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電機メーカー

ソニーグループの企業格付・就職偏差値【業績動向から平均年収まで解説!】

企業概要

ソニーグループは、映像機器・エンターテイメント分野・ゲーム・金融サービスなど多岐にわたる製品・サービスを提供する大手電機メーカー。1946年に東京で小型ラジオ修理店として創業後、1950年代にはトランジスタラジオの製造販売で急成長。1960年代にテレビ・音響機器など主力製品とし、ウォークマンなどの世界的ヒット商品を開発。1990年代にはゲーム分野・音楽・金融など事業を多角化。現在では、アニメ・金融・音楽・電機製品など多種多様な事業を展開する大手コングロマリットとなっている。

POINT

1.ゲーム・映画・音楽・電機製品・金融に強い世界的コングロマリット
2.売上高・利益いずれも好調で過去最高を更新、財務体質も良好
3.平均年収1,100万円以上、大卒総合職なら30歳で年収950万円前後

業績動向

✔売上高と営業利益

ソニーグループの売上高は2019年頃から成長トレンドにあり、2022年には過去最高となる売上高11.53兆円に到達*1。営業利益は2016年頃は振るわなかったが、2017年以降は右肩上がり。
*1:2017年頃までソニーグループは業績停滞していたが、2018年以降の経営改革により利益率が急回復。平井一夫前社長による高採算事業へのテコ入れの功績が大きい。

✔セグメント別の状況

ソニーグループはゲーム事業(家庭用ゲーム機・ソフトウェアなど)、音楽事業(音楽制作・音楽出版・映像プラットフォームなど)、映画事業(映画製作・テレビ番組制作・配信サービスなど)、エンターテイメント・テクノロジー事業(映像・音響機器、スマートフォン、産業用機器など)、イメージング&センシング事業(イメージセンサ―など)、金融事業(生命保険・損害保険・銀行など)、その他事業(ディスク・記録メディア・マーケティングなど)の7事業を有する。
ソニーグループは多種多様な事業を展開するコングロマリット企業であるが、売上高・利益いずれも特定事業に依存しないバランス型。強いて言えば、ゲーム事業が売上高において首位であるが、利益面では音楽事業が僅差で首位である。

✔最終利益と利益率

ソニーグループの純利益は2017年頃から回復、同年以降は5,000億円~1兆円レベルで推移している*3。営業利益率は10%前後の水準に伸びており、大手企業としては相当に高い利益水準を誇る。
*2:平井和夫前社長による経営改革による利益改善の他、イメージセンサ―の利益率向上やゲーム事業の好調なども追い風となっている。

✔自己資本比率と純資産

ソニーグループの自己資本比率は長年に渡って15~20%前後で推移。大手企業としては低水準であるが、これは金融事業を有する特殊性に起因*4。純資産は2017年から増加傾向に転じて6兆円規模に到達。
*3:金融事業はは顧客から預金・有価証券を預かる事業の性質上、貸借対照表での負債が広がるため自己資本比率が低くなりやすい。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

ソニーグループの平均年収は900万円~1,100万円のレンジで推移。2018年以降は業績好調により平均年収も大台越えが続いている。大卒総合職であれば30歳前後で950万円、課長クラスで1,500万円超に到達する。

✔従業員数と勤続年数

ソニーグループの単体従業員数は2,445人に過ぎず、従業員の大半は持株会社の傘下に置かれる事業会社に所属。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は11万人ほど。平均勤続年数は16.4年前後とやや長め。

総合評価

企業格付け:AA

日系企業においてトヨタ自動車に並び立つ世界的な知名度・ブランド力を有する唯一無二の企業。かつては大手電機メーカーの一角であったが、現在では電機メーカーとは言えない程に事業多角化・脱製造業化を果たしている。売上高・利益は2018年頃から急回復を遂げており、過去最高を更新する好調が続く。とりわけエンターテイメント領域での強みは大きな優位性であり、単なるモノづくり企業を脱した存在感に貢献。エンターテイメント事業はスパイダーマン・ジェラシックワールド・鬼滅の刃など大ヒット作に恵まれ、プレイステーションという世界三大ゲームハードも擁する。2022年頃から金融事業の分離(スピンオフ上場)を計画しており、長年に渡って業績を底支えしてきた同事業の将来的な独立が噂されている。高採算事業への取捨選択にはシビアな企業であるため、事業ポートフォリオの変化はそれなりに大きい。

就職格付け:A

日本人であれば知らない者はいない名門企業であり、就職人気ランキングでも上位級常連である。2012年頃にはテレビ・携帯電話の不採算事業化で巨額赤字を計上して負け組企業とも言われていたが、現在では完全復活を遂げたといっていい。給与水準は平均年収1,100万円以上であり、大手メーカーとしてはトヨタ自動車・日立製作所なども優に上回って最高レベルにある。大卒操業職であれば30歳前後で年収950万円に到達するまでは概ね横並びで昇進するため、新卒入社すれば年収1,000万円プレイヤーは確定的。ただし、高い平均年収の代償として福利厚生が薄い点には注意が必要。家賃補助制度は存在せず、首都圏勤務の場合は実家暮らしの優位性が高い(上京組は相対的に不利であるため不平等感もある)。年1回だがソニーストアで使用できるソニーポイントが数万円ぶん付与されるため、電化製品の購入に使える。

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