本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
日本政策投資銀行は、長期資金供給を主力事業とする政府系金融機関。1951年に日本開発銀行として設立され、戦後復興期において電力・海運・鉄鋼分野への長期資金供給を通じて日本経済の復興を支えた。1999年には北海道東北開発公庫と合併、地域開発金融と産業金融の機能を統合。2008年には特殊法人から株式会社へと移行した。現在においても政府全額出資の政府系金融機関として、民間金融では対応しにくい大型開発・地域振興・危機対応・社会課題分野に対して、長期かつ安定的な資金を供給する役割を担う。劣後ローンや優先株を活用することで、通常の銀行融資では資金供給が難しい案件にも踏み込める体制を持っており、政府系金融機関でありながら、投資銀行に近い機能も果たしている。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:総合職=80(頂点)
サラリーマン社会の頂点。数々の国難において機動的な企業支援により日本経済を支えてきた社会的使命は絶大。類稀なキャリア価値に加えて、国策企業ゆえの安定性も強み。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:最難関級
著名な政府系金融機関であるが、総合職の採用数は年間40人~70人ほどに留まる。金融業界のなかでもトップクラス企業の一角であるため入行希望者は絶えない。入社倍率・難易度は例年極めて高くなる。
採用大学:非公開(出典:マイナビ2026)
業績動向
✔経常収益と経常利益
日本政策投資銀行の経常収益は2021年まで2,600億~3,000億円ほどで安定的に推移していたが、2024年には4,108億円まで増加*1している。経常利益は2020年~2022年まで低下傾向がみられたが、同時期を除けば1,130億~1,470億円ほどで推移している。
*1:2024年に経常収益・経常利益が増加している理由は、①株式等売却益や投資事業組合等利益など投資関連収益の増加、②国内金利の上昇による貸出金利息収入の増加、③COVID-19緊急融資の一服による与信関連費用減少、など(参考リンク)。
✔セグメント別の状況
日本政策投資銀行は、長期資金供給事業(中長期融資・メザニンファイナンス・エクイティファイナンス・アドバイザリー・コンサルティング・不動産アセットマネジメント・グローバルファンド投資など)、のみの単一事業組織である。
当行の事業構造は、長期融資を基盤としながら、メザニン・エクイティによるリスクマネー供給、M&Aや事業戦略に関する助言機能、不動産・インフラ領域を中心とした運用機能までを抱え込んだ多層型金融モデルにある。まず土台となるのは融資業務であり、中長期融資を中心に、ストラクチャードファイナンス・アセットファイナンス・シンジケートローンなどを組み合わせながら、公益性が高い大型開発・危機対応案件まで資金需要を取り込んでいる。最近では「インフラ再構築・産業創造・地域活性化」を重点課題としており、①北海道北部への送電網配備、②宮崎カーフェリーの事業再生、などに取り組む(参考リンク)。通常のシニアローンでは届きにくい案件にもリスクマネーを供給するため、メザニンファイナンス・エクイティ投資・共同投資などを用いており、政府系金融機関でありながら投資銀行に近い性格も併せ持つ。さらに、M&A支援や戦略立案支援などのアドバイザリー機能、不動産・PE・インフラを中心としたアセットマネジメント機能も展開している。長期金融を基盤としつつ、投資と知見を重ねることで案件形成そのものに関与できる点が、メガバンクとも政策金融機関とも異なる本質である。
✔最終利益と利益率
日本政策投資銀行の純利益は2020年~2022年まで低下傾向*2がみられたが、同年以降は増加傾向に転換。2025年は純利益837億円となっている。自己資本利益率は1%~2%ほどで低迷するが、これは純資産が潤沢かつ純然たる営利企業ではないため、やむを得ない事情がある。
*2:2020年~2022年に純利益が低迷した理由は、①COVID-19感染拡大に対応した緊急対応・融資の遂行コストが増加、②投資業務における株式等償却損失の増加、など。
✔自己資本比率と純資産
日本政策投資銀行の自己資本比率は19.3%(2025年)と低めだが、銀行業としては高めの水準。銀行業は顧客から預金・有価証券を預かる事業の性質上、貸借対照表での負債が広がるため自己資本比率が低くなりやすい。純資産は長期的に増加傾向が続いており、2025年は4.16兆円に到達している。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
日本政策投資銀行の平均年収は1,000万円を上回る水準で推移しており、2025年には1,135万円まで上振れている。総合職であれば30歳で年収850万円~950万円ほど、課長職レベルで年収1,250万~1,450万円レベル。平均年齢は36.7歳(2025年)と、大手企業の標準的な水準よりも若い。
✔従業員数と勤続年数
日本政策投資銀行の単体従業員数は増加傾向が続いており、2025年は1,280人ほどの組織体制となっている。子会社や関連会社の従業員も含めた連結従業員数も1,850人ほど。平均勤続年数は13.0年(2025年)に留まっているが、平均年齢が若い組織であることを考慮すれば違和感はない。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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