本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
農林中央金庫は、長期資金供給を主力事業とする政府系金融機関。1923年に産業組合中央金庫法に基づき国策金融機関として設立。1943年に農林中央金庫へと改称され、1986年に完全民間金融機関へと移行。農林水産業者の共同組織として設立された経緯から、金融サービスを通じて農林水産業の発展に寄与することを社会的使命とする。JAバンク事業を農協・JA信農連と共同構成する他、JFマリンバンクを漁協・JF信漁連・JF全漁連と展開。
・農林水産業のメインバンクとして機能する金融機関、1986年に完全民営化
・世界的な利上げで2022年は大幅減益、巨額含み損で自己資本比率も急低下
・メガバンクに匹敵する給与体系だが、転勤なしだと給与・福利厚生カット
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:75(最高峰)
サラリーマンとしては最高峰クラスの勝ち組。高い給与水準とキャリア価値が高査定を牽引。ただし巨額の有価証券評価損が不安要素であり、将来的な下方修正リスクが燻る。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
■76→75に改定:米欧の利上げに伴う外国債券による巨額損失の計上、多額の含み損リスクを再評価。1ノッチ格下げとした(2024年9月)
✔就職難易度:難関上位級
総合職の採用数は年間90人~120人と企業規模の割にはやや多め。一般知名度は高くないため極端な高倍率にはなりにくいが、高待遇で知られるためハイレベル大学からの応募も多く、競争は熾烈。
採用大学:【国公立】東京大学・京都大学・大阪大学・九州大学・金沢大学・新潟大学など、【私立】慶応義塾大学・早稲田大学・上智大学・明治大学・立教大学東京理科大学など(出典:マイナビ2026)
業績動向
✔経常収益と経常利益
農林中央金庫の経常収益は長年に渡って1.2兆~1.7兆円ほどで推移していたが、2022年は2.17兆円に急増。経常利益は2015年・2020年に3,000億円以上を記録したが、2022年には404億円まで減少*1。
*1:2022年は主要先進国での利上げの影響によって外貨調達コストが急増、経常費用が増加。当行は投資資金を外貨調達によって賄っていることもあり、大幅減益に沈んだ。
✔セグメント別の状況
農林中央金庫は、協同組織金融業(預金業務・農林債業務・決済業務・有価証券運用・トレーディング・資金貸出)のみの単一事業組織である。
農林中央金庫の預金残高の約87%は日本全国の農業団体に由来するものであり、農林水産業の共同組織とは言いつつも、実態は農業団体が主な預金基盤であることが伺える。
✔最終利益と利益率
農林中央金庫の純利益は2015年・2020年頃に大幅増益を遂げたが*2、2020年以降は減益傾向。直近では純利益927億円まで回復している。自己資本利益率は2%前後で低迷するが、これは純資産が潤沢ゆえに仕方がない側面が強い。
*2:COVID-19感染拡大による景気後退局面であった2020年に純利益が急増した要因は、①米国の利下げによる外貨調達コストの低下、②金融緩和による株価上昇に伴う有価証券売却益の獲得、が主要因であった。
✔自己資本比率と純資産
農林中央金庫の自己資本比率は6.0%と低めだが、銀行業界においては問題ない水準。銀行業は顧客から預金・有価証券を預かる事業の性質上、貸借対照表での負債が広がるため自己資本比率が低くなりやすい。純資産は6.7兆~7.9兆円ほどで推移してきたが、2022年には5.69兆円まで急下降。
社員の待遇
✔平均月収と平均年齢
農林中央金庫の平均月収*3は微増傾向にあり、直近の2022年で54.1万円ほど。給与制度上はメガバンク並みの給与水準であり、総合職であれば30歳で880万円~930万円ほど、課長職レベルで年収1,300万~1,500万円レベル。が、役職定年が53歳頃にあるため、給与ピークが早々に到来するのがネック。
*3:農林中央金庫は平均年収を公開しておらず、平均月収のみを公表している。
✔従業員数と勤続年数
農林中央金庫の単体従業員数は増加傾向が続いており、直近では3,400人規模の組織体制。平均勤続年数は直近で14.1年ほどであり、安定・高給のイメージの割にはそれほど長くはない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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