企業概要
帝国ホテルは、三井不動産グループのホテル会社。1890年に渋沢栄一らが訪日外国人向けの迎賓館・ホテルとして開業。明治時代から日本初の本格的洋式ホテルとして欧米各国からの賓客の接遇に用いられた。1933年には『上高地帝国ホテル』を開業してリゾートホテルに参入。1989年にはホテル業界で初めて不動産事業に参入して『帝国ホテルタワー』を開業。1996年には関西圏に進出して、『帝国ホテル大阪』を開業。現在においても日本を代表する高級ホテルとして知られるホテル業界の名門企業である。
・日本を代表する高級ホテル会社、ホテル業界では最高峰の名門企業
・売上高・利益はCOVID-19から回復傾向、財務体質は大いに良好
・平均年収574万円とホテル業界では上位クラス、福利厚生は弱め
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:56(中堅)
上場企業・著名企業に勤務するサラリーマンとしては中堅クラスの待遇を得られる。安定性や待遇に目立った課題はほぼなく、良好な人生を送ることができる可能性が高いだろう。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:難関
総合職の採用数は年間15人~30人となっており、知名度の割に採用枠はかなり少ない。ホテル業界の志望者からは最高レベルの人気があり、選考倍率は高まりやすい。
採用大学:【国公立】東京外国語大学・熊本大学・富山大学・北九州市立大学・お茶の水女子大学など、【私立】上智大学・明治大学・日本大学・東洋大学・成城大学・獨協大学・龍谷大学・中京大学・明治学院大学・神田外国語大学・フェリス女学院大学・津田塾大学など(出典:マイナビ2026)
業績動向
✔売上高と営業利益
帝国ホテルの売上高は2020年に220億円まで急落したが、同年以降は増加傾向に転換*1。2023年には売上高533億円まで回復して、2019年以前の水準まで回復を遂げた。営業利益は2020年・2021年に▲110億円レベルの巨額赤字に転落したが、2023年には28.3億円まで回復。
*1:2020年から業績悪化した理由は、COVID-19感染拡大によるホテル需要の激減が主要因。政府方針によってイベント自粛・休業・営業時間短縮を強いられたことで、ホテル事業をコア事業とする当社にとって壊滅的な影響を及ぼした。
✔セグメント別の状況
帝国ホテルは、ホテル事業(『帝国ホテル東京』『帝国ホテル大阪』『上高地帝国ホテル』の運営)、不動産賃貸事業(オフィスビル賃貸、テナントスペース貸出など)、の2事業を有する。
当社は明治時代から日本を代表する高級ホテルとして事業を継続しており、現在においてもホテル事業が売上高・利益の柱となっている。1989年からオフィスビル賃貸・テナントスペース貸出に参入しているが、不動産事業が売上高・利益に占める割合は依然として高くはない。
✔最終利益と利益率
帝国ホテルの純利益は2020年に▲143億円まで悪化したが、同年以降は回復傾向。2023年には純利益33.7億円までの回復を遂げている。営業利益率も2020年に▲53.1%と極端な赤字圏に転落したが、2023年には5.32%まで回復した。
✔自己資本比率と純資産
帝国ホテルの自己資本比率は2019年まで70%台で推移していたが、巨額損失を連続計上したことで低下。2021年からは自己資本比率65%前後で推移しているが、依然として大いに良好な水準にある*2。純資産は2019年に606億円に到達したが、同年以降は下落。2023年も純資産430億円に留まっている。
*2:当社は建設中から新規物件の会員権を販売しており、引渡前の顧客から前受金を受領している。この前受金1,102億円(2023年)が負債に計上されているため、自己資本比率が高まりにくい事情がある。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
帝国ホテルの平均年収は574万円(2023年)とホテル業界としては上位級。大卒総合職の場合、30歳で年収400万~480万円ほど、課長職レベルで年収650万~750万円が目安。平均年齢は39.9歳(2023年)と大企業の標準的水準よりもやや若め。
