企業概要
アシックスは、スポーツシューズ・スポーツ用品を展開するスポーツ用品メーカー。1949年に鬼塚喜八郎が『オニツカ』ブランドで創業、1977年に同業のジィティオ・ジェレンクと対等合併して現社名・アシックスへと改名。ランニングシューズ分野では世界大手の一角である他、ライフスタイル領域では『オニツカタイガー』ブランドも展開。デザイン性よりも機能性・履き心地を重視する開発思想に特徴があり、競技志向のランナーや実用性を重視するユーザーからの支持が厚い。現在では欧米市場・中国市場・アジア市場において人気を博しており、海外売上高比率75%以上を誇るグローバル企業である。
就職偏差値と難易度
✔就職偏差値:69(上位)
実は相当以上に高待遇だが、世間の評価が追いついていない。世界的なブランド力と高利益率が強み。スニーカーブーム後の業績悪化リスクだけは念頭に置きたい。
詳細な企業分析は以下の業績動向・社員の待遇を参照。本レポート末尾に総合評価を記す。
✔就職難易度:最難関級
総合職の採用数は年間20人~30人と極めて少ないうえ、最近の第4次スニーカーブームによって人気上昇中。業績好調と待遇上昇も人気に拍車。神戸企業だけあって関西出身者が多い。
採用大学:【国公立】京都大学・大阪大学・東北大学・神戸大学・筑波大学・静岡大学・横浜市立大学・兵庫県立大学・国際教養大学・京都工芸繊維大学・神戸市立外国語大学など、【私立】慶應義塾大学・早稲田大学・同志社大学・明治大学・法政大学・近畿大学など(出典:unistyle)
業績動向
✔売上高と経常利益
アシックスの売上高は2021年まで3,200億~4,000億円ほどで推移していたが、同年以降は急激な成長基調が続いている*1。2025年には過去最高となる売上高8,109億円に到達。営業利益は2020年に赤字転落*2したが、同年以降は急回復。2025年には過去最高となる営業利益1,425億円に到達している。
*1:2010年代初頭の当社は売上高2,000億円規模に過ぎなかったが、過去10年強で売上高が倍以上に増加している。この理由は、①世界的な健康志向の高まりによるランニングシューズの再評価、②別ブランド『オニツカタイガー』の高収益化の成功、③トップアスリート向けブランドと市民ランナー向けブランドのピラミッド構造化による定番モデルの定着、など。
*2:2020年は世界的なCOVID-19感染拡大による、①外出・スポーツ機会の激減、②外国人観光客の激減によるインバウンド需要の消滅、③世界各地における店舗長期休業、で赤字転落。
✔セグメント別の状況
アシックスは、日本事業、北米事業(アメリカ・カナダ・メキシコなど)、欧州事業(フランス・ドイツ・イギリス・イタリア・オーストリア・デンマーク・ポーランド・トルコなど)、中華圏事業(中国・香港・台湾)、東南・南アジア事業(タイ・マレーシア・ベトナム・インドネシアなど)、その他事業(南アフリカ・ブラジル・チリなど)、の6事業を有する。
当社の事業構造は、競技スポーツ分野で蓄積してきた機能性・技術力を起点として、ランニングを中核とする高付加価値フットウェアへ経営資源を集中させることで成立している。売上高の過半をランニングシューズが占める構造となっており、特に欧米市場においては「ランニング専業に近いブランド認知」を確立している点が最大の特徴である。売上構成においては海外比率が約75%を超える水準にあり、特に北米・欧州が収益の柱となっている。製造については自社工場をほとんど持たず、アジア地域を中心とした外部委託生産を基本とするファブレス型に近い体制を採っており、固定費を抑えつつ研究開発とマーケティングに資源配分できる構造となっている。
✔最終利益と利益率
アシックスの純利益は、2018年・2020年に純損失*3に転落しつつも、2022年からは急増傾向に転換。2025年には過去最高となる純利益987億円に到達している。営業利益率は2020年まで低迷が続いていたが、2025年には17.5%の高水準にまで向上している。
*3:2018年に純損失に転落した理由は、米国市場におけるランニングシューズの販売不振。カジュアル路線やアパレルに注力したことでブランドの方向性が迷走、販売不振に陥ったことで構造改革に伴う特別損失を計上したことが理由。
✔自己資本比率と純資産
アシックスの自己資本比率は2020年まで右肩下がりで低下していたが、同年以降は改善傾向が続いている*4。2025年には自己資本比率46.3%まで回復しており、良好な水準まで回復している。純資産は2020年を底に右肩上がりで増加しており、2025年には2,733億円まで上振れしている。
*4:2018年・2020年の純損失転落によって自己資本比率が低下していたが、2020年以降は業績好調による利益剰余金の蓄積が進み、回復傾向へと転換。
社員の待遇
✔平均年収と平均年齢
アシックスの平均年収は右肩上がりでの増加が続いており、2024年には998万円まで上振れしている。総合職の場合、30歳で年収750万~800万円ほど、課長職レベルで1,250万~1,300万円ほど。日系スポーツ用品メーカーとしては名実共に首位の給与水準であるが、業績の浮き沈みによる平均年収の増減がある点には留意したい。平均年齢は40.8歳(2024年)と大手企業の標準的な水準を下回る。
✔従業員数と勤続年数
アシックスの単体従業員数は長期的に900人~990人ほどの水準で横ばいが続いている。子会社・関係会社を含めた連結従業員数は8,980人ほど。平均勤続年数は12年~13年ほどで長期的に推移しており、高待遇の割には短い水準に留まる。
上記の公開データを総合的に踏まえた、企業としての実力値と就職先としての評価を、以下に最終的な評価結論として整理します。
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