カテゴリー
人材

【勝ち組?】ジェイエイシーリクルートメントの就職偏差値・難易度と平均年収【企業研究レポート】

企業概要

ジェイエイシーリクルートメントは、ハイクラス人材紹介・ヘッドハンティングなどを主力とする人材サービス会社。1975年に田崎忠良がロンドンで人材紹介会社として創業。1988年には日本に逆進出を果たして、外資系・金融業界を中心とした人材紹介サービスを開始。2009年には企業と求職者の双方を同一のコンサルタントが担当する両面型の人材紹介へと転換。企業側の内情と求職者側の要望を深く汲み取った人材コンサルティングで急成長。現在ではハイクラス人材紹介サービスを幅広い業界に提供している。

POINT

・ハイクラス人材に特化した人材紹介サービス会社、海外展開も進める
・売上高・利益は成長が続いており利益率は業界トップクラス、財務体質も健全
・平均年収843万円、成績次第で高額のインセンティブも得られる

就職偏差値と難易度

✔就職偏差値:65(中堅上位)

大手企業の中でも中堅上位クラスの1社であり、世間的にも有名企業として認知される。入社できればサラリーマンとして、かなり安定した人生が得られるだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

✔就職難易度:中難易度

業績拡大によって急激に採用数を増加させており、2025年の採用人数は150名に及ぶ。人材サービス会社としては新興の部類だが、ハイレベル大学の出身者も多い。
採用大学:【国公立】東京大学・大阪大学・名古屋大学・筑波大学・千葉大学・信州大学・富山大学・お茶の水女子大学など、【私立】慶応義塾大学・早稲田大学・上智大学・青山学院大学・学習院大学・日本大学・東海大学・明治学院大学・国士舘大学・フェリス女学院大学など(出典:マイナビ2026

業績動向

✔売上高と営業利益

ジェイエイシーリクルートメントの売上高は2021年から増加傾向が続いており、2024年には過去最高となる391億円に到達している*1。営業利益も2021年から増加傾向にあり、2024年には90.0億円に到達。
*1:当社の業績拡大が続いている理由は、①日本国内における転職意識の高まりによる人材紹介数の増加、②国内景気の安定と慢性的な人手不足による採用意欲の安定的な高止まり、など。

✔セグメント別の状況

ジェイエイシーリクルートメントは、人材紹介事業(成功報酬型の人材紹介サービス・人材ヘッドハンティング・組織コンサルティングなど)、求人広告事業(WEBメディア『キャリアクロス』における掲載課金型の人材紹介サービス)、海外事業(アメリカ・イギリス・ドイツ・韓国・インド・タイ・マレーシア・ベトナム・シンガポールにおける事業展開)、の3事業を有する。
当社は人材紹介サービスに特化した企業であり、売上高・利益いずれも約90%以上を人材紹介事業が占めている。もともとイギリスで創業して日本に逆進出を果たした経緯があるが、現在では海外事業は売上高の10%未満に過ぎない。

✔最終利益と利益率

ジェイエイシーリクルートメントの純利益は2020年を除けば38億~59億円ほどで推移している。営業利益率は長期的に20%以上の高水準で推移しており、人材業界としても特に高い利益率を誇っている。
*2:当社は年収600万円以上のハイクラス人材を主要顧客とすることで、高額な成功報酬を得やすいビジネスモデルを構築している。成功報酬は本人年収の約35%であるため、例えば年収1,200万円の人材が転職入社した場合には成功報酬が約420万円となる。

✔自己資本比率と純資産

ジェイエイシーリクルートメントの自己資本比率は長期的に70%以上の高水準で安定的に推移しており、負債に依存しない事業運営ができている。純資産は2022年から緩やかな増加傾向にあり、2024年には180億円に到達している。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

ジェイエイシーリクルートメントの平均年収は2019年から800万~840万円ほどで推移している。平均年齢35.4歳(2023年)と年齢構成が若い企業であるため、若くして高い給与を得られる。コンサルタントの場合、30歳で年収500万~1,200万円ほど、課長職レベルで年収800万~1,500万円ほど。成績に応じたインセンティブによって給与が大きく変わるため、年齢による給与レンジが存在しない。

✔従業員数と勤続年数

ジェイエイシーリクルートメントの単体従業員数は右肩上がりの増加傾向が続いており、2023年には1,404人に到達している。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数は1,800人ほど。平均勤続年数は3.9年(2024年)と短いが、これは過去8年間に渡って積極採用を続けてきた影響が大きい。

総合評価

企業格付け:CCC

ハイクラス人材紹介に特化した人材サービス会社であり、管理職や若手ハイキャリアの人材紹介を得意とする。企業と求職者の双方を同一のコンサルタントが担当する両面型の人材紹介モデルを採用しており、企業と求職者の要望を汲み取ったマッチングを強みとする。業績においては長期的な増加傾向が続いており、2024年には過去最高となる売上高・利益を更新。日本国内において転職意識が高まっていることで、ハイクラス人材における転職希望者が増加していることも業績拡大の追い風であろう。2010年には売上高42.8億円・営業利益5.24億円に過ぎなかったが、2024年には売上高391億円・営業利益90.9億円にまで拡大している。財務体質においても自己資本比率69.6%(2024年)と負債依存度が低く、急成長を続けながらも財務健全性は大いに良好である。

就職格付け:B

人材業界においてトップクラスの高利益率を誇り、急成長を続けている新興企業。創業家である田崎家が率いる同族企業でもあり、田崎家が筆頭株主かつ代表取締役会長も輩出している。給与水準においても恵まれており、平均年収843万円(2024年)と業界上位クラスの待遇。平均年齢35.4歳(2024年)と年齢構成が若めの企業であるから、20代から高めの給与を得られる環境である。成績に応じたインセンティブによって給与は大きく変わるが、30歳のコンサルタントで年収800万~1,500万円が目安となる。福利厚生においては家賃補助制度・借上げ社宅制度がないのは痛いが、そもそも給与水準が高いために家賃を補助する必要性がない…というのが実態であろう。特筆すべきは育児手当金制度であり、従業員の子どもが生後9カ月を迎えるまで最大10万円/月を上限として保育所・託児所・ベビーシッター費用を会社が負担する。

就職偏差値ランキング【完全版】はこちら!

出典:株式会社ジェイエイシーリクルートメント(有価証券報告書)