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【勝ち組?】コカ・コーラ ボトラーズジャパンの就職偏差値・難易度と平均年収【企業研究レポート】

企業概要

コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスは、国内1都2府35県においてコカ・コーラ商品を製造・販売するコカ・コーラボトラー。国内ボトラーでは断トツ首位、世界的にも首位級となる巨大ボトラー。日本コカ・コーラが製品開発・マーケティング・原液供給を担うのに対して、当社は原液供給を受けて製造・販売を担う(参考リンク)。かつて日本国内にはボトラーが10社以上存在していたが、人口減少を受けた統廃合が加速。2017年にコカ・コーライーストジャパンとコカ・コーラジャパンが対等合併して発足。

POINT

・世界3位の巨大コカ・コーラボトラー、日本コカ・コーラと共に日本市場を担う
・売上高・利益いずれも減少傾向、赤字体質が続いており苦戦
・平均年収は非公開、合併以前の平均年収は590~650万円ほど

就職偏差値と難易度

✔就職偏差値:59(中堅)

上場企業・著名企業に勤務するサラリーマンとしては中堅クラスの待遇を得られる。安定性や待遇に目立った課題はほぼなく、良好な人生を送ることができる可能性が高いだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。

✔就職難易度:やや難関

かつては年間100人以上を採用していたが、最近の業績悪化を経て採用数を一時的に縮小気味。外資系企業かつ知名度は高いために就職人気も低くはなく、難易度はそこそこ高い。
採用大学:【国公立】東京外国語大学・神戸大学・筑波大学・横浜国立大学・山形大学・山口大学など、【私立】国際基督教大学・同志社大学・法政大学・日本大学・近畿大学など(出典:マイナビ2026

業績動向

✔売上高と営業利益

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの売上高は2017年に急増*1、同年以降は売上高8,400億~9,500億円での推移が続いている。営業利益は2018年から営業赤字が続いて業績不振が続いていたが*2、2023年には僅かながら黒字確保。
*1:2017年にコカ・コーライーストジャパンとコカ・コーラジャパンが合併したことで売上高が急拡大。この合併により世界3位のコカ・コーラボトラーに躍進した上、当時は純利益200億レベルのシナジーが3年間で発生すると期待されていた。
*2:2019年からの利益低迷は、自動販売機・コンビニの販売減少が主要因。COVID-19影響による外出規制、リモートワークの普及により、高利益率を占めていた自動販売機・コンビニでの販売が減少。利益の柱を失ったことで業績低迷が続く。

✔セグメント別の状況

コカ・コーラ ボトラーズジャパンはスーパーマーケット、量販店(ドラッグストアなど)、自動販売機、コンビニ、リテール(売店・飲食店向け)、オンライン販売の6チャネルで事業展開。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンの販売チャネルは自動販売機が最大であり、全販売数量の約23%を自動販売機で販売。日本国内には自動販売機が約200万台あるが、うち約70万台をコカ・コーラ ボトラーズジャパンは占めておりトップシェア。商品別の販売数量は炭酸飲料が約26%を占めており最大だが、茶飲料も約25%を占めており存在感がある。

✔最終利益と利益率

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの純利益は2019年から純損失が続いている状況が継続*3していたが、2022年には僅かながら純利益を確保。営業利益率は2018年からマイナス圏から1%ほどでの低空飛行が続いている。
*3:当社の純損失は、本業で営業損失が続いていることによるもの。一時的な特別損失ではなく本業で利益創出できなくなったが故の純損失であるため、早急な事業再建が望まれる。

✔自己資本比率と純資産

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの自己資本比率は2018年から50%台へと低落したが、今なお十分な健全性を維持できている。純資産は連続赤字によって減少傾向にあり、合併直後の2017年の6,275億円をピークに減少。

社員の待遇

✔平均年収と平均年齢

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの平均年収は非公開。合併以前は平均年収590~650万円ほどであった*4。平均年齢も非公開だが、合併以前は平均年齢40歳前後と大手企業の標準的水準であった。
*4:日本コカ・コーラと比べると給与レンジは見劣りする。ボトラーは製造・流通・販売など利益率が低い事業領域に特化しているため、給与水準は上がりにくい。

✔従業員数と勤続年数

コカ・コーラ ボトラーズジャパンの従業員数は合併直後の1.71万人をピークに減少傾向が続いている。平均勤続年数は非公開だが、合併以前は17.3年と大手企業の標準的水準であった。

総合評価

企業格付け:C

日本国内では断トツ首位のコカ・コーラボトラー。日本の三大都市圏をすべて管轄するが故に、現存するコカ・コーラボトラー5社では最も恵まれた状況にある方。2017年の合併時には世界3位のボトラー誕生に期待が集まったが、2019年のCOVID-19感染拡大で事業環境が一変。利益率が高い販売チャネルであった自動販売機・コンビニが急失速したことで、営業赤字が続く業績不振が続く状況。2022年にはCOVID-19の外出自粛が緩和されたが、次は世界的な原材料価格の高騰に直面。財務体質は依然として自己資本比率50%以上と健全な水準を維持できているが、純損失が続けば将来的には悪化するリスクも。2023年には営業黒字を僅かながら確保できたものの、抜本的な業績回復までの見通しがつかない状況が続く。

就職格付け:CC

国内首位コカ・コーラボトラーであり、国内清涼飲料市場においてサントリーと並んで首位に立つ日本コカ・コーラを支える最重要ボトラーである。企画・研究開発・マーケティングを担う日本コカコーラに対して、ボトラーは製造・流通・販売を担う関係。給与水準は非公開だが、合併直前のコカ・コーライーストジャパンで平均年収590~650万円ほどの水準であった。日本コカ・コーラは高給企業として知られるが、ボトラーは低利益な製造・流通の領域に特化した存在であるため給与水準は高くない。そのうえ最近は営業赤字が続く業績不振であるため、給与水準はせいぜい横這いであろう。福利厚生も普通であり、家賃補助制度・借上げ社宅は一部の転勤者のみに限られる。さすがに米コカ・コーラの影響力は強く、代表取締役社長・副社長・取締役にはコカ・コーラ本社や海外ボトラーで経営を指揮した外国人が名を連ねている。よく言えばグローバルな環境であるが、日本人プロパー社員の出世枠は多くはない。

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出典:コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス株式会社(有価証券報告書)