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国際協力銀行の企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

国際協力銀行は、長期資金供給を主力事業とする政府系金融機関。1950年に日本輸出銀行として発足、1999年に海外経済協力基金と合併して国際協力銀行へと改称。国際協力銀行法に基づき日系企業の海外進出・投資への支援を主力業務とする。日本国に2つしかない輸出信用機関の一角でもあり、公的機関として貿易保険・貿易保証なども展開。最近ではSDGs・脱炭素イノベーション・デジタル変革なども重点課題へ組み込み、日本と国際社会の持続的発展への貢献を目指している。

POINT

1.政府系金融機関の一角、国際性・公益性を加味した海外投資が主力
2.業績は変動激しいが2022年は好調、財務体質は大いに健全な水準
3.平均年収808万円だが総合職なら年功序列で年収1,200万円以上に到達

業績動向

✔経常収益と経常利益

国際協力銀行の経常収益は年度による上下変動が大きい。2020年・2021年は経常収益3,000億円前後に沈んだが、2022年には6,599億円まで急増*1。経常利益も浮き沈みが激しく、2021年には173億円まで沈んだ一方、2022年には1,565億円まで増加。
*1:2022年に業績好調に転換した主要因は、世界的な金利上昇。国際協力銀行においても貸出金利息の上昇だけでも前年比3,787億円もの経常収益の増加を享受。

✔セグメント別の状況

国際協力銀行は、一般業務事業(輸出金融、輸入金融、ローカル・バイクレ、保証業務、証券化業務、海外への資源権益・M&A・販売強化等への投融資など)、特別業務事業(期待利益は十分だがリスクを伴う海外インフラ事業向けの貸付)、の2事業を有する。
国際協力銀行は売上高・利益いずれも約99%を一般業務事業が占めている。最新の中期経営計画では、資源分野・インフラ分野・産業分野・中小企業分野・環境分野の5領域を重点分野として設定。世界における日本企業の競争力向上・権益確保への投資を遂行している。

✔最終利益と利益率

国際協力銀行の純利益は年度による浮き沈みが激しく、2021年には172億円まで沈んだ一方、直近では純利益1,565億円まで回復。自己資本利益率は平常時には1%~3%ほどだが、好調時には4%を超える。
*2:2019年・2020年に純利益が低迷した要因は、世界的な金利低下による貸出金利息の低迷。世界的な景気後退と金融当局による金融緩和による金利低下が業績を下押しした。

✔自己資本比率と純資産

国際協力銀行の自己資本比率は14.6%と低めだが、銀行業界においては極めて高めの水準。銀行業は顧客から預金・有価証券を預かる事業の性質上、貸借対照表での負債が広がるため自己資本比率が低くなりやすい。純資産は2019年から3兆円前後で横ばい。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

国際協力銀行の平均年収は800万〜830万円ほどの水準で安定的。総合職であれば30代で800万円~1,200万円ほど。しかし年功序列色が極めて強い組織であり、総合職は多くが一定年次で課長へと昇進して年収1,400万~1,800万円レベルに達する。

✔従業員数と勤続年数

国際協力銀行の単体従業員数は緩やかな増加傾向が続いており、直近では800人規模の組織体制。平均勤続年数は直近で10.6年と長くはない。最近の人員増加による影響があるとはいえ、安定・高給のイメージの割にはそれほど長くはない。

総合評価

企業格付け:SS

世界における日本企業の競争力向上と権益確保を金融によって支援することを目的として設立された政府系金融機関。世間的には大きなニュースとなる大規模事業にも投資しており、最近では①セブン&アイによる米スピードウェイの買収、②日立グループによるカナダ地下鉄プロジェクト、にも資金供給をしている。日本国政府・外国政府とのコミュニケーションにも積極的であり、外国政府向けの政策提言なども手掛ける。業績は政府系金融機関の中では変動が大きい方であり、2020年・2021年には経常収益・利益いずれも落ち込んでいたものの、2022年には急回復。しかしこれは、世界の金利環境によって貸出金利息が大きく左右されることが主要因ではあり、海外投資が多い事業の性質から仕方がない側面が強い。財務体質は大いに健全かつ安定的であるうえ、日本国政府が背後にあるため心配には及ばない。

就職格付け:SS

日本国政府が100%を出資する国際事業・海外投資を主眼とする政府系金融機関。組織規模は約800人に過ぎず、政府系金融機関の中でも小規模な体制である。給与制度は年功序列色が極めて強く、実力差による昇進差は滅多なことでは広がらない。平均年収は800万円ほどと政府系金融機関の中ではそれほど高くはない方。しかし、総合職に限れば給与水準はかなり恵まれており、30歳で800万円に横並びで到達して30代中盤には1,200万円に達する。課長職クラスへの昇進も横並びであるため、長く勤続すれば管理職のポストと年収1,500万円以上の給与を手にできるのは大きな魅力。メガバンクと比べると給与は遜色ないともいえるが、民間銀行のようなクレジットカード・投資信託・融資などのドサ回り営業なしに、ダイナミックな金融業務に確実に携われる美点は忘れてはならない。国内拠点は東京・大阪の2拠点のみであり、地方転勤もない。代わりに海外17拠点への赴任可能性は相当に高いため、金融業界志望かつ海外志望度が高い場合には極めて優良。総じて、世間体・給与水準・安定性・得られる経験いずれにおいてもバランスが優れており優良である。

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