本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
明治ホールディングスは、乳製品・菓子・医薬品などを主力とする総合食品・菓子・医薬メーカー。1916年に東京都で菓子メーカーとして創業。第一次世界大戦で輸入が途絶えたキャラメル・ビスケットなどを生産、1920年代には製乳・乳製品・アイスクリームへと事業を拡大。終戦後には乳製品で蓄積した発酵技術を活かしてペニシリンを生産し、医薬品分野へと進出した。1973年には『ブルガリアヨーグルト』を発売、無糖プレーンヨーグルト市場を切り開いた。2009年には同根企業であった明治乳業と経営統合を果たし、2011年には薬品事業をMeijiSeikaファルマとして事業会社化。現在ではヨーグルト・プロテイン・チョコレートで国内シェア首位、食品と医薬品を両輪とした事業展開を特徴とする。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:69(上位)
食品・菓子メーカーとしては最高峰の給与水準を誇り、一般知名度も極めて高い。ただし、他業界の大手企業と比べると、就職難易度の高さに対して待遇は突出していない。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:至難
総合職の採用数は年間25名~30名のみ。長年に渡って就職人気ランキングでトップ圏に位置しており、選考倍率は1,000倍を超える。並大抵の難易度ではないため、他社との併願を強く推奨する。
採用大学:【国公立】東京大学・一橋大学・大阪大学・名古屋大学・九州大学・神戸大学・広島大学・東京都立大学・大阪公立大学・東京農工大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・関西学院大学・法政大学・日本大学・芝浦工業大学など(出典:unistyle)
業績動向
✔売上高と営業利益
明治ホールディングスの売上高は2019年に過去最高となる1.25兆円に到達したが、同年以降はピークアウト*1。2025年には売上高1.15兆円まで回復している。営業利益は2021年に過去最高となる1,060億円に到達したが、同年以降は750億~930億円ほどで推移している*2。
*1:2022年から売上高が減少した理由は、①「収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号)」の適用による大幅減収、②前年のCOVID-19感染拡大期の巣ごもり需要拡大からの反動減、など。
*2:2021年から営業利益が減少傾向となっている理由は、①世界的な原材料価格の高騰によるコスト増加、②薬価改定による国内医薬品事業の減益、など。
✔セグメント別の状況
明治ホールディングスは、食品事業(飲料・乳製品・調理食品・菓子・アイスクリーム・飼料・流動食など)、医薬品事業(MeijiSeikaファルマによる医療用医薬品・動物薬など)、の2事業を有する。
当社の事業構造は、菓子・乳製品・医薬品などを中核とする総合食品・医薬品メーカーとして成立している。食品事業では、ヨーグルト・牛乳・チーズなどの乳製品、チョコレート・グミなどの菓子、プロテイン・乳児用ミルク・流動食などを扱う。国内で高い認知度を有する『ブルガリアヨーグルト』『きのこの山・たけのこの里』『アポロ』『マーブル』などの国民的ブランドを多数擁している。2009年に経営統合した明治乳業が得意としたヨーグルト分野でも、国内シェア35%を掌握する業界最大手でもある(参考リンク)。医薬品事業では、抗菌薬・精神科領域薬・ジェネリック医薬品、ワクチン・血漿分画製剤などを展開する。医薬品は高付加価値薬品の開発に成功すれば収益拡大が見込める反面、開発・品質・薬価改定などの不確実性も大きい。そのため、安定性が高い食品事業と組み合わせることで、業績の安定性と成長余地を両立する事業構造となっている。
✔最終利益と利益率
明治ホールディングスの純利益は2022年に過去最高となる874億円に到達*3したが、同年以降はピークアウト。2025年は純利益508億円となっている。とはいえ、景気後退局面も含めて安定的な利益確保ができている。営業利益率は7%~9%で安定しており、食品メーカーとしては高めの水準。
*3:2022年に純利益が急増した理由は、農薬事業の売却による特別利益467億円が加わったことが主要因(参考リンク)。同年は本業が苦戦したが、事業売却による特別利益が業績を押し上げた。
✔自己資本比率と純資産
明治ホールディングスの自己資本比率は2020年から増加傾向が続いており、2025年には自己資本比率63.2%に到達している。負債に依存しすぎない事業運営ができており、財務健全性は高い。純資産は右肩上がりの増加傾向にあり、2025年には7,917億円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
明治ホールディングスの平均年収は909万円(2025年)と食品メーカーとしては上位レベルの水準。ただし、この平均年収は持株会社の295人のみの平均年収である。事業会社の総合職の場合、30歳で年収680万~750万円ほど、課長職レベルで年収1,100万~1,200万円が目安。年功序列色が強いため、給与を伸ばすためには勤続年数を重ねる必要がある。
✔従業員数と勤続年数
明治ホールディングスの単体従業員数は295人(2025年)となっており、従業員の殆どは事業会社に属している。2025年に単体従業員数が急増したのは、組織改編に伴う事情*4。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.71万人ほど。平均勤続年数は18.5年(2025年)と長いが、これは持株会社の295人のみの平均勤続年数である。
*4:2025年に単体従業員数が急増した理由は、グループ経営の効率化と機能強化を目的として、事業会社の明治が担っていた一部コーポレート機能を持株会社へ統合したことが主要因。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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