本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
ヨネックスは、バドミントン・テニス・ゴルフ用品などを主力とするスポーツ用品メーカー。1946年に米山稔が木工製品メーカーとして創業し、当初は漁業用ウキなどを生産した。1950年代には木製ウキの需要低迷を受け、バドミントンラケットの生産を開始。1963年にはバドミントンラケットで国内シェア首位に飛躍し、同分野におけるブランド力を高めた。1970年代にはアルミ製テニスラケットを発売し、欧米市場における知名度を高めた。1980年代にはゴルフ用品にも進出し、バブル期におけるテニス・ゴルフブームで業績拡大を果たした。1990年代にはバブル崩壊による業績低迷を経験したが、アジア圏におけるバドミントン人気の拡大で業績回復を遂げた。現在ではバドミントン・テニス・ゴルフ用品を展開し、スポーツ用品メーカーとして世界的な知名度を誇る。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:57(中堅)
熱心なバドミントン・テニス競技者にとっては憧れの企業であり、一般知名度もかなり高い。2020年代においては成長企業の側面も有しており、売上高・利益が伸びているのも注目に値する。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関
総合職の採用数は年間3人~20人と年度による変動が大きい。事業が事業だけにスポーツ強豪校からの応募が目立つ他、創業地かつ主力拠点がある新潟出身者の採用も多い。
採用大学:【国公立】筑波大学・新潟大学・信州大学・埼玉大学・山形大学・京都工芸繊維大学など、【私立】早稲田大学・明治大学・関西大学・立命館大学・日本大学・東洋大学・専修大学・成城大学・拓殖大学・亜細亜大学・日本体育大学・東京女子体育大学・金沢工業大学など(出典:マイナビ2028)
業績動向
✔売上高と営業利益
ヨネックスの売上高は2021年まで515億~650億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向に転換。2025年には過去最高となる売上高1,382億円に到達*1。営業利益は2021年まで10億~29億円ほどで推移していたが、同年以降は増加傾向。2025年には過去最高となる営業利益141億円に到達している。
*1:2022年から売上高・利益が増加している理由は、①中国でのバドミントン人気の高まりによる競技人口の急増、②中国市場におけるトップ選手起用による高いブランド力の確立、③欧州・北米におけるテニス用品の販売好調、④為替レートの円安推移による為替効果、など。
✔セグメント別の状況
ヨネックスは、バドミントン事業(バドミントンラケット・シャトルコック・シューズなど)、テニス事業(テニスラケット・ストリング・シューズ・ボールなど)、ゴルフ事業(クラブ・シャフト・ゴルフウェア・バッグなど)、その他事業(オフコートシューズ・ランニングシューズ・スポーツサイクルなど)、スポーツ施設事業(ゴルフ練習場・テニスクラブの運営)、の5事業を有する。
当社の事業構造は、バドミントン用品を中核としながら、テニス・ゴルフ・その他スポーツへと拡大することで成立している。最大の収益基盤はバドミントン事業であり、ラケット・シャトルコック・シューズ・ウェアなど、競技用品を幅広く展開している。特にアジア圏ではバドミントンの競技人口が増加しており、現在では売上高の約44%が中国市場となっている。テニス事業はバドミントンほどの事業規模はないが、特に欧米市場で人気のスポーツであるため、バドミントンだけではアジア偏重になりやすい当社にとっては地域分散性がある重要事業となっている。ゴルフ用品は、ラケットで培ったカーボン技術を応用した事業であるが、競争環境が厳しい分野であるために事業規模は限定的である。
✔最終利益と利益率
ヨネックスの純利益は2021年まで11億~18億円ほどで推移しており、同年以降は急増傾向。2025年には過去最高となる105億円に到達している。営業利益率は2021年まで2%~4%ほどで推移していたが、2025年には10%レベルに上振れ。スポーツ用品メーカーとしては良好な水準にある。
✔自己資本比率と純資産
ヨネックスの自己資本比率は63.2%(2025年)と高水準にあり、負債に依存しすぎない事業運営ができている。安定的な利益体質を加味すれば、財務健全性は大いに良好である。純資産は2021年まで360億~390億円ほどで横ばいが続いていたが、2025年には694億円に上振れしている。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
ヨネックスの平均年収は2022年まで460万~520万円ほどで推移していたが、2025年には601万円に上昇を遂げている。総合職の場合、30歳で年収450万~530万円ほど、課長職レベルで年収750万~800万円が目安。平均年齢は39.1歳(2025年)と大手企業の標準的な水準よりも若い。
✔従業員数と勤続年数
ヨネックスの単体従業員数は長期的に1,180人〜1,350人ほどで推移している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は2,752人ほど。平均勤続年数は14.0年(2025年)と大手企業の標準的な水準よりも僅かに短いが、平均年齢が若い組織であることを加味すれば違和感はない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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