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【勝ち組?】兼松の就職偏差値・難易度と平均年収の企業研究【激務?やばい?】

企業概要

兼松は、電子部品・食料・鉄鋼・素材・航空機・ロケットなどを幅広く取り扱う独立系の中堅商社。1889年に兼松房治郎がオーストラリアからの羊毛輸入を目指して設立した豪州貿易兼松房治郎商店を源流とし、戦前には日本の羊毛輸入の約半分を支配する大手商社へ躍進。1967年には大手商社・江商と合併して兼松江商と社名変更、十大総合商社の一角に数えられるまでの躍進を果たした。1990年代以降にバブル崩壊の余波で経営危機に瀕したが、事業整理を経て再建を果たした。現在では、ITソリューション・半導体分野において存在感を放つ他、オートミール輸入ではトップシェアを誇る。戦前に羊毛取引で築いた豪州とのネットワークを現在まで維持しており、豪州関連ビジネス(資源・畜産・食品・インフラ)においては中堅商社の中でも歴史的に最も地盤が深い企業の一つである。

POINT
  • 1990年代までは総合商社の一角、現在はICT ・電子・食料などに事業を集中
  • 売上高・利益は2021年を境に急増傾向、財務体質はやや改善余地あり
  • 平均年収1,143万円だが福利厚生は普通、平均年齢が38.2歳と若い
  • 就職偏差値と難易度

    ✔就職偏差値:70(最上位)

    戦前からの名門老舗商社として知られる。かつての深刻な経営危機を脱して、再成長フェーズに突入。従業員の急速な待遇改善も高評価。
    詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

    ✔就職難易度:難関

    総合職の採用人数は年間35人〜50人と少なめ。最近の商社ブームによって就職人気度も上昇中。かつての名門商社だけあって知名度も高く、採用倍率は相当に高い。
    採用大学:【国公立】京都大学・大阪大学・名古屋大学・東北大学・北海道大学・神戸大学・広島大学・東京外国語大学・小樽商科大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・中央大学・関西学院大学・立命館大学・国際基督教大学など(出典:マイナビ2027

    業績動向

    ✔売上高と営業利益

    兼松の売上高は2020年まで6,400億〜7,200億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。とはいえ、1991年に記録した売上高6.14兆円と比べると、大幅に事業規模を縮小している*1。営業利益は緩やかな増加が続いており、2023年には過去最高となる438億円に到達。
    *1:当社は1991年に売上高6兆円超を誇る準総合商社へと成長したが、バブル崩壊後には不動産関連を中心とした巨額の不良債務を抱え、経営危機に直面した。その後は大規模な事業整理と資産圧縮を断行し、売上高は大きく縮小したが、これは生き残りを優先した意図的なスリム化であり、現在の採算重視型経営の原点となっている。

    ✔セグメント別の状況

    兼松は、ICTソリューション事業(業界特化システム・ITインフラ構築、システム保守運用など)、電子・デバイス事業(電子部品・半導体製造装置・電子関連素材・モバイル通信機器など)、食料事業(調理食品・フルーツ・農産加工品・酒類・飲料原料など)、鉄鋼・素材・プラント事業(鋼板・鋼管・線材・ステンレス製品・医薬品・機能性化学品など)、車両・航空事業(航空機・ヘリコプター・防衛機器・工作機器・産業機械・自動車などの貿易取引など)、の5事業を有する。
    当社の事業構造は、かつての総合商社モデルから距離を取り、採算性を重視した中堅商社モデルへと収斂している。従来から得意としてきた半導体・電子部品トレーディングを起点として、顧客ニーズの高度化に対応する形でICTソリューション事業を新たな中核事業として位置付けており、ネットワーク構築・クラウド・セキュリティなどのITソリューション提供までを一体で手掛ける体制を構築している。システム構築やソリューション提供まで踏み込むことで、単純な商流依存から脱却した利益構造を形成している。食料分野ではオートミールや穀物などで高いシェアを有しており、安定的な収益源となっている。鉄鋼・素材分野については事業規模を意図的に抑制しつつ、特定用途向けや既存顧客との長期取引に限定することで堅実な商流運営を行っている。総じて当社の事業構造は、選別した分野で確実に利益を積み上げるという経営再建後に確立された戦略に貫かれている。

    ✔最終利益と利益率

    兼松の純利益は2021年まで130億〜160億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。2024年には過去最高となる純利益274億円に到達している*2。COVID-19感染拡大による景気後退局面にも安定的に利益確保ができているのは強み。営業利益率は長期的に3%〜4%で推移しており、事業規模の大きさによって利益を確保する構造。
    *2:当社の純利益が増加している理由は、①半導体・電子部品のトレーディング好調、②COVID-19影響終息による航空機関連ビジネスの販売好調、③ICTソリューション事業の堅調な成長、など。

    ✔自己資本比率と純資産

    兼松の自己資本比率は長期的に20%台で推移しているが、2022年のみ19%に下落している*3。これは過去の経営危機から再建してきた歴史的な経緯に加え、主力である半導体・電子部品トレーディングにおいて運転資金の負担が重いためである。純資産は増加傾向が続いており、2024年には1,739億円に到達している。
    *3:当社は2023年3月に上場子会社だった兼松エレクトロニクスを株式公開買い付けによって完全子会社化(参考リンク)。買収費用750億円を銀行借り入れで賄ったことで負債が増加して自己資本比率が低下した。

    社員の待遇

    ✔平均年収と平均年齢

    兼松の平均年収は業績連動色が強いため安定しない。業績好調なら平均年収1,200万円を超える一方、平常時には平均年収850万〜950万円ほどで推移している。総合職の場合、30歳で年収750万〜850万円ほど、課長職レベルで年収1,200万~1,300万が目安となる。平均年齢は38.2歳(2024年)と、老舗商社のイメージに反して若い組織である。

    ✔従業員数と勤続年数

    兼松の単体従業員数は長年に渡って760人〜820人ほどで推移している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は8,300人ほど。平均勤続年数は12.7年(2024年)とやや短めだが、平均年齢が若い組織であることを加味すれば妥当な水準。社員の待遇改善が進んだのが最近であるため今後の伸びに期待。

    総合評価

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