本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
関西ペイントは、自動車・建築・鉄道・農機・建設機械向けの塗料を展開とする大手塗料メーカー。1918年に玉水弘が大阪府尼崎市で塗料メーカーとして設立。1926年には国産初となるラッカー塗料を実用化して日本車輌製造に納入、1930年代にはトヨタ自動車と提携して自動車向け塗料に進出。1980年代からは米国・欧州・中国・韓国への進出を開始してグローバル塗料メーカーへと発展。現在では塗料分野で世界シェア9位を誇り、自動車向け塗料では国内シェア首位に君臨している。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:65(中堅上位)
一般知名度は低いが、日本を代表するグローバル塗料メーカーの一角。業績は安定的で景気後退にも強い。給与水準は世間が思う以上に高く、有名BtoCメーカーにも見劣りしない。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:やや難関
総合職の採用数は年間20人~25人と企業規模の割には少ない。塗料メーカーというニッチ業界ゆえに選考倍率は高まりにくいが、関西圏の出身者からの応募は多い。
採用大学:【国公立】大阪大学・神戸大学・筑波大学・金沢大学・信州大学・大阪公立大学・神戸市外国語大学・京都工芸繊維大学など、【私立】慶應義塾大学・同志社大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学・東京理科大学・芝浦工業大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
関西ペイントの売上高は2022年まで3,600億~4,200億円で推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。2025年には過去最高となる5,888億円に到達している*1。営業利益は2023年まで300億~360億円で推移していたが、2024年からは500億円レベルに切り上がっている*2。営業利益が景気後退局面にも安定している点は強みであろう。
*1:2025年に売上高・利益が増加した理由は、①原材料価格・労務費の高騰を受けた値上げ対応による増収、②為替レートの円安推移による為替効果、③インド・欧州・アフリカにおける販売拡大、など(参考リンク)。
✔セグメント別の状況
関西ペイントは、日本事業(建築用塗料・防食用塗料・工業用塗料・自動車用塗料など)、インド事業(インド・バングラデシュ・ネパールなど)、欧州事業(スロベニア・トルコ・オーストリアなど)、アジア事業(インドネシア・タイ・中国など)、アフリカ事業(南アフリカ・ウガンダなど)、その他事業(アメリカ・メキシコなど)、の6事業を有する。
当社の事業構造は、自動車用塗料を中核としつつ、建築用塗料・工業用塗料・防食用塗料・自動車補修用塗料へ広く展開することで成り立っている。主力製品は自動車向けの塗料であり、日本・アジア・インドにおいてシェア1位を誇る。更には、新車向け塗料のノウハウを補修用塗料まで拡大することで、自動車メーカーの新車生産台数に依存しすぎない収益構造を確保している。加えて、住宅・ビル・橋梁・プラント・工場設備など多様な用途に製品を供給しており、特定分野に依存しない事業ポートフォリオを構築している。すなわち、塗料は用途によって耐久性・防食性・意匠性などの要求性能が異なるため、各業界との長期的な契約関係そのものが競合優位性となっている。海外売上高比率が約73%と高いため、国内需要が伸び悩む局面でも海外で成長余地を確保できる点は大きい。
✔最終利益と利益率
関西ペイントの純利益は2023年まで170億〜250億円ほどで推移していたが、2024年には過去最高となる671億円に急増している。営業利益率は6%~9%ほどで安定的に推移しており、景気後退局面にも利益率が安定していることは長所であろう。
✔自己資本比率と純資産
関西ペイントの自己資本比率は2024年まで44%~53%ほどで推移していたが、2025年には35.9%に低下。やや負債が重い印象はあるが、安定した利益体質を加味すれば財務健全性への懸念はない。純資産は2021年から緩やかな増加傾向がみられ、2024年には3,802億円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
関西ペイントの平均年収は2024年まで760万~820万円で推移していたが、2025年には844万円に上振れしている。総合職の場合、30歳で750万~850万円ほど、課長職レベルで年収1,050万~1,150万円が目安となる。平均年齢は42.5歳(2025年)と、大手企業の標準的な水準。
✔従業員数と勤続年数
関西ペイントの単体従業員数は長期的に1,480人~1,560人で安定しており、増加も減少もない推移となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.74万人ほど。平均勤続年数は18.7年(2025年)と大手企業の標準的な水準を上回る。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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