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【勝ち組?】第一稀元素化学工業の就職偏差値と平均年収・待遇【企業研究レポート】

企業概要

第一稀元素化学工業は、ジルコニウム化合物を主力とする素材メーカー。1956年に大阪府大阪市で創業し、当時まだ未知の物質であったジルコニウムの特性解明を進めた。1960年代には光学・電子材料向けにジルコニアの出荷を開始し、兵庫県にも工場を開設して生産能力を強化。1990年代には自動車排ガス浄化触媒向けにセリア・ジルコニア複合酸化物を発売し、自動車業界の環境規制の強化を追い風として事業規模を拡大。2010年代には米国・中国・ベトナムに海外進出を進め、グローバル展開を加速した。現在では、自動車排ガス浄化触媒向けを主力とするジルコニウム化合物メーカーとして知られ、電子材料・ファインセラミックス・燃料電池材料などにも用途を拡大している。社名の『第一稀元素』は、“稀元素”であるジルコニウムを表しており、“稀元素分野で世界トップを目指す”志が込められている。

POINT
  • ジルコニウム分野で世界首位級、自動車排ガス浄化触媒向けが最大の柱
  • 売上高は2022年から増加するも利益は伸び悩む、財務体質は大いに良好
  • 平均年収682万円で福利厚生は標準的、主力拠点は大阪・福井・島根に立地
  • 就職偏差値と難易度

    ✔就職偏差値:59(中堅)

    一般知名度は極めて低いが、ジルコニウム分野において世界首位級のニッチトップメーカー。給与水準は業界中堅レベルだが、福利厚生もしっかりと整備されている。
    詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

    ✔就職難易度:やや難関

    総合職の採用数は年間5人~10人ほどと少ないが、一般知名度が極端に低いために選考倍率は高まりにくい。創業から現在まで関西を地盤とするため、関西圏の出身者が多い。
    採用大学:【国公立】神戸大学・金沢大学・静岡大学・信州大学・岡山大学・福井大学・大阪公立大学など、【私立】慶應義塾大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学・龍谷大学・関西外国語大学・大阪工業大学・大阪電気通信大学・湘南工科大学など(出典:マイナビ2028

    業績動向

    ✔売上高と営業利益

    第一稀元素化学工業の売上高は2021年まで230億~270億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換*1。2023年には売上高357億円に到達したが、同年以降は伸び悩む。営業利益は2023年に過去最高となる53億円に到達したが、同年以降は22~24億円に下落している*2。
    *1:2022年から売上高が増加した理由は、①COVID-19感染終息後の自動車メーカーの新車生産台数の増加による自動車排ガス浄化装置向けの販売増加、②世界的な原材料価格の高騰による販売価格の値上げ対応、など。
    *2:2024年・2025年に営業利益が落ち込んだ理由は、①世界的な自動車販売台数の伸び悩みによる販売停滞、②ベトナム子会社における新工場の立ち上げに伴う一時的なコスト増加、③原材料価格の高騰によるコスト圧迫、など。

    ✔セグメント別の状況

    第一稀元素化学工業は、化学工業製品事業(自動車排ガス浄化装置・酸素センサ・電子材料・ファインセラミック・ブレーキ材・燃料電池材向けのジルコニウム化合物の開発・製造・販売)、のみの単一事業会社である。
    当社の事業構造は、創業から現在に至るまで、ジルコニウム化合物を中核とする機能性化学品に特化している点に特徴がある。最大の収益源は、自動車排ガス浄化触媒向けのセリア・ジルコニア複合酸化物である。ガソリン車の排ガス浄化触媒においては、排ガス中の有害物質を効率的に浄化するため、高温環境でも性能を維持できる材料が必要となる。当社はこの領域において高い技術力を有しており、自動車の環境規制強化を背景として事業を拡大してきた。一方で、事業構造としては自動車向け需要への依存度が高く、自動車業界の生産台数・環境規制・電動化の進展によって需要が左右されやすい。短中期では世界的な排ガス規制強化やハイブリッド車需要が追い風となる一方、電気自動車の普及が進むほど逆風が生じる(電気自動車には排ガス浄化装置が存在しない)。また、電子材料・ファインセラミックス・酸素センサー・燃料電池材料にも展開しており、顧客ごとの要求性能に合わせた高純度・高機能・用途適合性を提供している。

    ✔最終利益と利益率

    第一稀元素化学工業の純利益は2023年のみ40億円に上振れしたが、同年を除けば7億~30億円ほどで横ばいが続いている。営業利益率は6%~18%ほどで推移しており、年度による上下変動の幅が大きい。とはいえ、不調時であっても営業利益率6%以上と素材メーカーとしては良好な利益率を確保できている。

    ✔自己資本比率と純資産

    第一稀元素化学工業の自己資本比率は2022年まで減少傾向が続いていたが、同年以降は底打ちがみられる。2025年は自己資本比率58.6%と負債に依存し過ぎない事業運営ができている。純資産は長期的な増加傾向が続いており、2025年には384億円に到達している。

    社員の待遇

    ✔平均年収と平均年齢

    第一稀元素化学工業の平均年収は2021年のみ609万円に下振れたが、同年を除けば650万~760万円ほどで推移している。なお、平均年齢が若い組織であることを加味すれば他社比較の際には注意を要する。総合職の場合、30歳で年収500万~550万円ほど、課長職レベルで年収830万~950万円が目安。平均年齢は39.1歳(2025年)と大手企業の標準的な水準よりも若い。

    ✔従業員数と勤続年数

    第一稀元素化学工業の単体従業員数は増加傾向が続いており、2025年は461人の組織体制となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は698人ほど。平均勤続年数は14.1年(2025年)と大手企業の標準的な水準を下回るが、平均年齢が若い組織であることを加味すれば違和感はない。

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