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【勝ち組?】バンダイナムコの就職偏差値・難易度と平均年収【企業研究レポート】

企業概要

バンダイナムコホールディングスは、アニメ・ゲーム・プラモデル・フィギュアなどを展開する大手総合エンターテイメント会社。1950年に山科直治が創業した萬代屋を源流とし、2005年に同業のナムコと経営統合してバンダイナムコホールディングスを設立。機動戦士ガンダム・アイドルマスター・たまごっち・ウルトラマン・仮面ライダー・ドラゴンボールなどの世界的キャラクターを多数保有、キャラクターコンテンツ(IP)を核としたゲーム・イベント・グッズを展開する。ゲームにおいては自社ゲームハードを展開しない反面、Switch・PlayStation・Xboxなどの大手ハードに垣根なく新作を投入している。

POINT

・アニメ・ゲーム・トイを網羅的に展開する総合エンタメ会社、世界的IP多数
・売上高・利益いずれも高成長を継続、財務体質も超優良
・総合職・30歳で600万円以上とエンタメ業界トップ級、福利厚生も手厚い

就職偏差値と難易度

✔就職偏差値:70(最上位)

日本社会におけるサラリーマンの最上位クラスの待遇を得られる。勝ち組サラリーマンとして胸を張れる人生が得られるが、入社するには相当以上の能力もしくは運が必要。
詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

✔就職難易度:難関

グループ各社で別々に採用活動を展開するが、グループ合計では総合職を年間100人~200人ほど採用。社員の出身大学は名門大学~美術大学まで幅広い。
採用大学:【国公立】京都大学・大阪大学・神戸大学・千葉大学・横浜市立大学・東京藝術大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・青山学院大学・法政大学・関西学院大学・立命館大学・学習院大学・甲南大学・東京理科大学・武蔵野美術大学・東京音楽大学など(出典:マイナビ2027

業績動向

✔売上高と営業利益

バンダイナムコホールディングスの売上高は2020年から右肩上がりの増加傾向が続いている*1、2024年は過去最高となる売上高1.24兆円に到達。営業利益は2023年まで780億~1,250億円ほどで推移していたが、2024年には過去最高となる1,802億円に急増*2。
*1:2021年から売上高を急速に伸ばしている理由は、①世界的なアニメ人気を追い風とした主力コンテンツへのテコ入れ、②日本国内外におけるトイ・フィギュア・カードゲーム人気による市場拡大、③為替レートの円安推移による為替効果、など。
*2:2024年に営業利益が急伸した理由は、①ゲーム『ELDEN RING』『学園アイドルマスター』の絶好調、②大人向け『ガンプラ』『一番くじ』やカードゲームの販売好調、など。

✔セグメント別の状況

バンダイナムコホールディングスは、デジタル事業(コンテンツ・家庭用ゲームの企画・開発・配信など)、トイホビー事業(玩具・カプセルトイ・カード・アパレル・プラモデルなど)、IPプロデュース事業(アニメーション・音楽コンテンツの制作運用、著作権・版権管理、ライブエンターテイメントなど)、アミューズメント事業(アミューズメント機器・施設の開発・販売・運営など)、その他事業、の5事業を有する。
当社はデジタル事業とトイホビー事業が二大柱とする事業構造となっている。映像・コンテンツを制作・販売するフェーズから、コンテンツで獲得したファンに関連グッズを販売するフェーズまでを一気通貫で自社対応できるビジネスモデルである。

✔最終利益と利益率

バンダイナムコホールディングスの純利益は緩やかな増加傾向にあり、2024年には過去最高となる1,293億円に到達している(2009年以降は純損失への転落歴なし)。営業利益率は10%~15%のレンジで推移しており、高い利益水準を景気後退局面にも安定して確保できている。

✔自己資本比率と純資産

バンダイナムコホールディングスの自己資本比率は長年に渡って70%台で安定推移している。高い利益率と成長性を実現しながら、極めて健全な財務体質を両立している。純資産も右肩上がりで増加しており、2024年には7,932億円に到達。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

バンダイナムコホールディングスの平均年収は1,050万~1,350万円の高水準で推移しているが、これは持株会社の41名のみの平均年収。グループ事業会社における大卒総合職の給与体系は30歳で650万~800万、課長クラスで1,100万~1,300万円ほどが目安。

✔従業員数と勤続年数

バンダイナムコホールディングスの単体従業員数は20人~40人前後に過ぎず、従業員の殆どは持株会社の傘下の事業会社に所属している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1.11万人ほど。平均勤続年数は19.9年(2023年)と長いが、持株会社の従業員のみの平均勤続年数なので参考にならない。

総合評価

企業格付け:AA

機動戦士ガンダム・ドラゴンボール・アイドルマスターなどの世界的人気キャラクターをIP(知的財産)として囲い込む、日本最大級の総合エンターテイメント会社。アニメ・ゲームなどあらゆる媒体での新作開発~配信・販売~ファン獲得・育成~マネタイズまでを含めた包括的なIP戦略を中心としてキャラクタービジネスを展開することで、幾多のコンテンツをキラーコンテンツにまで育成してきた実績が強み。任天堂に並び、エンターテイメント会社の枠を超えて日本文化そのものの形成にすら貢献していると言っても過言ではない。業績においては右肩上がりの成長が続いており、2024年に売上高1.24兆円にまで急伸。利益面も優れており、営業利益率10%以上の高水準で成長を続けている点も見逃せない。財務体質においてもも自己資本比率70%以上の極めて健全な水準を維持しており、非の打ち所がない。低賃金・低利益と言われてきたアニメ・エンタメ業界において、これほどまでにマネタイズに成功する企業は滅多にない。

就職格付け:A

日本のアニメ・エンタメ産業におけるトップ企業の1社であり、世界的人気の高いキャラクターを数多く有する点に強み。給与水準においては平均年収1,095万円(2023年)と業界首位級。ただちこれは持株会社の従業員の平均年収であるため、事業会社の給与水準も大卒総合職ならば30歳で年収650万~800万円、課長クラスで1,100万~1,300万円ほどが目安となるだろう。2022年には新卒初任給を29万円/月にまで引き上げて、更なる社員の待遇改善にも意欲を示している。福利厚生においても恵まれており、家賃補助制度こそないもののアニバーサリー休暇・リフレッシュ休暇なども完備。ブラックなイメージの強いエンタメ業界にありながら、年間休日125日・平均有給取得率15.58日/年と大手メーカー並みのホワイトな待遇を実現している。22時以降の残業も原則禁止。社員に子供が生まれた場合には、お祝い金として第1子20万円・第2子20万円・第3子以降300万円を支給。

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出典:株式会社バンダイナムコホールディングス(有価証券報告書)