本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
イビデンは、半導体パッケージ基板・セラミック製品などを主力とする電子部品メーカー。1912年に揖斐川での水力発電を目的とした電力会社として設立。戦前にはカーバイド・探照灯カーボンなどの生産にも進出。1942年には発電事業からは撤退し、終戦後にはメラミン・アセチレンガス・化粧板などに事業多角化。1970年代からは電子部品分野へと進出してICパッケージ基板で頭角を現し、1990年代からは携帯電話・パソコン向けのICパッケージ基板を量産化。現在では半導体ICパッケージ基板で世界シェア1位に君臨、米国の大手半導体メーカー(インテル・エヌビディア・AMD)などを主要顧客とする。
・ICパッケージ基板で世界シェア1位、インテル・エヌビディアが大口顧客
・売上高・利益は2022年に過去最高を更新、財務体質は健全な水準を維持
・平均年収736万円で福利厚生も良好、主力拠点は岐阜県に集中
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:64(中堅上位)
大手企業の中でも中堅上位クラスの1社であり、世間的にも有名企業として認知される。入社できればサラリーマンとして、かなり安定した人生が得られるだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:中難易度
総合職の採用数は年間80人~100人と企業規模の割には多い。主力拠点が岐阜県に集積するため同県出身者からの採用が多い他、岐阜大学が数多くのOBを輩出してきた関係にある。
採用大学:【国公立】名古屋大学・金沢大学・信州大学・岐阜大学・三重大学・名古屋工業大学・京都工芸繊維大学・豊橋技術科学大学など、【私立】明治大学・青山学院大学・同志社大学・立命館大学・南山大学・名城大学・中京大学・中部大学・東京電機大学・愛知工業大学など(出典:マイナビ2027)
業績動向
✔売上高と営業利益
イビデンの売上高は2022年まで増加傾向が続いており、同年には過去最高となる4,175億円に到達している*1。が、同年以降は売上高3,700億円レベルへとやや後退している*2。営業利益は2022年に過去最高となる761億円に到達したが、同年以降は470億~510億円にやや後退。
*1:2022年に売上高・利益が増加した理由は、①データセンター投資の活況によるサーバー向け製品群の販売拡大、②大型・高機能ICパッケージ基板の需要拡大に応じた生産能力の拡大、③為替レートの円安推移による為替効果、など。
*2:2023年・2024年に売上高・利益が伸び悩んだ理由は、①パソコン・スマートフォン需要停滞によるICパッケージ基板の販売停滞、②需要停滞による在庫増加による価格低下圧力、③生産能力の拡充に向けた積極投資の費用負担増、など。
✔セグメント別の状況
イビデンは、電子事業(パソコン・データセンタ向けMPU向けICパッケージ基板、AI・車載用途のGPU向けICパッケージ基板)、セラミック事業(ディーゼルパティキュレートフィルタ、自動車向け触媒担体・保持シール材、特殊炭素製品・ファインセラミックス製品・セラミックファイバーなど)、その他事業(建設・建材、合成樹脂加工、農畜水産物加工、石油製品販売、情報サービスなど)、の3事業を有する。
当社は ICパッケージ基板(半導体チップを保護しつつ一体化し、外部との接続を担う電子部品)において世界1位のトップメーカーとして知られる。主要顧客には米国の大手半導体メーカー(インテル・エヌビディア・AMD)が名を連ね、かつては米・インテル社向けの販売が売上高の約80%を占める時期もあった。現在では米・エヌビディア社向けの販売が急拡大しており、生成AIブームも追い風となっている。
✔最終利益と利益率
イビデンの純利益は2019年から増加傾向が続いており、2022年には過去最高となる521億円に到達。が、同年以降は純利益310億~330億円レベルにやや後退。営業利益率は2021年・2022年には17%台に達したが、同年以降は12%台に後退している。電子部品メーカーとしてはかなり高めの水準。
✔自己資本比率と純資産
イビデンの自己資本比率は2017年から下落傾向*3が続いており、2024年は45.3%となっている。電子部品メーカーとしてはやや高めの水準にある。純資産は2020年から右肩上がりの増加傾向が続いており、2023年には5,017億円に到達している。
*3:当社の自己資本比率が下落傾向にある理由は、生産能力拡大に向けた有利子負債での資金調達が主要因。これにより、有利子負債が700億円(2017年)から2,700億円(2024年)まで増加した。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
イビデンの平均年収は2020年まで600万円台で推移していたが、同年以降は上振れ。2024年には平均年収736万円となっている。総合職の場合、30歳で580万~630万円ほど、課長職レベルで年収900万~1,050万円が目安となる。平均年齢は40.3歳(2024年)と、大手企業の標準的な水準よりもやや若め。
✔従業員数と勤続年数
イビデンの単体従業員数は2021年まで3,500人前後で横ばいが続いていたが、2024年には3,920人まで増加している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1,11万人ほど。平均勤続年数は17.0年(2024年)と大手企業の標準的な水準を上回る。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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