企業概要
アコムは、カードローン・クレジットカード・信用保証・債権回収などを主力とする三菱UFJグループの消費者金融会社。1936年に木下政雄が兵庫県・神戸市で呉服店として創業。1948年には質屋業へと業態転換、1960年からはサラリーマン向けの信用融資に参入して事業拡大を果たした。1970年には24時間営業の自動現金貸付機を導入して市場拡大。2006年にはグレーゾーン金利が事実上禁止されると相次ぐ過払金返還請求によって経営危機に陥ったが、2008年に三菱UFJグループ入りして再建を果たした。
・消費者金融業界におけるトップ企業、三菱UFJグループ傘下
・営業収益は増加傾向にあるが利益いずれも横ばい、財務体質は健全化が進む
・平均年収668万円で福利厚生も悪くない、世間体にやや難しさ
就職偏差値
✔就職偏差値:57(中堅)
上場企業・著名企業に勤務するサラリーマンとしては中堅クラスの待遇を得られる。安定性や待遇に目立った課題はほぼなく、良好な人生を送ることができる可能性が高いだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:中難易度
総合職の採用人数は年間50人~60人と企業規模なりだが、消費者金融という不人気業界ゆえに倍率は低め。業績と待遇は世間が思う以上に良好であるため、世間体を気にしなければ穴場感は強い。
採用大学:【国公立】北海道大学・横浜国立大学・和歌山大学・佐賀大学・奈良県立大学など、【私立】上智大学・同志社大学・中央大学・立命館大学・日本大学・駒澤大学・大阪商業大学など(出典:マイナビ2025)
業績動向
✔営業収益と営業利益
アコムの営業収益は概ね2,400億〜2,900億円レベルで推移しており、長期的には緩やかな微増傾向が見られる*1。2023年には売上高2,848億円に到達して過去最高を更新。営業利益は2016年・2021年は低調に陥ったが、同年以外は500億〜900億円で横ばい。
*1:売上高の増加要因は、①景気回復による消費意識の盛り上がりによる消費者ローンの借り入れ増加、②効率的マーケティングによる新規顧客の獲得増加、③海外事業の拡大、など。
✔セグメント別の状況
アコムは、ローン・クレジットカード事業(カードローン・クレジットカードなど)、信用保証事業(提携金融機関向けの債務保証)、海外金融事業(タイ・マレーシア・フィリピンにおける無担保ローン・信用購入あっせんなど)、債権管理回収事業(金融機関からの債権買取・管理・回収など)、その他事業、の4事業を有する。
当社は営業収益・利益いずれもローン・クレジットカード事業が約半分を占めており、同事業がコア事業。消費者金融分野においては三菱UFJグループ傘下の当社と、三井住友フィナンシャルグループ傘下のプロミスが業界2強として君臨している(かつて業界首位にあった武富士は2010年に経営破綻)。
✔最終利益と利益率
アコムの純利益は370億〜780億円ほどで長期的に推移*2。営業利益率は2016年を除けば13%〜37%で推移しており、好調時であれば30%台を上回る高水準に到達する。
*2:過去8年間の純利益は安定しているが、2010年にはグレーゾーン金利問題によって純損失▲2,026億円という巨額損失を計上して経営危機に陥った経緯がある。
✔自己資本比率と純資産
アコムの自己資本比率は長期的な増加傾向が続いており、直近では44.3%ほど。2010年には巨額損失の計上によって18.2%まで低落したが、10年強をかけて健全化を果たした。純資産は右肩上がりで増加、直近では6,742億円に到達。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
アコムの平均年収は長期的に590万〜630万円ほどで推移している。2023年には平均年収668万円に達したが、高利益率の割には平均年収は普通*3。大卒総合職ならば30歳で年収490~590万円、課長職レベルで800万~900万円ほどに達する。
*3:当社はコールセンター窓口業務を主とする業務職(いわゆる一般職)を大量に採用している。給与水準が総合職よりも低い業務職が多く在籍するために平均年収が低くなりやすい。
