本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
オービックは、統合業務ソフトウェア(ERP)の『OBIC7シリーズ』を開発・販売するシステムインテグレータ。1968年に大阪で法人向けPC機器の販売会社として創業。1970年代からは企業情報システムへと進出。1990年代には主力製品『OBIC7シリーズ』を開発、販売・生産・人事・給与などの情報を統合処理することで企業業務の効率化・データ化に貢献。2010年代からはクラウド型サービスへの転換を進め、利用料を継続的に得るストック型のビジネスモデルへと移行した。現在では、国内ERP市場で高いシェアを有する有力企業として、中堅・大企業を中心に2万社以上の導入実績を有している。自社開発・自社販売によって顧客ニーズを迅速に把握し、製品開発や機能改善へ反映できる点に強みを持つほか、営業・エンジニア・管理部門が一体となって顧客対応に当たる「製販管一体体制」でも知られている。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:71(最上位)
30代で年収1,000万円を優に達成できる高待遇で知られる。過去30年以上に渡って連続成長を続けているうえ、傑出した高利益率と財務健全性を両立する超優良企業である。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関
総合職の採用人数は年間140名~160名と、企業規模の割にはかなり多め。人物重視の採用方針を貫いており、総合職の出身大学はハイレベル大学から中堅大学まで多岐に渡る。
採用大学:【国公立】京都大学・大阪大学・九州大学・千葉大学・新潟大学・三重大学・佐賀大学・電気通信大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・中央大学・法政大学・日本大学・成城大学・西南学院大学・東京理科大学・芝浦工業大学・東京都市大学・フェリス女学院大学など(出典:マイナビ2028)
業績動向
✔売上高と営業利益
オービックの売上高は長年に渡って右肩上がりの成長が続いており、2025年には過去最高となる1,212億円に到達。営業利益は右肩上がりの増加傾向が続いており、2025年には過去最高となる783億円に到達。31期連続で最高益更新を続けており、1995年から30年近くに渡って成長が続いている。
*1:当社の売上高が増加し続けている理由は、①中堅企業を中心とする基幹システム刷新需要の拡大、②『OBIC7』のクラウド化進展に伴う利用料・保守料などの継続収入の増加、③自社開発・直接販売による高単価案件の積み上げ、など。
✔セグメント別の状況
オービックは、システムインテグレーションSI事業(統合基幹業務システムの開発・販売)、システムサポート事業(統合基幹業務システムの運用支援・保守など)、オフィスオートメーションOA事業(OA機器・コンピュータ用品の販売)、の3事業を有する。
当社の事業構造は、主力製品『OBIC7シリーズ』を中心とするシステムインテグレーション事業と、導入後の運用を支えるシステムサポート事業によって成立している。会計・販売・生産・人事・給与などの基幹業務を統合するERPを自社開発し、経営課題の把握からシステム企画・設計・開発・導入までを一貫して手掛ける。外部の代理店を介さない直接販売を徹底しており、営業担当者が顧客要望を開発部門へ迅速に還元することで、製品の機能改善へと繋げている。システムサポート事業では、導入したシステムの運用支援・保守、クラウド環境の提供などを手掛ける。基幹システムは一度導入されると長期間利用されるうえ、企業活動に不可欠であるため、利用料・保守料を継続的に得るストック型の収益構造を形成している。新規顧客への導入によって売上を拡大しつつ、既存顧客から得られる継続収入を積み上げることで、景気変動の影響を受けにくい安定した事業構造を確立している。
✔最終利益と利益率
オービックの純利益は右肩上がりの成長が続いており、2025年には過去最高となる646億円に到達している。営業利益率も右肩上がりで増加しており、2025年は64.6%という驚異的な水準にある*2。
*2:当社が驚異的な利益率を実現している背景には、①『OBIC7』のクラウド化に伴う利用料・保守料など継続収入の拡大、②自社開発・直接販売によって中間マージンを抑える一貫体制、③パッケージ製品を基盤とすることによる個別開発の抑制、などがある。特にクラウドサービスは、追加コストを抑えながら収入を継続的に積み上げられるため、近年の利益率上昇を牽引している。
✔自己資本比率と純資産
オービックの自己資本比率は85%~90%の驚異的な高水準で長期的に推移している。高利益率に加えて実質無借金経営を貫いており、財務健全性は群を抜いている。純資産も右肩上がりの増加基調を維持しており、2025年には4,338億円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
オービックの平均年収は緩やかな増加傾向が続いており、2025年には1,103万円に到達している。総合職の場合、30歳で年収820万~900万円ほど、課長職レベルで年収1,350万~1,500万円に達する。平均年齢は35.9歳(2025年)と大手企業の標準的な水準よりも若い。
✔従業員数と勤続年数
オービックの単体従業員数は2024年まで1,840人~1,890人で推移していたが、2025年には1,969人にやや増加している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は2,189人ほどであり、殆どの従業員が本体に属している。平均勤続年数は13.0年(2025年)と、人材の流動性が高いIT業界としては長め。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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