本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
ネクソンは、オンラインPCゲームを主力とする大手ゲーム会社。1994年に韓国で金正宙らがオンラインゲーム会社として創業。1996年には世界初となるグラフィックMMORPG『風の王国』を開始し、オンラインゲーム市場の黎明期から事業を拡大した。2000年代からは基本プレイ無料とアイテム課金を組み合わせたビジネスモデルを導入し、オンラインゲーム市場の成長を牽引した。2003年には『メイプルストーリー』を開始、20年以上にわたってサービスを継続する異例のロングヒットタイトルへと成長。2005年には本社を日本へ移転し、2011年には東京証券取引所に株式上場を果たした。2021年にはスマホゲーム『ブルーアーカイブ』を開始し、日本市場を中心に人気を獲得した。現在では日本・韓国・中国・北米で事業を展開しており、日系ゲーム会社として第5位の規模を誇る。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:63(中堅上位)
かつては業績の割に給与が低めであったが、2025年には平均年収900万円を超えるまでに急伸。世界的ゲーム企業としての待遇が再整備された。開発機能は韓国側にあり、完全なる日本企業ではない。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
■60→63に改定:売上高・利益の安定的な増加の継続と、従業員の平均年収の急上昇を再評価。3ノッチ格上げとした(2026年8月)
✔就職難易度:難関上位級
自社公式サイトで「学歴は見ない」と明確に断言(参考リンク)する珍しい企業。が、日本法人の従業員数は200人ほどに過ぎず、入社方法は中途入社のみ。年間の採用数も若干名に留まる。
採用大学:非公開(出典:ネクソン採用サイト)
業績動向
✔売上高と営業利益
ネクソンの売上高は2022年から右肩上がりの増加傾向が続いており、2025年には過去最高となる4,751億円に到達している*1。営業利益は2023年に過去最高となる1,347億円に到達したが、長期的には915億~1,240億円ほどで安定している*2。
*1:当社の売上高が増加している理由は、①主力タイトル『アラド戦記』『メイプルストーリー』の売上高の増加、②中国版『アラド戦記モバイル』など既存IPの新規展開、③新作タイトルの投入や海外展開の拡大、④為替レートの円安推移による為替効果、など。
*2:2023年に営業利益が増加した理由は、①『メイプルストーリー』の大型アップデートの好評や、②『EA SPORTS FC™ MOBILE』のタイトル刷新などが追い風となった。
✔セグメント別の状況
ネクソンは、日本事業(本社機能および日本向けゲーム展開)、韓国事業(開発機能および韓国向けゲーム展開)、中国事業、北米事業、その他事業、の5事業を有する。
当社の事業構造は、大型オンラインゲームにおけるゲーム内課金を中核として成立している。20年以上に渡って運営される『メイプルストーリー』『アラド戦記』のように同一タイトルを長期間運営していることに特徴がある。継続的なコンテンツ追加や地域展開、新作への派生を継続しており、同一タイトルを長寿命化させる点に強みがある。一方、少数の大型タイトルへの依存度が高く、主力タイトルの人気低下やユーザー離れが業績へ与える影響は大きい。なお、売上高の約70%がPCゲーム分野であり、依然としてPCゲームへの依存度が高いことも特徴的である。今後は既存IPの収益力を維持しながら、『ブルーアーカイブ』など新たな大型タイトル・スマホゲームをどこまで育成できるかが成長の焦点となる。
✔最終利益と利益率
ネクソンの純利益は年度による上下変動が大きいが、長期的に560億~1,150億円ほどで推移している。2024年には過去最高となる純利益1,348億円に到達している。営業利益率は2021年から減少傾向にあるが、2025年も26.1%と高水準にある。ゲーム会社としてトップクラスの高利益率を誇る*3。
*3:同業他社と比較すると、任天堂が営業利益率24.2%(2025年)、スクウェア・エニックスが営業利益率12.5%、カプコンが営業利益率38.7%(2025年)である。
✔自己資本比率と純資産
ネクソンの自己資本比率は過去8年間に渡って75%~86%で安定的に推移している。有利子負債が殆どない無借金経営を達成しており、財務の健全性は傑出している。純資産は右肩上がりで増加しており、2025年には純資産1.06兆円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
ネクソンの平均年収は長期的な増加傾向が続いていたが、2025年には910万円まで急伸している。総合職の場合、30歳で年収670万〜750万円ほど、課長職レベルで950万〜1,250万円ほど。これらは日本法人の従業員のみの平均年収であり、開発機能がある韓国法人の従業員は含まれていない*4。
*4:当社は(給与水準が高くなりやすい)企画・開発メンバーの殆どが韓国法人に属している。そのため、日本法人の平均年収が高まりにくい事情がある。
✔従業員数と勤続年数
ネクソンの単体従業員数は長期的な減少傾向が続いており、2025年は233人の組織体制となっている*5。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は9,834人ほど。平均勤続年数は8.1年(2025年)に留まるが、これは持株会社の233人の平均勤続年数である。
*5:当社の単体従業員数は日本法人の従業員数である。開発機能がある韓国法人の従業員数は連結従業員数に含まれる点に注意を要する。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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