就職偏差値とは?
就職偏差値とは、2000年代の2ch就職板において生まれた言葉であり、各企業の「会社としての格」と「就職する難易度」を表現したネットミームです。
大学受験における「偏差値ランキング」を就職分野に持ち込んだことによる”分かりやすさ”が評価されたほか、まるで企業番付・打線ランキングのようなエンタメ性が人気を博しています。昨今においても、匿名掲示板・各種SNSにおいて様々なランキングが発表されています。
しかし、就職偏差値ランキングには正確性・信ぴょう性などにおいて様々な問題点が指摘されています。ここから先では、就職偏差値を参考にした場合のメリット・デメリットについて解説いたします。
就職偏差値のメリット
■有名企業を一気に比較できる
日本には上場企業だけでも3,900社以上(出典:日本取引所)があり、中小企業もあわせると382万社以上(出典:中小企業庁)があります。就職活動において、これらすべてを比較することは到底できるものではありません。
就職偏差値ランキングは各業界の大手・有名企業を網羅しているため、各業界の有力企業をクイックに比較できる点においては非常に優れています。
■各企業のレベル感がわかる
就職偏差値ランキングは数ある有名企業を相対的に比較・評価してランキング化されています。そのため、世間における各企業へのレベル感・評価が明確に示されている点において優れています。
企業動向に詳しいわけではない学生や転職者にとっては、各企業のレベル感を掴むのはなかなか難しいです。そうした場合に、就職偏差値ランキングは非常に便利なツールとなるでしょう。
■劣悪企業に騙されにくくなる
人手不足の昨今においては、各企業は人材確保のため莫大な広告費用を投下しています。劣悪企業であっても人材業界に巨額の報奨金を支払うことで就職者を集めている状況です。優良企業だと斡旋されて入社したらイメージと違った…ということもあるでしょう。
就職偏差値ランキングを参考にして各企業の客観的な評価を知っておけば、劣悪企業を見抜きやすくなります。そうすれば、人材業界の広告宣伝に騙されて入社・転職することを避けられる可能性が高まるでしょう。
就職偏差値のデメリット
■データの信ぴょう性が低い
就職偏差値ランキングは国や地方公共団体などが作成・公表しているデータではありません。インターネット上には匿名掲示板や各種SNSで作られた様々な「就職偏差値ランキング」がでまわっており、情報の正確性には疑問が呈されることが多いです。
なかには、特定の企業に肩入れしたランキング表であったり、古い情報にもとづいたランキング表である場合もあるため注意が必要です。
■入社難易度が高い≠幸せ
企業の”格”や”入社難易度”と「従業員の幸せ」は必ずしも一致するものではありません。2015年には広告大手の電通において若手社員自殺事件、2017年にもトヨタ自動車において若手社員パワハラ自殺事件が発生しています。どちらも就職偏差値ランキングにおいて上位常連企業であるが、このような事件が起こるのです。
高難易度企業であっても辛い思いをして働いている社員は溢れています。他方で、世の中には知られていない企業であったり大量採用企業であっても幸せに働くことができる会社もたくさんあります。
■世間体に偏りすぎている
就職偏差値ランキングは求職者の将来ビジョンを考慮できないことにも注意が必要です。例えば、外食業界は就職偏差値が低くなりがちです。しかし、「将来は外食店オーナーとして独立したい」夢がある求職者であれば、就職偏差値の高低はまったく意味をなさないでしょう。
明確な将来ビジョンがある求職者にとっては、就職偏差値ランキングは何の意味をなさないどころか有害にすらなるリスクがあるといえるでしょう。
信ぴょう性ある就職偏差値は?
就職偏差値ランキングは大変便利である反面、情報の信ぴょう性・正確性に問題があることが大きな課題です。匿名掲示板で生まれたネットミームゆえに、各種SNSでは無数の就職偏差値ランキングが乱造されている状況です。
そこで、日本企業格付センターでは「限りなく正確かつ客観的な就職偏差値の提供」を使命として当サイトを運営しており、毎年、求職者の皆さまに就職偏差値ランキングを無償で提供しております。
上場企業の有価証券報告書をベースとした正確な公開情報に基づいたランキングを公表することで正確性を担保すると共に、審査基準・審査方法を公開することで公平かつ客観的な評価を担保しております。
当サイトの就職偏差値ランキングの選考基準については、こちらを参照ください。正確かつ客観的な情報の提供を通して、これからも求職者の皆さまに貢献してまいります。