長中、海外市場におけるエアコン販売好調が追い風
・平均年収748万円と在阪大手メーカー上位級、福利厚生は特徴ない

就職偏差値

67(上位)

かなりの勝ち組サラリーマン。日系大企業としては上位級の待遇をしっかりと得られる。入社するには相応の能力が必要であるが、立ち回りを工夫すればチャンスはそれなりにある。
詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

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業績動向

✔売上高と営業利益

ダイキン工業の売上高は2020年まで2兆円規模で推移してきたが、2021年から急成長して売上高4兆円を突破*1。営業利益は2,000億円台で安定していたが、こちらも2021年から増加傾向。直近の2023年には営業利益3,921億円に到達して過去最高を更新。
*1:2021年から売上高が急拡大した理由は、①新商品投入と価格改定を進めて販売単価の向上を果たした点、②ロシアによるウクライナ侵攻で欧州地域のエネルギー価格が急騰したことで省エネルギー性能が高いヒートポンプ式暖房機が大ヒットした点、③2021年以降の為替レートの円安推移による為替効果、など。

✔セグメント別の状況

ダイキン工業は空調・冷凍機事業(住宅用エアコン・空気清浄機・床暖房、業務用エアコン・熱交換器・冷凍機・ショーケース、船舶用冷凍装置)、化学事業(冷媒・フッ素樹脂・エッチング剤・ドライエア装置など)、その他事業(産業用ポンプ・油圧機器、防衛機器、電子システムなど)、の3事業を有する。
ダイキン工業はかつて機械メーカーであった時代の事業を今なお数多く残しているが、現在では空調・冷凍機事業の売上高が90%以上を占めておりコア事業。とはいえ、化学事業はフッ素樹脂で世界シェア第2位を誇り、利益率が良い優良事業となっている。

✔最終利益と利益率

ダイキン工業の純利益は2020年まで1,500億~1,800億円ほどで安定推移してきたが、2021年からは2,000億円台へ上昇。直近では純利益2,603億円に到達して過去最高を更新。営業利益率は10%前後のやや高めの水準にあるが、長期的にはやや微減傾向にある。

✔自己資本比率と純資産

ダイキン工業の自己資本比率は概ね50%台で推移しており、大手メーカーとしてはかなり高めの水準。負債に依存しすぎない保守的な財務規律を保っている。純資産は2019年まで右1兆円台で推移していたが、2020年以降は2兆円台へ上昇。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

ダイキン工業の平均年収は700万円前後で推移しており、直近では748万円に微増。在阪大手メーカーとしてはパナソニック・クボタに続く水準。大卒総合職ならば30歳でに550万~650万円に到達し、課長職レベルで950万~1,100万円ほど。平均年齢は直近でも38歳と大手メーカーとしてはかなり若め。

✔従業員数と勤続年数

ダイキン工業の単体従業員数は2017年以降は7,000人台にて推移している。子会社・関係会社を含めた連結従業員数は9.63万人にも及ぶ。平均勤続年数はやや減少傾向にあり直近では14年と大手メーカーの標準的水準である。

総合評価

企業格付け:BBB

■業界ポジション
空調機において世界シェア首位のトップ企業。世界170ヶ国以上でビジネスを展開しており、欧州や米州で高いシェアを誇るのみならず、新興国でも競争優位を確立。日本国内におけるライバルは三菱電機・東芝・パナソニック・シャープ・富士通ゼネラルなど。とりわけパナソニックは日本国内の家庭用エアコンにおいて当社を上回るシェアを長年に渡って握っていたが、直近数年は2021年には逆転を果たした。

■業績動向
絶好調。売上高・利益いずれも2021年から急伸。2023年には売上高4兆円を突破、今や富士通・NECなど伝統的な大手電機メーカーを凌ぐ事業規模へと到達。利益もしっかりと伸ばしており、業績成長に関して非の打ち所がない。2021年にはロシアによるウクライナ侵攻が引き起こした欧州でのエネルギー価格急騰が、省エネ性能が高い当社の空調機のシェア急拡大をもたらした。

■財務体質
良い。自己資本比率は直近で54%と大手電機メーカー最上位級。業績拡大フェーズにありながら財務体質の良化も並行して実現しており、これもまた高評価。有利子負債は8,000億円強(2023年)とそれなりに大きいが、純資産が既に2.69兆円(2023年)にまで増大していることを思えば不安はない。

就職格付け:B

■給与水準
直近の平均年収は729万円であり、大手電機メーカーの中堅下位レベルに位置。業績拡大は著しく利益も大きいだけに、従業員への還元が進んでいない印象は拭えない。そのうえ裁量労働制により30歳前後から残業代・休日出勤への手当が不支給となる(代わりに裁量労働手当が支給されるが)。そのため残業代が1分単位で支給される他社と比較すると厳しい評価にならざるを得ない。

■福利厚生
やや微妙。大手メーカーゆえに独身寮・社宅は整備されているが、独身寮はそれなりの築年数が経過しており社宅も枠が限られる。家賃補助制度はなく、代わりに住宅奨励金が支給されるが独身6000円・既婚者1.2万円に留まる。社内にダイキン情報技術大学を設立しており、希望する新入社員は2年間もの長期間に渡ってAI学習に従事することができる。

■キャリア
事務系総合職・技術系総合職の2職種制。ただし一部はコース別職種も存在しており、事務系総合職では法務・コンタクトセンター企画運営、技術系総合職では技術営業・化学・デジタル・ITセキュリティなどが別職種扱いとなる。殆どの従業員は空調分野に配属されるが、極一部は化学分野・防衛分野へと進む。基本的には入社時の職種で経験を蓄積していくキャリアが主であり、職種間を跨ぐローテーションは多くない。前会長は30年以上に渡ってトップを務めており、トップが交代しにくい。

■関西圏での評価
企業イメージは首都圏でこそ地味な存在だが関西圏では非常に高く、パナソニック・クボタに並ぶ在阪企業の雄として関西圏では認知される。とりわけ主力事業所・工場を置く、堺・摂津エリアにおいてはグローバル市場を舞台に戦い、地元経済を牽引する存在として敬意を払われる。

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出典:ダイキン工業株式会社(有価証券報告書)