本レポートでは、印象論ではなく、データから就職偏差値と格付を評価しています。レポート末尾で、最終結論とその根拠を提示します。
企業概要
日本テレビホールディングスは、日本テレビ放送網・BS日本・CS日本などを傘下に持つ大手テレビ局。1952年に読売新聞社の主導によって、日本初の民間テレビ局として設立。開局直後から国会中継・ドラマ・スポーツ中継などを次々と展開し、日本にテレビ文化を定着させた。1960年代にはテレビCMを通じた広告収入を拡大した他、1970年代からは番組制作・イベント・音楽などをグループ会社に取り込んだ。1990年代には『世界まる見え!テレビ特捜部』『進め!電波少年』『踊る!さんま御殿!!』などの高視聴率番組を生み出し、社会的影響力を特に高めた。2010年代には日本国内におけるHulu事業を取得し、動画配信事業を強化。2023年にはスタジオジブリを子会社化した他、映画・イベント・EC・アニメ・ゲーム・VTuberなどへ事業領域を拡大。現代においても民放キー局5社の一角として君臨しており、フジ・メディア・ホールディングスに続く業界2位の規模を有する。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:77(頂点)
かつては就職市場でもトップクラスの人気を誇ったが、テレビ業界の斜陽化で人気は低迷。世間が思うほど高待遇でもない。が、業績面では健闘が続いている他、財務健全性は特に高い。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:至難
総合職の採用数は年間30名~35名ほど。テレビ業界の衰退で人気は下降傾向だが、採用枠数が極めて限られるため選考倍率は今なお鬼門。見紛う事なき難関。
採用大学:【国公立】東京大学・大阪大学・神戸大学・千葉大学・カリフォルニア大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・上智大学・芝浦工業大学・聖心女子大学など(出典:就職四季報)
業績動向
✔売上高と経常利益
日本テレビホールディングスの売上高は2024年まで3,910億~4,235億円レベルで長期的に停滞していたが、2025年には4,619億円に増加。営業利益も2021年を除けば*1、長期的に418億~586億円レベルで推移している。テレビ業界の衰退に苦戦*2しつつも、事業規模を維持している。
*1:2021年に営業利益が減少した理由は、COVID-19感染拡大によってテレビ広告市況が低迷したほか、スポーツクラブ『ティップネス』が休業・利用者減少の影響を受けたため。
*2:テレビ業界は成熟・縮小局面にあり、大きな成長を実現することは難しくなっている。この理由は、①インターネット動画・SNSの普及による視聴時間の分散、②娯楽の多様化による若年層のテレビ離れ、③広告・表現規制の強化やコンプライアンス対応による番組制作上の制約増加、など。
✔セグメント別の状況
日本テレビホールディングスは、コンテンツ・メディア事業(テレビ広告枠の販売、Huluによるネット動画配信、映像・音楽のロイヤリティ収入、コンテンツ制作、キャラクターグッズ販売など)、ウェルネス事業(スポーツクラブ運営)、不動産関連事業(不動産賃貸・ビル管理・太陽光発電)、の3事業を有する。
当社の事業構造は、地上波テレビ放送を中核として、動画配信・映画・アニメ・イベント・ゲームなどに横展開するメディア・コンテンツ企業として成立している。最大の特徴は、テレビ番組を1回放送して終わるのではなく、制作したコンテンツを複数の収益源へ展開している点にある。人気番組・ドラマ・アニメなどを、Huluなどの動画配信、映画化・イベント、グッズ販売などに拡大することで長期的な収益源としている。2014年には国内Hulu事業を取得し、ネット定額課金型の動画配信収入を獲得できるようになった。テレビ市場が衰退する中、ネット動画配信でも収益化できる点は大きな強みである。さらに、スタジオジブリ・タツノコプロなどのコンテンツ企業を傘下に持つことで、番組制作会社からIP保有企業としての性格も強めている。スポーツクラブを運営する生活・健康事業は、2014年にサントリーから買収したスポーツジム『ティップネス』が主力であるが、全社利益への貢献は乏しい。
✔最終利益と利益率
日本テレビホールディングスの純利益は、2021年を除けば300億~470億円レベルでの推移が続いている。2022年・2025年には純利益が伸びたが、これは特別利益を計上した影響*3。営業利益率は8%~14%ほどで安定しており、そこそこ高めの水準。ただし、世間が思うほどの高利益率でもない。
*3:2022年と2025年に純利益が伸びた理由は、テレビ広告市況の回復によって営業利益が増加したことに加え、投資有価証券売却益による特別利益の寄与があったため。当社は株式や不動産などの資産を有するため、これらの売却が発生すると最終利益が上振れする。
✔自己資本比率と純資産
日本テレビホールディングスの自己資本比率は75%~80%ほどの高水準で長期的に推移している。純資産は長期的な増加傾向が続いており、2025年には9,909億円に到達。テレビ市場に縮小に直面しながらも、過去の利益蓄積と資産運用によって財務健全性は依然として高い。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
日本テレビホールディングスの平均年収は1,390万円(2025年)と高水準だが、これは持株会社の227人のみの平均年収。実際には、総合職・30歳で年収850万~930万円ほど、課長職レベルで年収1,200万~1,300万円ほどが目安。高水準ではある一方、世間が思うほどの傑出した待遇でもない。
✔従業員数と勤続年数
日本テレビホールディングスの単体従業員数は長期的に190人~227人ほどで推移している。子会社・関係会社を含めた連結従業員数は5,771人ほど。平均勤続年数は17.4年(2025年)と長いが、これは持株会社の227人のみの平均勤続年数。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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